2009年3月23日

西郡住宅裁判 2・26強制執行を徹底弾劾

週刊『前進』06頁(2384号6面4)(2009/03/23)

西郡住宅裁判 2・26強制執行を徹底弾劾
 怒りの意見陳述で圧倒

 3月13日、西郡住宅差し押さえ弾劾裁判が大阪地裁第11民事部(山下郁夫裁判長)で行われた。被告3人と森本政二さんを先頭に、2・26住宅追い出し強制執行実力阻止闘争の地平を引き継ぐ追撃戦として、法廷を圧倒する意見陳述をかちとり勝利した。
 「意見陳述は予定してない。常識に従え」と被告の声を封殺し書面審理に限定する態度で臨む裁判長に対して、冒頭から怒りが爆発した。
 辻西幸子部落解放同盟全国連西郡支部書記長が口火を切った。「2月26日で状況は変わった。被告の意見を言わせて下さい」と要求。他の被告と傍聴団から一斉に「そうだ! やらせろ!」という声が上がった。
 「訴訟指揮に従わなければ裁判はできない」と抑えにかかる裁判長に、「強制執行を決定したのは裁判所じゃないか!」と怒りがたたきつけられる中、被告の岡邨洋さんが意見陳述書を読み上げ始めた。
 岡邨さんは2・26強制執行を徹底弾劾した。「同じ八尾市によって被告席に立たされ、森本さんと生き死にをともにして闘っている私たち3人が、意見を述べるのは当然の権利だ」と陳述圧殺攻撃を粉砕した。そして「大阪地裁妹尾幸夫執行官が強制執行の張本人じゃないか! 第三者面するな!」
 いたたまれなくなった裁判長は「(陳述を認めるかどうか)協議する」と逃げをうったが、われわれは裁かれに来たのではない。裁きに来たのだ。
 岡邨さんはさらに「八尾市(市長と住宅管理課)は、森本さんのほかに4件の強制執行を行っている。それ自体許せないが、この4件はすでに亡くなったりして誰も住んでいない家だ。だが森本さんは現にそこで花屋を営み、生き、暮らしているんだ」と突きつけ、「後片付けのゴミと同じように人間の命を扱っている」と八尾市を弾劾した。
 裁判長は「協議の結果、陳述は認めない」と言い放ち、早口で次回の予定を詰めて足早に法廷から逃げ去ったが、怒りの陳述はなおも続いた。森本さんも傍聴席の最前列から「家と店を取られた者の気持ちが分かるか!」と裁判所を弾劾し続けた。
 八尾市住宅管理課は、前回(12月12日)法廷に入りきれない傍聴団に圧倒され傍聴席にも入れず逃げ帰ったが、この日は姿を見せることもできなかった。しかも、2月末が期限になっていた裁判の準備書面を3月10日になってやっと提出するという体たらくだ。国家権力=機動隊にすがって自ら強行した住宅追い出しの不正義性に恐れおののいているのは明らかだ。
 2・26闘争は、国家暴力の発動と地区協議会(=解同本部派)のムラ支配による闘争圧殺・団結破壊を打ち破った。八尾北労組が賃金奴隷の鎖を引きちぎってストライキで決起し、全国連西郡支部とともに労働者のただひとつの団結にかけきる実力闘争が始まった。
 労組を解体し労働者の階級的団結を破壊し資本家を救済する道州制・民営化攻撃を粉砕せよ! 大阪府知事・橋下と八尾市長・田中の打倒へ総決起しよう。
 (投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)