2009年4月13日

緊急アピール なにがミサイル迎撃だ! 広島県労組交流センター

週刊『前進』06頁(2387号4面3)(2009/04/13)

緊急アピール
 なにがミサイル迎撃だ!
 戦争したがってるのは麻生と資本家どもだ!
 広島県労組交流センター

 北朝鮮の「人工衛星ロケット」発射にPAC3などを配備し戦争衝動を募らせる麻生政権に各地で弾劾行動がたたきつけられた。直ちに街頭宣伝に立った広島県労組交流センターのビラを紹介します。(編集局)

 第1章 この騒ぎは何だ?

 4月5日午前11時半頃、北朝鮮が人工衛星ロケットを打ち上げた。このかん麻生政権は、連日NHKをはじめとするマスコミを使って、「長距離弾道ミサイル」発射と決めつけ、北朝鮮が今にもミサイルを日本に向けて撃ち込んでくるかのように騒ぎ立ててきた。「ミサイル破壊命令」を発し、海上にはイージス艦3隻、秋田・岩手・東京都心には地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)を配備し、自治体・警察・消防なども動員して日本国中を臨戦態勢にたたき込んできた。あげくのはて4日には「誤報騒ぎ」を引き起こし、けっきょく発射のニュースが流れた時にはもうロケットは日本上空を過ぎていた。麻生政権は「人工衛星だろうと何だろうと許さない」と言って、さらに戦争をあおっている。いったいこの「戦争体制」にどれだけの税金が使われているのか?

 第2章 誰が労働者の命を奪っているのか

 麻生らは「国民の生命に万一のことがあってはならない」などと言っている。ふざけるな! 次々に労働者のクビを切って路頭に放り出し、生きられなくしているのは誰だ? 毎年3万人(この10年で30万人以上!!)も自殺に追い込むような政治をやっているのは誰だ?  本当に命にかかわる医療や介護を削りに削り、女性、子ども、高齢者、障害者の命を奪っているのはどこのどいつだ! 
 ハッキリ言おう。麻生ら自民党政権、そしてこの麻生を支える資本家どもは「国民の命」、労働者の命などなんとも思っていない。ところが今この麻生らが「国民の命に万一のことがあってはいけない」と、何十億、何百億ものカネ(血税だ!)を惜しみなく使い「ミサイル迎撃」に必死になっている。日本から1万2000 ㌔も離れたソマリア沖にまで軍艦を送り込んでいる。絶対におかしいではないか!

 第3章 戦争で危機突破ねらう麻生

 麻生らの本当のねらいは、何か。ようするに大恐慌で危機に陥った資本主義の体制を生き延びさせるために、またもや戦争を必要としているということだ。首切り、賃下げ、リストラの嵐にさらされている労働者の怒りを、「外」へ、戦争へ向かわせようという権力者どものいつもの手だ。
 麻生は自分に向かってこようとする労働者の怒りを北朝鮮に向けさせ、「国策捜査」で政敵の民主党・小沢をつぶし、あわよくば5月総選挙で勝利して自民党中心の資本家独裁を維持しようとしているのだ。そして首切りと賃下げを進めながら、戦争と排外主義の渦の中に労働者を引きずり込んでいこうとしているのだ。       
 だが、労働者がこんな麻生や資本家どもにだまされると思ったら大間違いだ! すでに多くの労働者は、麻生と資本家どものもくろみを見抜いている。
 資本家たちの世の中はもう終わっている。資本主義の下ではもう社会が成り立たない。資本主義は、労働者のクビを切り社会保障を解体し、戦争をやるしかないのだ。一握りの資本家が、腐りきった政治家、前航空幕僚長・田母神のようなファシスト的軍人どもと一緒になって戦争で生き残りを図る。こんな資本主義は労働者の手で今すぐ打ち倒すべきなのだ。

 第4章 闘う労働組合を甦らせよう

 にもかかわらず、連合や全労連といった労働組合の幹部たちは、この資本主義体制を必死に擁護し、その救済のために資本家階級の手先となっている。資本主義が危機だから賃下げも首切りも全部仕方がないと、労働者にのませたのが今春闘だった。
 「労使共同宣言」を発し、「政労使協議」で麻生自民党とも手を組んだ連合中央、20年闘ってきた国鉄1047名解雇撤回闘争を自民党に屈服して終わらせようとする国労本部と「4者4団体」勢力。「日の丸・君が代」不起立を貫く組合員を弾圧する日教組本部。道州制導入・民営化攻撃と闘う組合員を処分しようとする自治労本部。スト絶滅を誓う郵政のJP労組……。いったいこれが労働組合か! 資本主義が危機になり、賃下げ・首切りと戦争が襲ってくる今こそ労働組合が全力で闘う時ではないか。資本の危機を労働者の勝利に転化する時ではないか!
 資本と闘わない労働組合は戦争にも反対できない。「海賊が襲ってくる、ミサイルが飛んでくる、だから戦争もやむなし」という麻生・自民党の宣伝にのっかり、今や「戦争反対」の「は」の字も言えない。社民党も共産党も全部そうだ。自民から共産党まで国会では全会一致で「北朝鮮非難決議」をあげているありさまだ。まさにこうやって戦争は始まるのだ!
 こんなやつらをぶっとばし、労働組合を腐った幹部から労働者の手に取り戻そう。すべての職場に闘う団結と労働組合をよみがえらせよう。
 国鉄千葉動力車労働組合動労千葉)は、全労働者の怒りに火をつけようと09春闘ストに立ち、多くの青年労働者を獲得している。全世界でも「首切り反対! 賃下げ許すな! 戦争をやめろ!」と労働者が続々と闘いに立ち上がっている。G20が開催されていたロンドンでの数万人の大デモ、ギリシャやフランスの250万人の全国ゼネスト、次々に政権を打ち倒している東欧の労働者の闘いに続こう!
 全世界の労働者の団結で戦争をとめよう。大恐慌を革命へ! 労働者が主人公の新しい時代を開こう。闘う仲間は労組交流センターに結集しよう!