2009年5月18日

5・9東京で道州制 反対集会 380人で大成功

週刊『前進』06頁(2391号3面1)(2009/05/18)

5・9東京首都圏で道州制決戦の火柱立つ
 反対集会 380人で大成功
 3・6大阪府庁前行動に続き

 5月9日、東京・文京区民センターで「道州制・民営化絶対反対! 5・9全都労働者総決起集会」(主催5・9集会実行委員会)が開かれた。380人の労働者・学生が結集し、「3・6道州制反対! 橋下府知事打倒! 大阪府庁前行動」に続き、首都・東京で道州制・民営化阻止決戦の火柱を上げた。現場労働者が集会を牽引(けんいん)し、多くの青年労働者の参加を得て、大成功した。国鉄を始め4大産別の労働運動を推進し、戦争・改憲、民営化・労組破壊、道州制攻撃と闘い、日本革命を実現する、革共同の新たな戦略方針の物質化の第一歩となった。

 鮮明な路線を提起した基調報告

 初めに「世界は革命情勢2009」のビデオが上映され、世界の労働者の闘いの革命的高揚を確認した。その後、東交(東京交通労働組合)の青年労働者と世田谷区職労の労働者の司会で集会が始められた。
 冒頭、中野区職労の北島一恵さんが基調報告を行った。実行委員会で討論を重ねて練り上げられたものだ。「大恐慌が戦争を加速している。これを打ち砕くのが労働者の闘いだ」と、資本主義が終わり革命の時代が来たという時代認識を明らかにした。次に「労働組合をよみがえらせ、道州制・民営化絶対反対で闘おう」と闘いの路線を提起。労働組合運動を現場労働者の手に取り戻し、団結をよみがえらせるなかに勝利の展望があることを示した。
 さらにその闘いがすでに全国の職場で猛然と開始されていることを具体的に紹介した上で、「体制内指導部をぶっ飛ばし、国鉄を先頭とする4大産別決戦で勝利しよう」と述べ、4大産別の労働組合をめぐる体制内勢力との攻防の重要性、国鉄分割・民営化との闘いの基軸性、動労千葉の闘いの歴史的意義を強調、連合・全労連中央打倒、4者4団体路線粉砕を宣言した。結論として「職場から闘いを巻き起こし、第2、第3の動労千葉をつくり出し、東京の労働運動を塗り替えよう」と呼びかけた。
 最後に「鉄建公団訴訟3・25東京高裁反動判決に屈服した4者4団体の政治解決路線で国鉄1047名闘争が重大局面を迎えている」と警鐘を乱打、動労千葉が呼びかける6・14—15連続闘争への総決起を訴えた。
 鮮明な路線提起に勝利の展望を確信した参加者は万雷の拍手で応えた。
 次に、森川文人弁護士が改憲・裁判員制度粉砕のアピールとして「世界は革命情勢。国民を国家の手先とする裁判員制度に8割の国民が反対している。いい裁判員になろうというのは誤り。制度は廃止あるのみ」と述べた。
 法大生の洞口朋子さんは監獄大学と化した新自由主義大学=法大に「積年の怒りが爆発し、4・24法大解放闘争は1500人の集会を実現して大爆発した」と生き生きと報告、当日逮捕された6学生の奪還を訴えた。

 動労千葉が特別報告で展望示す

 動労千葉の清水匠執行委員が特別報告に立った。「中曽根首相(当時)は、国鉄分割・民営化で国労・総評—労働組合運動を解体し、改憲・戦争に突き進むことを狙っていた。しかし動労千葉はこれをストライキで打ち破り、現在、平成採のJR労働者を獲得して前進している」と動労千葉の闘いの勝利性、普遍性を明らかにすることで、道州制・民営化粉砕決戦の勝利の展望を示した。また第2次国鉄決戦—1047名解雇撤回闘争を原則を貫いて闘うと宣言、6・14—15連続闘争への結集、夏季物販闘争への総決起を訴えた。
 各方面から闘いの報告と決意を受けた。北島邦彦・杉並区議は、山田宏区長が北朝鮮拉致被害者家族支援のブルーリボン着用を職員に強制していることを弾劾する緊急闘争を行ったと報告、橋下徹・大阪府知事とともに道州制導入の先兵となり杉並丸ごと民営化を強行する山田区長と労働者の立場から対決すると宣言した。
 国鉄1047名闘争の解雇撤回闘争を貫いている国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、国労小倉闘争団で国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告の羽廣憲さん、5・27裁判被告の原田隆司さんが登壇して決意表明(写真左)。小玉さんが、「道州制、やれるものならやってみろ。公務員360万人が団結したら革命だ」と力強く発言。羽廣さん、原田さんも4者4団体派と対決し、1047名闘争と5・27裁判闘争に勝利する固い決意を述べた。
 全逓の青年労働者が非正規14人雇い止め攻撃との闘いを報告。福祉労働者連帯ユニオンの青年労働者が医療・福祉を突破口とする道州制との闘い、4大産別決戦の意義を訴えた。
 消防車を製造する日本機械工業労組の代表は、36年ぶりの半日ストライキを貫徹したことを報告し、4大産別とともに闘う決意を述べた。東京西部ユニオンの代表は、合同労組も道州制・民営化と闘うと決意を明らかにした。

 自治体と教労の青年先頭に登壇

 道州制・民営化攻撃の最大のターゲットとなる教育労働者と自治体労働者が青年労働者を先頭にずらりと登壇し、次々と発言した。(要旨別掲)
 まとめと戦闘宣言を江戸川区職労の佐藤賢一さんが行った。「大恐慌の時代、日本経団連も麻生政権もボロボロだ。労働者が立ち上がるチャンスが来た。労働者が主体の社会をつくろう。道州制による戦争・改憲・民営化・労組解体を叫ぶ麻生政権を打倒し、侵略戦争を阻む勢力として決定的な団結と決起をかちとった」と集会を総括、5〜6月の行動方針を提起した。立川市職労の労働者の音頭による団結ガンバローで締めくくった。
 5・9集会の成功は、世界大恐慌下で連合・全労連中央、4者4団体派など体制内労働運動指導部が資本と国家に屈服し道州制・民営化推進の先兵に転落するなかで、階級的労働運動を実践する動労千葉派こそ、唯一の道州制・民営化反対勢力、革命勢力であることを示した。
 集会はまた、裁判員制度実施阻止へ5・14、20デモを闘い、1047名解雇撤回! 改憲阻止! 麻生政権打倒! 法大学生弾圧粉砕! 6・14—15連続闘争の爆発をかちとる橋頭保となった。
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 自治体と教育労働者の発言

●東京教組の労働者
 今年度から教員免許更新制が本格実施になりました。30時間の受講で最低3万円を自己負担させられ、さらに修了手続きに3300円が要る。本当にひどい制度です。
 先ほど法大生が発言しましたが、平成生まれの人たちが今大学生となり頑張って闘っていることに、すごく元気をもらいました。
 なぜ教育労働者だけに免許更新制が導入され、こんな目にあわなければならないのか。私たちも免許更新制廃止へ声を上げていくが、皆さんにもより一層声を上げていただきたいと思います。
●区職の青年労働者
 職場で「道州制反対」のビラを受け取り、自分たち自身がこうした攻撃の危険にさらされていることを実感した。
 職場の組合は、年に2、3度しか活動しない。役員選挙で職場を回ってきても、内容がない。自分たちがもっと平成生まれ、同年代の人とつながり、考えていかないと、道州制の波にのまれ、自分たちの立場が危うくなる。
 社会の不安も渦巻いている。この流れを止め、新しい、もっとよい社会をつくりたい。団結してがんばりましょう。
●東交の青年労働者
 自分の仕事は事故と隣り合わせ。事故が起きないようにと、助役を追及している。組合幹部は言い訳ばかり。火消しに躍起となっている。そんなことで安全が守れるのか。事故が起きれば最初に死ぬのは運転士。尼崎事故はひとごとではない。怒りが爆発する。労働条件が悪くなれば事故の確率が上がる。安全は当局の弱点。当局を追いつめていきたい。
 道州制について初めは何のことか分からなかったが、われわれが最初に標的になると分かってきた。360万公務員労働者が団結すれば阻止できると確信をもってがんばっていきたい。
●都校職組の労働者
 「ハローワークの求人欄におまえの学校が載っている」と知人に言われた。非常勤職員に置き換える道州制攻撃が始まっている。
 「日の丸・君が代」不起立闘争に敵対する日教組ダラ幹打倒の闘いを東京から起こす。職場組合員を信頼して闘う。
●東京清掃の労働者
 自治体労働者を戦争動員に駆り立てる側に立つことを求める攻撃が激化している。自治労本部の路線は間違っている。われわれの闘いを職場全体のものにしていこう。