2009年6月 8日

〈反軍闘争組織委員会アピール〉

週刊『前進』06頁(2394号5面2)(2009/06/08)

〈反軍闘争組織委員会アピール〉
 4大産別決戦の推進を基礎に反軍闘争の前進を切り開こう

 はじめに

 世界大恐慌は帝国主義の基本矛盾の全面的な爆発であり、最末期帝国主義をますます断末魔の危機にたたきこんでいる。現下の世界大恐慌が29年大恐慌をはるかにこえてさらに激化することは、1カ月余りの間に米ビッグ3のうち2社が破綻し、GMが国有化(6月1日)されたという事実の中に端的に示されている。世界大恐慌をプロレタリア革命に転化する革命情勢を党と労働者階級は確実に引き寄せている。
 世界大恐慌とは、世界的な大失業と世界戦争への突入である。したがって帝国主義はそれらを貫徹するために労働組合解体と体制内化攻撃をどこまでも激化させる。労働組合が戦争動員に協力するまで変質と屈服を暴力的に徹底的に迫るのである。世界大恐慌下の階級闘争は労働組合をめぐる攻防として闘われる。世界大恐慌と大失業攻撃の前に帝国主義ブルジョアジーとともに震えあがり帝国主義救済運動に転落している体制内労働組合指導部との非妥協的な闘いを激烈に貫徹し、勝負しよう。それを避けて革命派が職場権力・組合権力を奪取し、プロレタリア革命をなしとげることはできない。4大産別決戦を基軸に階級的労働運動を実践しよう。

 ゼネストと蜂起を組織する労働組合づくりに全力を

 反軍戦線においてもプロレタリア革命をたぐり寄せる道筋として、「労働組合」の存在とその決定的意義に不抜の確信をもつことが核心である。労働運動で徹底的に勝負する。第2第3どころか全国に動労千葉型労働運動を真剣につくりだす。日米韓国際連帯を基礎に世界単一の革命党を建設し全世界に動労千葉型労働運動を波及させる。そこに向け、職場・生産点から一人でも決起する。それを武器・拠点に革命への大道を切り開き、革命を引き寄せるということである。
 レーニンは『左翼空論主義』で、革命党はその活動にあたって、労働組合を直接的なよりどころにしていることを強調している。極反動的な労働組合のもとにおいても、あらゆる犠牲に耐え抜き、最大の障害にもうちかって系統的に、頑強に、粘り強く、辛抱強く、宣伝・扇動を実行することを熱烈に訴えている。
 極反動的な体制内組合であればあるほど、そのもとに抑え込まれている労働者への宣伝・扇動と組織化を粘り強く行い、組合権力を奪取することが革命にとって決定的に不可欠であることを熱烈に強調している。反革命的な労働組合であっても、その中で闘わないとしたら、それは明らかに誤りであると断じている。
 そもそもプロレタリア革命を実現するには、ゼネストと蜂起を組織できるような闘う労働組合・労働運動が広範に存在してなければならない。革命の主体は労働者である。革命党はそのために、反動的で体制内的な労働組合指導部と激突し、闘う労働組合、マルクス主義で武装した労働組合の建設と組織化に全力をあげ、資本・国家・反動・反革命勢力と非妥協的に闘う労働組合を4大産別の中によみがえらせなければならない。階級的労働運動路線で徹底的に勝負し、勝利するということである。
 そのためには、党員が属する労働組合とその指導部が極反動的な体制内指導部であればあるほど、それと真っ向から激突し、その激烈な大党派闘争を、どこまでも、犠牲を恐れず非妥協的に貫き、それをとおして労働者階級を革命の側(党)に引き寄せ、結集させ、職場・生産点に強固な党細胞組織を建設し、闘う労働組合を広範につくりだし、プロレタリア独裁の基礎を形成する。それを基本路線として引き寄せる革命戦略が4大産別決戦である。
 レーニンは、この道筋を一貫して猛然と強調し、訴えている。〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉攻撃と真っ向から対決し、粉砕する4大産別決戦路線は、これを目指しているのだ。
 レーニンは、「労働組合は、現在、形の上では党に属さない400万以上の組合員をもっている。だが事実上は、労働組合の大多数の指導機関、第一にいうまでもなく、全ロシア労働組合の中央部……の指導機関は、すべて共産党員からなっていて、党のすべての指令を実行している。このようにして、形式上は共産主義的でない、弾力性のある、比較的に広い、きわめて強力な、プロレタリア的な機構が、大体にできており、党は、この機構によって階級と大衆とに緊密に結びつき、この機構によって、党の指導のもとに、階級の独裁が実現されている。経済建設だけではなく、軍事建設においても、労働組合にもっとも緊密に結びつかなかったら、組合の熱烈な支持がなかったら、組合のもっとも自己犠牲的な活動がなかったなら……独裁を実現することはできなかったであろう」と明快に指摘し、総括している。ここにも、革命戦略としての4大産別決戦とその路線化の決定的重要性と正しさが明示されている。
 プロレタリア革命において労働組合が果たす役割は決定的に重要である。マルクス主義を復権させ、闘う労働組合をよみがえらせることは現代革命における核心問題である。したがって誰が労働組合・労働運動をめぐる攻防に勝つかが革命の成否を決するのである。

 職場・生産点での団結形成が兵士を獲得する最短の道

 世界革命情勢下、「兵士との団結は職場の団結から始まる」。4大産別決戦を基軸にすべての職場・生産点で階級的団結を形成することなくして兵士との団結は空論と化す。
 労働者である兵士を獲得する最短の道は、4大産別を、資本・国家、体制内派との激烈な戦場と化し、職場闘争をゼネストと蜂起にまで高め、その物質力で軍隊を包囲し、労働者兵士に団結と蜂起を呼びかけ、兵士を革命の側に獲得し、自己解放闘争としての帝国主義打倒に向け隊内から労働者階級とともに決起することを熱烈に訴えることである。ゼネストで軍隊を包囲し、ゼネストで兵士と団結し、ゼネストで獲得する。ゼネストを武装蜂起に発展的に転化させる。
 そのためには〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉攻撃粉砕の闘いを第2次国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦として闘うことだ。そのことが世界大恐慌下のプロレタリア革命に向かって、労働者の国際的連帯・国際的団結を強化し、革命的反軍闘争の前進の基礎をもつくりだす。
 未曽有の世界大恐慌は〈侵略戦争と階級戦争〉攻撃が一体で激化する時代である。したがって世界大恐慌下の革命戦略として打ち立てた4大産別決戦の前進が帝国主義の〈侵略戦争と階級戦争〉攻撃を粉砕すると同時にマル青労同・マル学同各1000人建設を総括軸とする革共同の党建設と反軍闘争の前進の土台をつくりあげるのである。
 労働組合・労働運動をめぐる攻防を核心とする4大産別決戦そのものが党建設であり、反軍闘争であり、4大産別決戦の前進の度合いが反軍闘争の基礎であり、反軍闘争の前進をも規定するのである。したがって反軍戦線は、4大産別決戦の最先頭に立つということである。

 6・14−15闘争に総決起しオバマ・麻生を打倒しよう

 5月30日、浜田・ゲーツ・イサンヒの日米韓防衛相会談で再確認した「拡大抑止」は、米帝の圧倒的な核と通常戦力による相手の先制的な徹底せん滅を目的とする米帝戦略である。オバマのプラハ演説が米帝の「核独占宣言」と「新たな世界戦争宣言」であることをこの日米韓防衛相会談は再度、全世界に示した。
 日米帝は、国連安保理で北朝鮮への船舶の臨検義務化を強硬に主張している。臨検とは海上封鎖であり軍事力の行使である。ロシアは日米の新決議案に「反対する根拠はない」と表明している。第7艦隊は対北朝鮮作戦を想定し「下命」があれば前進する配備準備態勢に入る。米空軍の最新鋭ステルス戦闘機F22の1個飛行隊12機が北朝鮮を見据えた「暫定配備」としてすでに沖縄・嘉手納に飛来している。「暫定配備」は4カ月単位でくり返され事実上の常駐が強行されている。
 日帝・麻生は、北朝鮮の「ロケット」「地下核実験」を口実に〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉攻撃を激化させている。道州制・裁判員制度攻撃の核心は、戦争国家への改造とそのもとに労働者を総動員することにある。そのために日帝は存亡をかけて労組解体攻撃を4大産別に加えてきているのだ。憲法9条無視の陸海空自3軍のソマリア沖派兵と「海賊新法」による世界大的侵略戦争への絶望的ともいえる突撃、軍民一体のアフガニスタン派兵策動と朝鮮侵略戦争策動の激化は完全に連動している。
 自民党国防部会の防衛政策検討委貞会は、09年末閣議決定予定の「防衛計画大綱(2010年〜14年)」にむけて提言をまとめ、「敵基地攻撃能力の保有」「早期警戒衛星の研究・開発」を要求している。また宇宙開発戦略本部(本部長・麻生首相)も6月2日、初めて国家戦略として決定した「宇宙基本計画」(宇宙軍拡)で早期警戒衛星センサーの研究推進などを2・5兆円の試算で確定しているのだ。
 北朝鮮ミサイル基地への先制攻撃は「法的に可能」とする麻生発言を断じて許すな! 麻生は核武装化と「集団的自衛権行使」を唱え前面に押し出している。
 だが、労働者階級は日帝麻生の〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉攻撃を1ミリといえども認めない。4大産別の労働者と2000万青年労働者が決起すれば、これらを完全に粉砕し、社会の真の主人公である労働者階級が権力を奪取する道を大きく切り開く。労働者・兵士の団結した力で革命を闘いとろう。
 法は暴力である。法による解雇・派遣切りも暴力である。世界大恐慌下の学生運動として爆発した法大闘争を「暴処法」や反革命暴力でつぶすことは絶対にできない。これは60年代以降の日本階級闘争の歴史が示す事実である。革共同は常にその最先端にいた。党と階級は総力を挙げ、日米韓国際連帯による階級的反撃と4大産別決戦戦略の前進で法大学生運動への弾圧を粉砕する。
 体制内反動を打倒し、オバマ・麻生政権打倒の6・14−15連続闘争5000人結集の実現へ総決起しよう!