2009年6月15日

基調報告 動労千葉田中委員長 歴史選択問う時代職場で組織を

週刊『前進』06頁(2395号1面2)(2009/06/15)

基調報告 動労千葉 田中康宏委員長
 歴史選択問う時代が来た職場で組織、組織、組織を

 クライスラーが破綻し、GMが破綻し、資本主義体制は崩れ去ろうとしています。全世界の労働者が人間として生きられなくなっています。求められているのはこの社会の根本的変革です。労働者自身にこの社会を変える力があることを、どれだけ広く訴えて組織できるかが勝負です。
 まず国鉄1047名解雇撤回闘争です。分割・民営化攻撃の渦中で何が起きたか。わずか6年間で20万人の国鉄労働者が職場を追われ、国労は24万人の組合員が4万人に激減しました。この20年余で1千万人を超える労働者が非正規職に突き落とされました。いま労働者を襲っているすべての事態が国鉄分割・民営化から始まりました。だから1047名闘争は絶対に譲れない闘いなんです。
 にもかかわらず情勢に負けてとんでもない屈服が起こっている。4者4団体派です。自民党との裏での折衝だけが彼らの唯一の方針です。こんなことをやるためにわれわれは22年間、闘ってきたのではない!
 道州制攻撃の中で、国鉄方式ですべての公務員労働者をいったん解雇し、その恐怖で労働組合をがたがたにしていく攻撃が始まろうとしている。これは戦争への道です。この重大な時になぜ屈服するのか。民営化された郵政を見て下さい。闘えば勝利できる展望が開かれています。百戦錬磨の1047名闘争団が先頭に立って全国の仲間に呼びかけたら5万人、10万人の団結ができる時代が来ています。
 次に労働者派遣法の問題です。これだけ派遣切りが問題になっているのに、自民党政府は何ひとつ現実を変えず、もっと労働者の首を切ろうとしています。ここでも問題は連合、全労連の腐りきった役割です。電機連合は「国際競争力が失われる」と、製造業派遣の禁止に反対する声明を出しました。われわれの課題は労働運動を根本から変革し、闘う労働組合をつくり直すことです。
 さらに戦争の問題です。29年の大恐慌は第2次世界大戦に突入するところまで行きました。これが資本主義です。戦争を阻止できるのも、戦争への道を進めるのも労働組合です。逆に言えば労働組合には社会を動かす力があるのです。
 明日、法大弾圧に対する労働者と学生の連帯闘争を呼びかけました。法大で起きていることは歴史的な事件です。1925〜6年の京都学連事件の2年後に日本共産党が一斉検挙され、戦争につき進んでいったのです。
 いま全世界で、支配階級と労働者・学生・市民とが、力と力で衝突しています。これが時代の基調です。真に歴史選択が問われる時代が来ています。負けたら戦争です。この課題を真っ向から受けて立ち、労働者の力を信じ、団結を広げ、闘いに立ち上がることです。労働組合を甦らせるために職場で組織し、組織し、組織することを訴えて基調報告とします。