2009年6月29日

JP労組仙台大会闘争 「中央本部打倒」を訴え大反響

週刊『前進』06頁(2397号3面2)(2009/06/29)

“労働者の誇り奪い返せ”
 JP労組仙台大会闘争
 「中央本部打倒」を訴え大反響

 現場労働者に組合を取り戻す

 6・14—15がつくり出した高揚と一体感、闘いの熱気そのままに、第2回JP労組大会(仙台市)闘争が現場組合員と全東北の労学一体の団結で大爆発した。われわれはこの闘いをもって、獄中で労働者階級の利益を体現し完全黙秘・非転向を貫き闘いぬいている法政大学の学生同志と獄壁を越えて固く団結したのだ。JP労組仙台大会はこれから始まる4大産別の全国大会闘争の緒戦である。ここにおいて、革命に至るわれわれの路線を真っ向から提起し、職場の労働者の怒りと一体となって資本と体制内労働組合を串刺しにする大勝利をかちとったのだ。
 連合—JP労組中央に代表される体制内労働組合は、本当に現場組合員をなめきっている。闘わない労働組合がどれだけ仲間の首を切り、自殺に追い込んできたか。ただ働きに示される劣悪な労働条件がどれほど組合員に屈辱を与え、労働者としての誇りを踏みにじってきたのか。だからわれわれが掲げた「労働者の誇りを奪い返せ」のスローガンは圧倒的に職場の声であり、正しいのだ。そのことは、現場労働者の決起でJP労組幹部を打倒し、労働組合を現場組合員の手に取り戻すことで実現される。
 大会闘争に早朝から結集した全国の仲間は、真に職場の声を代表して本部弾劾を開始した。青年の組合員が次々と怒りをたたきつける。今や職場の圧倒的多数になった郵政内非正規雇用の青年が物のように資本に首を切られる中で、日逓(日本郵便輸送)中野営業所勤務のK君をはじめ、全国各地で首切りを認めない解雇撤回の闘いを自ら先頭に立って闘っている。その前に立ちふさがり資本と一体となって首を切ってくるのがJP労組中央と支部・分会役員だ。この裏切り者たちに向ける怒りは資本に向ける怒り以上だ。労働組合とは徹頭徹尾、労働者の利害を貫く団結体であり、一人の仲間を守るために全員が闘い、一人の仲間も見捨てないからだ。裏切り者を許さないのは労働組合にとって絶対的原則なのだ。
 この青年労働者の怒りの本部弾劾が大会を圧倒している。だれが組合員の声と労働者階級の利害を体現しているのかがはっきりしているからだ。われわれこそが組合員の代表であり、労働組合そのものだ。大会会場前の集会こそが本当の全国大会なのだ。そのことをこの大会闘争でJP労組幹部に強制したのだ。
 今大会をもってJP労組委員長を退いた山口義和が、「成果主義賃金」やJPEX子会社化での首切り・強制出向を無理やり組合員にのませることを手柄に、日本郵政顧問・郵便局会社監査役に転身することへ弾劾の発言が相次いだ。「労使一体から資本そのものになるという体制内労働組合すらも超えた暴挙は絶対許せない。労働組合は出世の道具じゃない」「本部の提案など一つも現場では認めていない。粉砕あるのみ」。怒りの発言の前に本部役員連中はこれから何が起こるのか戦々恐々としている。
 やつらがよりどころとしているのは唯一、資本との一体性だ。大会会場内での委員長あいさつは今やぐらぐらになっている西川への忠誠であり、労働者階級への敵対だ。組合員を生産阻害物呼ばわりすることなど絶対に許さない。反対派組合員排除を狙うユニオンショップなど笑止千万。組合員の怒りで西川や山口こそ郵政からたたき出せ。

 郵政民営化絶対反対を貫く

 思い返せばこの大会闘争の大勝利を結実させたものは、06年の郵政民営化絶対反対の路線の確立から開始された闘いだ。自らを絶対反対の立場で屹立(きつりつ)させ、自らの内外にある体制内的なものと激しく分岐をし、「生きさせろ」と決起を開始した青年労働者とどうやったら団結をつくり出せるのか、仲間の怒りを体現するとは何なのか、団結論と自己解放的決起とは何か——一つひとつ討論と実践を全国で開始する中で確立してきた。
 そしてそのことは自らを切開するような苦闘と失敗の連続であった。どうしても体制内労働運動にとらわれてしまい、なかなかそこから脱却できなかったり、組合と革命を使い分けたり、分岐と流動をつくり出すために一時職場でひとりぼっちになるような恐怖感にとらわれたこともあった。
 青年の決起と真正面から向き合い、首をかけることで青年と団結ができる。一つひとつの身に刻む実践がわれわれ自身を一番大きく変えたのだ。そして労働組合のあるべき姿として具体的に第2第3の動労千葉になろうと今、職場で奮闘を開始している。その自信が全闘争参加者にみなぎって本部を圧倒したのだ。
 労働組合は組合員に依拠する以外に力は出せない。同日カクマルはこそこそと現れ、ビラもろくにまけずわれわれ現場労働者に圧倒され、逃げ帰った。カクマルはかつて国鉄分割・民営化に賛成し協力した。労働者階級を裏切った者は永遠にその罪から逃れられない。JP労組中央の意気消沈は、われわれの後ろに怒れる膨大な組合員の姿を見ているからだ。われわれこそ本部を打倒し組合を組合員の手に取り戻そうと攻めているのだ。
 大会闘争に勝利したわれわれのすべきことはただ一つ、11月へ向けて組合を現場労働者の手に取り戻すこと、怒れる仲間を組織し、組織し、組織しまくることだ。全国の仲間の皆さん。この大会闘争の攻勢のまま郵政の青年労働者を獲得し、マル青労同1000人建設をなしとげよう。11月労働者集会1万人結集で日本労働運動をひっくり返そう。革命勝利まで団結して闘おう。
 (宮城・全逓労働者 森山哲也)