2009年7月13日

7・5三里塚 労農学350人がデモ行進

週刊『前進』06頁(2399号4面1)(2009/07/13)

7・5三里塚 「第3誘導路」ふざけるな!
 市東さんへの大攻撃に怒り爆発
 労農学350人が反撃のデモ行進

 7月5日、反対同盟の呼びかけで、三里塚現地闘争が闘われ、350人の労働者・農民・学生が結集した。前日に明らかになった「第3の誘導路計画」への激しい怒りが、この日の闘いを燃え立たせた。悪らつ、卑劣、極悪の農民殺しの攻撃に屈する者は一人もいない。誰よりも市東孝雄さんが仁王立ちしてこれを迎え撃つ決意を、この日鮮明に打ち出した。
 会場は空港敷地ど真ん中に深く食い込んだ成田市東峰の開拓組合道路。ジェット機が轟音を立てて目の前で暫定滑走路を離発着している。
 この前日東京新聞に、成田空港会社(NAA)が暫定滑走路西側に3本目の誘導路を造る方針を固めたことが報道された。天神峰の市東孝雄さん宅の真ん前だ! 飛行機を目の前で走行させて屈服を迫るというまさに地上げ屋のやり口そのものだ。
 反戦共同行動委の前段集会では、三里塚現闘、全国労組交流センターの入江史郎さんらが次々とマイクを握り、怒りをたたきつけた。参加者の闘志が幅数㍍、長さ70㍍の細長い会場に熱気となって渦巻く中で、本集会が始まった。
 事務局員の鈴木謙太郎さんが司会を務め、反対同盟の「新誘導路計画粉砕! 闘争宣言」(別掲)を読み上げた。
 続いてまず北原鉱治事務局長が「閣議決定から43年。この成田空港のずさんな計画は必ず挫折すると予想し、そのとおりになった。住民殺しの新誘導路計画を絶対に許してはならない。三里塚闘争の原点を今こそ思い起こし、そこに立ち返って闘おう」と訴えた。そして法大闘争への強い連帯の思いを込めて、「学生は立ち上がり、キャンパスを奪い返せ!」とひときわ激しく青年・学生の決起を促した。
 市東孝雄さんは農地裁判への傍聴・支援にお礼を述べ、「私の家を空港内に囲い込むこの新誘導路の攻撃と断固として闘う」と戦闘宣言を発した。日帝よ、NAAよ、この市東さんの発言こそ労働者階級と全人民の回答だ!
 動労千葉の繁沢敬一副委員長はサンフランシスコで開かれている国際連帯集会に代表を派遣していることを報告し、10月三里塚全国集会、11月全国労働者集会への総決起をアピールした。
 関西実行委、婦人民主クラブ全国協議会、福日労と各団体の発言が続いた。婦民全国協は「農地取り上げを許さない。労働者階級の決起と一体で誇らしく闘う」と強い決意を表した。
 顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が、「現闘本部裁判で仲戸川裁判長をさらに追いつめる。7・21、7・27の市東さんの農地裁判への傍聴を。裁判と現地闘争は一体だ」と訴えた。
 全学連委員長代行の坂野陽平君は、「新誘導路は敵の敗北宣言だ。この大恐慌情勢で航空需要は減り続け、飛行機に乗ることもできない人が増えている。三里塚は今勝利の情勢をつかんでいる。7・19関西新空港闘争、8・6広島、8・9長崎を闘い、10・11三里塚、11月1万人結集へ攻め上ろう」と力強くアピールし、大拍手を浴びた。
 萩原進事務局次長がまとめの発言に立ち、北朝鮮、海賊対処法、田母神発言などをめぐる戦争情勢と断固対決することを訴え、「3本目の誘導路は、市東さんを空港の中に24時間囲い込む。天神峰・東峰の住民にここに住むなという攻撃だ」と怒りをあらわにした。そして暫定滑走路延長10月供用、新誘導路7月供用の攻撃が欠陥空港の無様な現実をさらすものであることを見すえ、3本目の誘導路を労農学の団結の力で粉砕することを提起した。
 団結ガンバロー三唱の後、デモ隊は東峰十字路から東峰部落を通り、天神峰の市東さん宅前を横切って、高いフェンスに仕切られた団結街道を北上した。「この団結街道を破壊する新誘導路など誰が認められるか!」との怒りでデモ隊の士気が一層高まった。
 解散地点では、市東さんの耕作地の青々とした農作物がデモ隊を迎えた。この畑と現闘本部建物が、誘導路をへの字に曲げ、空港の完成を阻み、国策を阻止している。
 われわれの結論は明快だ。反対同盟とともに、市東さんとともに、労農学の団結の力でこの畑を絶対に守りぬく。
 4大産別決戦と一体で、三里塚の夏から秋の裁判闘争と現地闘争を闘いぬき、10・11全国集会の大爆発をかちとろう。