2009年10月15日

09秋闘 怒りのストライキを 15・4万円賃下げ人勧粉砕!

週刊『前進』08頁(2410号6面3)(2009/10/15)

09秋闘 怒りのストライキを
 15・4万円賃下げ人勧粉砕!

 人事院は8月11日、国家公務員賃金(基本給と一時金)について史上最大・最悪の平均15万4千円カット、住宅手当廃止の勧告を行った。それに続いて全国の自治体の人事委員会は次々と大幅賃下げや特別勤務手当など諸手当の廃止を勧告している。名古屋市人事委員会にいたっては、民主党・河村市長のもとで民間比較調査対象を50人以上の事業所にしたうえで35万円賃下げの勧告を行った。
 何が「民間はまだまだ大変。退職金まで考えると比べものにならないほど高い。(勧告内容は)最低限でしょ」(河村市長)だ。こんなに減らされてどう生計を立てろというのか。人事院の試算ですら25歳独身労働者の年間賃金は293万9千円から287万6千円に引き下げられる。青年労働者の生涯賃金はいくら減らされるのか。人員削減と病欠・公務災害続出の労働強化でこき使った上に、どこまで賃下げで労働者から搾取するというのか。絶対に認めることはできない。

 全労働者への賃下げ攻撃だ

 公務員労働者に対する大幅賃下げ攻撃は、全労働者に対する攻撃だ。国税庁の民間給与実態統計調査報告は9月25日、民間企業で働く労働者の昨年1年間の平均給与は429万6千円で前年比7万6千円(1・7%)減と金額・率とも1949年の調査開始以来、最大の下げ幅だったことを明らかにした。
 厚生労働省は9月末、契約や派遣、パートなど有期契約労働の調査結果をまとめた。有期契約労働者の半数以上が年収200万円以下で解雇、雇い止めを経験し、4割は基本給が正社員の8割未満だ。低賃金で正社員並みに働く有期労働が広がる厳しい雇用実態が浮き彫りになった。
 人事院は5月1日、異例・不当な夏季一時金0・2カ月削減の臨時勧告を行い、公務員労働者の夏季一時金削減が強行された。その影響は民間中小における夏季一時金交渉に波及し、大幅減を引き起こした。これに輪をかけた公務員賃金引き下げが全労働者に対するすさまじい賃金破壊・生活破壊をもたらすことは間違いない。

 職場生産点からの総反撃を 

 公務員労働者は、怒りを爆発させ、全労働者の先頭で賃下げ絶対阻止の闘いに立ち上がろう。
 大幅賃下げの人事院勧告に対して、自治労本部は「勧告は民間賃金の実勢の反映」と位置付け、「極めて不満である」と言いつつ、「地域民間賃金準拠に向けた政治的圧力に対策を行うとともに、地域手当をはじめとする地域間配分における矛盾を今後は課題としていく」と、賃下げと闘うどころか、全国一律賃金制を否定し、道州制・地方分断を前提にした「労使交渉による賃金・労働条件決定システムへの改革」を表明した。
 これは自治労本部の側からの「公務員賃金2割削減」提案と一体であり、資本主義擁護の立場からの「財政再建」・賃下げ協力路線への全面転換だ。「政労使は社会のパートナー」「日本社会の再生のために」と自ら賃下げを提案する労働組合は断じて労働組合ではない。こんな執行部は打倒し、職場生産点から総反撃に立つ時だ。
 連合幹部が中枢を占める民社国連立の鳩山政権は、労働者の怒りで打倒された自民党政権に代わり、資本の階級支配維持のために連合を使い、社民党を取り込み労働者反乱を抑えつける極悪の反動政権だ。鳩山政権は、資本主義の絶望的延命策として、公務員360万首切りと大幅賃下げ、労組破壊、改憲と戦争のための道州制・民営化に突き進もうとしている。
 焦点となっている郵政民営化、社保庁改革、労働者派遣法、障害者自立支援法、後期高齢者医療制度、教員免許更新制などの「見直し」なるものも、体制内勢力を抱え込みつつ、結局、資本の利害を貫くものでしかない。労働者の階級的団結と階級的闘いの前進のみが未来を開くのだ。

 道州制攻撃の鳩山政権倒せ

 大失業と戦争、大量首切りと大幅賃下げ攻撃に対して、現場労働者の怒りを爆発させ、国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸に4大産別決戦を職場生産点で闘い抜き、鳩山政権打倒の11・1労働者集会に総決起しよう。
 動労千葉ストライキに続き、公務員賃金闘争の歴史的転換点となる09秋闘を闘おう。大幅賃下げ絶対反対、道州制・民営化絶対反対、非正規雇用撤廃、自治労本部・体制内指導部打倒で徹底的に闘い、11・1集会への自治体労働者1000人決起へ進撃しよう。都労連秋闘を先頭に闘おう。