2009年10月12日

民主党政権への政策要求に転落 塩川一派を打倒せよ 安藤猛師

週刊『前進』06頁(2411号4面2)(2009/10/12)

民主党政権への政策要求に転落
 塩川一派を打倒せよ
 “権力と激突しない”と誓いレーニン主義の解体を宣言
 安藤猛師

 今日、小ブル反革命集団・塩川一派は、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化する闘いに恐怖し、階級的労働運動への敵対を深めている。彼らは9月に開いた反革命政治集会で、「レーニンにも問題があることが見えてきた」と確認し、レーニン主義そのものを解体するところにまで転落した。「日帝権力と闘いたくない、激突したくない」という気持ちをむき出しにしてきたのだ。いまや、ブルジョア政権である民主党内閣への政策要求運動にのめり込む転向スパイ集団=塩川一派を打倒し、プロレタリア革命の勝利へ進撃しよう。その勝利をかけて11・1労働者集会の圧倒的成功へ闘おう。

 三里塚43年の勝利の地平の破壊狙う

 「戦争・改憲と民営化・労組破壊」攻撃—道州制導入攻撃との非妥協的対決を軸とする4大産別決戦論は、プロレタリア革命の豊かで圧倒的な内容を有している。それはマルクス主義・レーニン主義の現代的実践である。それはまた、反帝国主義・反スターリン主義の非妥協的な思想と革命的な実践であり、世界大恐慌下の日本階級闘争とプロレタリア世界革命への確固たる実践的な革命戦略である。
 塩川一派は、この闘いの前進に全面的に敵対し、ついにレーニン主義を公然と解体するところまで転落したのである。
 かつて黒田寛一は「レーニン『国家と革命』への疑問」なるパンフを発行し、やがて革共同から脱落しカクマル反革命に転落したが、塩川一派はまったくそれと同じ道を数十年遅れで転落している。9月の塩川一派の政治集会は、そうした反革命的転落の歴史的画期をなすものだ。
 塩川一派を貫く思想はひとつだ。「完黙はケース・バイ・ケース」という権力への投降、階級的労働運動路線と07年7月テーゼへの敵対、「雲と火の柱—地下生活者の手記」なる回顧録による転向・スパイ集団化宣言、第4インターへの自己批判、そして反革命政治集会の基調報告に現れた「レーニン主義の解体」宣言——これらは、同じ転向思想の表現である。
 この思想は、非合法・非公然党の解体と日本階級闘争の体制内化によって最末期帝国主義を救済するための小ブル反革命の思想である。塩川一派は、世界大恐慌と革命情勢の到来が突きつける党と階級の飛躍の課題を前にしておじけづき、逃亡した典型的な小ブル日和見主義者である。その逃亡した自己を正当化するために一層反革命に転落しているのである。
 塩川一派はすでに、反スターリン主義・革命的共産主義運動とはまったく無縁な反革命党派だ。塩川一派の言動と存在が労働者階級人民の闘いの前進を阻害し、敵対するものであればあるほど、無慈悲に、徹底的に粉砕し、完全に打倒することを峻厳(しゅんげん)に宣言する。
 塩川一派の「第4インターへの自己批判」は、三里塚闘争の破壊・解体を意図する断じて許せぬ反革命的行為である。
 第4インターが主導した83年3・8分裂は、三里塚闘争と日本階級闘争の歴史から消え去ることのない大罪である。「一坪共有化運動」として推進した反対同盟所有地の不特定多数への切り売りは、三里塚闘争の「農地死守・実力闘争」の原則を破壊し、敵権力に「土地共有化」の道を付与し、三里塚闘争そのものを破壊するものとして強行された。しかも、第4インターは、当時、「再共有化」路線に対し真摯(しんし)な批判を行い討論を呼びかけていた多くの闘う労働者人民に襲いかかり、警察に売り渡した。このようなやからに加えられた84年の軍事的せん滅戦は当然のプロレタリア的正義であり、三里塚闘争の大地性・人民性においても階級的正義である。
 塩川一派が、実体のないところにまで転落した第4インターに「自己批判」したことは、彼らが「農地死守・実力闘争、一切の話し合い拒否」の原則の非妥協的貫徹で闘う敷地内農民を裏切るものだ。三里塚闘争の原則を解体し、日本階級闘争の大地の中に、当時の「用水賛成・空港反対」という闘争破壊分子を引き込み、三里塚反対同盟と三里塚闘争の解体・破壊を狙っているのだ。
 三里塚闘争は日帝国家権力を完全に追い詰めている。三里塚闘争は43年間の死闘とその勝利をとおして日本階級闘争の大地の中に不動の存在としてそびえ立っている。日本労働者階級人民が誇るべき闘いの砦(とりで)である。世界の労働者階級の国際的団結の中に、労農同盟としての三里塚闘争を発展させること、そして動労千葉を先頭に4大産別を始めとするすべての闘う労働組合の旗が三里塚現地を埋め尽くすことで、三里塚闘争の勝利は確実に引き寄せられる。
 何よりも三里塚闘争の勝利は、「農地死守・実力闘争・一切の話し合い拒否」原則の非妥協的貫徹と、「軍事空港建設絶対反対」を堅持し、動労千葉を軸とする労農同盟のさらなる強化の中で必ず勝利できる。
 マルクス主義から逃亡し、レーニン主義を解体し、三里塚闘争を条件闘争化して解体する策動を強める小ブル反革命・塩川一派を徹底的に粉砕し打倒しよう! 10・11三里塚現地闘争の大高揚の地平を引き継ぎ、11・1労働者集会1万人結集を総力で闘い取ろう。

 プロレタリア革命への敵対を居直り

 帝国主義国家とは、特殊な権力組織であり、労働者階級を中軸とするすべての被抑圧階級人民を弾圧し抑圧する暴力装置である。この暴力装置はプロレタリアートに対抗するためのブルジョアジーの武装である。すべての資本主義・帝国主義国家で、労働者階級の工場占拠・ゼネスト決起に対して警察と軍隊が出動し、闘う労働者階級人民に問答無用で血の弾圧を強行し、監獄にぶち込んでいる。
 法大解放闘争への「暴処法」攻撃による暴力的投獄もしかりである。だが、逮捕された110人の学生同志全員が「完全黙秘・非転向」を貫き、今も8人の学生が獄中で意気揚々と不屈に闘っている。これこそレーニン主義の実践的貫徹ではないか!
 そして資本主義・帝国主義国家がいかなる形態をとろうとも、それは例外なく「ブルジョアジーの独裁」である。8・30総選挙によって成立した民主党・連合政権も例外ではない。
 したがってブルジョア独裁の打倒は、帝国主義国家権力の暴力と弾圧に打ち勝つ非合法・非公然革命党の建設に基礎を置くプロレタリアートの暴力革命—プロレタリア独裁なしには不可能だ。
 転向を深める塩川一派は、自民党に代わって登場した民主党・連合政権をとことん美化し、屈服を深めている。「『自分の』国のブルジョアジーの利益にばかりでなく、ほかならぬ『自分の』国家の利益に、卑屈な下僕的態度で順応している」(レーニン『国家と革命』)——これが現在の塩川一派である。
 塩川一派のエセ「革共同集会」基調報告Ⅰは、「現代革命の主体」は、「他人の労働を搾取しないすべての働く人民と家族・地域・共同体を通じてそれと一体であるすべての人々が現代革命の主体であり、革命的共産主義運動の組織者・被組織者となるべき存在である」と言っている。
 この主張に、塩川一派の小ブル反革命の正体が明確に示されている。ブルジョアジーとプロレタリアートの二大階級の対立の基軸性を否定することは、本質的・根底的には、ブルジョア独裁(国家)を容認し、帝国主義ブルジョアジーに全面屈服する思想である。これはプロレタリア暴力革命の否定であり、非合法・非公然党建設からの逃亡であり、プロレタリア独裁の解体である。同時に最末期の帝国主義を救済し、労働者階級と全人類の人間的・普遍的解放の闘いに敵対する反革命宣言である。
 レーニンは『国家と革命』の中で、次のように規定している。
 「ブルジョアジーの支配の打倒は、特殊な階級——その経済的存在条件が、かかる打倒を準備させ、これをなしとげる可能性と力とをあたえる——としてのプロレタリアートによってのみ可能である。ブルジョアジーは、農民やすべての小ブルジョア層を分裂させ、ばらばらにするのにたいして、プロレタリアートを結集し、統合し、組織する。プロレタリアートだけが——大規模生産における彼らの経済的役割のゆえに——すべての勤労被搾取大衆の指導者となる能力をもっている」
 この立場からレーニンは、プロレタリアートと農民が連帯・団結し、プロレタリア世界革命への「労農同盟」論の重要性をも、また強調しているのだ。したがって革命党と労働者階級は、「労農兵ソビエト」の建設を革命戦略として強力に目指すのである。
 言うまでもなくプロレタリアートと農民、被抑圧民族人民・被差別人民の闘いは対立するものではない。明確にすべきことは、労働者階級の特殊的な階級的解放が、同時に全人間の普遍的な解放であること、ここにプロレタリア自己解放闘争の最も重要な核心がある、ということだ。その意味において今日、ブルジョアジーの支配と闘っているすべての人民の中で労働者階級だけが真に革命的階級である。他の諸階級・諸階層の人民は、労働者階級の解放の中にこそ自らの究極的解放があることを直視し、労働者階級の立場に自らを立たせ、労働者階級と一体となって闘うことによって、プロレタリア革命の一翼を担うのである。この承認なくしてプロレタリア革命と全人類の普遍的な解放は空語と帰す。塩川一派のプロレタリア革命と無縁な小ブル的大衆運動主義という「基本戦略」では、全人類の解放の実現を闘いとることなど、ありえないのである。

 階級的団結を武器に11・1総決起へ

 塩川一派は次のようにも言っている。「7・7思想こそ、反スターリン主義の積極的内実を形成し、革命的共産主義運動に心棒を入れるものであった。対権力・対カクマルの苛烈な闘いに勝ち抜くことができたのもこの思想あってのことである」(基調報告Ⅰ)
 塩川一派の「7・7思想」とは、血債主義と糾弾主義に歪曲された「思想」である。血債主義の本質もプロレタリア階級性の解体であり、プロレタリア革命を解体する思想である。
 対権力・対カクマル戦争を徹底的に貫徹してきた力は、自己犠牲を恐れぬ革命への献身性、プロレタリア英雄主義であり、「組織されたプロレタリアート」の鉄の規律である。その根底にあるものがマルクス主義・レーニン主義による武装なのだ。塩川一派の「レーニン主義を限界までやりぬいた」などという悲鳴は、国家暴力への全面的な屈服と転向の宣言でしかない。
 世界革命情勢下で「絶対反対論」「階級的団結論」で武装し進撃すれば、国家権力のいかなる暴力や弾圧にもひるむことなくこれを粉砕し、世界革命情勢という絶好のチャンスをつかむことができる。11・1労働者集会の1万人決起が世界の革命情勢を確実に動かす! 全力で闘おう。