2009年11月16日

団結ひろば投稿コーナー

週刊『前進』06頁(2416号6面1)(2009/11/16)

団結ひろば投稿コーナー

 鳥取・松江の裁判員裁判に廃止訴え抗議 山陰 N

 10月27日、鳥取、松江の両地裁で山陰初の裁判員裁判が強行されたことに対して、百万人署名運動山陰連絡会や労組交流センターの仲間を中心に、裁判員制度廃止を訴え抗議行動を闘った。
 鳥取では、いつもは閑散としている地裁前にマスコミ各社がカメラの放列を構える中、午前8時前から5人の仲間が決起し、「つぶせ!裁判員制度」「裁判員制度はいらない!」のノボリや横断幕を掲げ、ビラを手渡し、マイクで「裁判員を拒否しよう! 現代の赤紙=裁判員制度を廃止しよう」と熱烈に訴え、労働者・市民の注目を集めた。
 裁判員制度に対する労働者人民の疑問と批判、拒否の声は圧倒的だ。鳥取地裁では、呼び出しをかけた裁判員候補34人のうち31人が出頭したとして「出席率91%」と言っているが、実際には、80人を呼び出す方針だったものが拒否・辞退の続出によって34人に減らさざるを得なくなり、しかも当日出頭した31人のうちからも14人が辞退を希望したにもかかわらず、裁判所がそれを認めなかったのだ。
 松江では、裁判初日の27日をはさんで3日間の連続決起で、のべ20人の仲間が裁判員制度の反動性を広くアピールし、800枚を超えるビラをまき、70筆を超える署名を集めるなど、大きな成果を得た。
 改憲と戦争への一里塚である裁判員制度は即刻廃止あるのみだ。裁判員制度廃止の日を迎えるまで闘いぬこう。

 「ピスカートル」読みしばしため息と怒り 野沢道夫

 最近、小田原紀雄氏発行の「ピスカートル」という通信に掲載された木村信彦氏の文章を見て、以前の木村氏の文章を読んだことがある者としてしばしため息をつきました。ここには、階級的立場も革命への意欲もまったく感じられません。
 いろいろありますが一点だけ。「自民党も民主党も所詮(しょせん)ブルジョア政党だなどと言わずもがなのことを言って一生懸命水をかける愚」というくだりがあります。確かに、あたり前のことを言ってるだけでは始まらないかもしれません。しかしこの文章では、だから対決するな、民衆は幻想をもっているんだから、そこからあまり離れない方がいいんだという屈服的感覚がにじみ出ています。「民主党がブルジョア政党だ」ということを確認することが今の労働運動の現場でどんなに重要なことなのか、そこで苦闘している労働者の実践感覚が視界の中に入ってさえいません。
 民主党政権は民主党・連合政権です。労働貴族たちは「左からの脅威に対して、われわれの政府を守らなければならない」という、1920年代のドイツ社民と同じ心境に陥っています。今までの「闘っても勝てない」という裏切りとはまったく違う次元でわれわれと衝突しています。また4者4団体派などは、まるで地獄にクモの糸でも降りてきたかのようにありがたがっています。
 だからこそ労働者の間で「民主党はブルジョア政党だ」「打倒しなければならない」というあたり前のことを必死になって訴えること、そこで体制内派と激突することが必要だし、それが実は大変なことでもあるのではないでしょうか。
 さらに、民主党が選挙のために弄(ろう)した甘言を、本当に怒りをもって弾劾することも私たちの責任のひとつだと思います。例えば自立支援法などは「廃止」するかもしれません。その場合でもすぐにもっとひどい攻撃が置き換わることになるほかありません。
 改憲については、安倍的な軽薄な改憲論が後景化したことがかえって小沢的な実態的な改憲の道を開いているのだ、「国家改造」に踏み込むことが小沢の最大の狙いだということにあらためて警鐘を鳴らさなければなりません。この道州制を始めとする「国家改造」攻撃との現場における対決が新たな段階に入っている。そこでの実践こそが問われているのです。
 木村氏には、もういいかげんに目を覚ましてほしいものだと思います。

 みやぎ星野さん救う会団結!芋掘りの集い 仙台 青柳葉子

 10月4日、みやぎ星野文昭さんを救う会は、「団結!芋掘り芋煮の集い」を行いました。この芋は、名付けて『星野鳴門金時いも』です。会員の一人が3月の三里塚全国集会に参加した際、感動して高校球児よろしく持ち帰った「三里塚の土」をなんとか生かせないかと発案したのが、星野さんが闘っている徳島の名産「鳴門金時芋」を宮城で育てようという芋作りです。
 しかも、宮城の地で34年間「一人の首切りも許さない」を掲げ続けて解雇撤回闘争に勝利して職場に戻った全金本山労働組合の組合員の実家の畑をお借りしました。
 つまり、「星野文昭さんの闘い」+「三里塚闘争」+「全金本山闘争」の勝利に思いを込めて芋を育て、秋には(奥深山さんの農園にならって)収穫祭をやろう、という欲張りな企画です。
 6月末の「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の総会で、徳島の救う会の方にお願いして、鳴門金時芋の苗を100本送ってもらい、7月初めに苗の植え付けをし、発案者の会員の方が毎週のように水やり・草取りに通いました。
 10月4日は雲一つない晴天、蔵王連峰を背景に東北本線の列車が時々通る田畑の中の芋掘りはとても気持ちよく、青々と育った芋のつるの下から金時芋がたくさん連なって掘り上げられました。掘った芋を焼き芋にし、里芋の芋煮汁と一緒にいただきました。
 10・11三里塚全国集会にはこの芋で作った大学芋を全国の星野再審連絡会議の仲間に食べてもらいました。そして11・1の日比谷野音で暁子さんにスイートポテトにした星野芋を味見してもらいました。
 「来年は、星野さんと一緒に芋掘りできたらいいねえ。会員を増やして頑張ろう!」と仲間と決意を新たにしています!