2009年11月30日

動労水戸定期大会 勝利の確信固く態勢確立

週刊『前進』06頁(2418号2面1)(2009/11/30)

検修・構内業務外注化阻止の大決戦へ
 動労水戸定期大会 “結成の原点貫き組織拡大へ”
 勝利の確信固く態勢確立

 動労水戸は11月22日、水戸市内で第28回定期大会を開催し、JR東日本の検修・構内業務全面外注化攻撃と総力で対決し、組織拡大に打って出る方針を確立した。
 この1年、動労水戸は激闘に次ぐ激闘を重ねてきた。昨年12月、最高裁は運転士登用差別事件について組合側勝利判決を出し、運転士資格を持ちながら運転士から排除されてきた動労水戸の組合員を運転士に登用することをJR東日本に命じた。この判決を逆手に取ったJR東日本は、運転士登用と引き換えに組合員を遠隔地に強制配転したり、希望と異なる職種に就けることなどを画策し、動労水戸への組織破壊攻撃を繰り返した。
 これに対して動労水戸は、09春闘時を含め5波のストライキで立ち向かい、新たな組合員の結集をかちとって、強固な団結を固めてきた。そしてついに遠隔地への強制配転を資本に断念させたのだ。また今年4月には、国鉄分割・民営化以来、売店などに強制配転され続けてきた組合員の運転職場復帰をかちとった。
 こうした勝利を実現した動労水戸は11・1労働者集会を牽引(けんいん)しぬいた。
 この地平の上に開かれた動労水戸の大会は、熱気と勝利の確信に満ちたものになった。
 今日、JR東日本は動労水戸や動労千葉の不屈の闘いに敵意を燃やし、その解体をたくらんで検修・構内部門外注化の攻撃に出てきている。動労水戸は、これと全面的に立ち向かう決戦態勢を今大会で打ち固めた。
 石井真一委員長があいさつに立ち、「絶対負けないという組合員の意志が会社を圧倒した」と1年の闘いを総括し、「ストひとつ打てない東労組より動労千葉、動労水戸の方がずっとすごい。われわれは分割・民営化と闘って組織を残し、今でも闘っている」と提起した。また、「検修部門外注化との闘いは激しい組織戦となるが、組織拡大のチャンスだ。組合員が団結すれば絶対に勝てる」と檄を飛ばした。
 ス労自主、常南交通労組など、共闘団体のあいさつが続いた。国労闘争団員は「一人のために全員がストを闘う動労水戸は素晴らしい。4者4団体にはそれがない」と述べ、検修職場で働く国労組合員は「外注化をやらせない闘いを現場から起こす。動労千葉や動労水戸の実際の闘いを職場の仲間に突きつけ、勝利の核心をつかんでもらう」と熱を込めて発言した。
 全学連書記長代行の松室しをりさんは、「動労水戸のように一人の組合員のために全員が立ち上がるのが労働者だ。学生の闘いも同じだ」と述べ、獄中8学生の即時奪還を訴えた。
 革共同の木崎冴子同志は、「国鉄労働者の23年の闘いを土台に革共同は綱領草案を発表した」と提起し、革共同は動労水戸や動労千葉とともに恐慌を革命に転じる闘いとして検修外注化阻止の決戦を闘うと表明した。
 動労総連合委員長の君塚正治さんは、「検修外注化を阻み、国鉄分割・民営化に決着をつけるのは、平成採の青年労働者を組織することだ」と強調した。
 国分勝之副委員長が闘いの総括を提起し、木村郁夫書記長が検修外注化阻止、1047名解雇撤回、10春闘勝利を柱とする運動方針を提案した。
 討議では、強制配転攻撃と闘ってきた当該の組合員が、仲間との団結を打ち固めストライキに立ったことがJRを追いつめたと教訓を語り、検修外注化の焦点となる勝田車両センターを始め各職場の組合員が、平成採の青年を組織して決戦に勝利する決意を述べた。
 閉会のあいさつに立った辻川慎一副委員長が、「これからの1年が本当の決戦だ。今までの延長ではない歴史を画する闘いを」と訴え、「われわれは少数だが、会社の攻撃と闘い勝利してきた。労働組合は本来そうした力を持っている」と提起した。そして、検修外注化攻撃を許せば大事故は不可避であり、労働者は再び自殺に追い込まれると怒りを込めてJRを弾劾し、動労水戸結成の原点を貫き、青年労働者を組織して検修外注化を絶対に阻もうと訴えた。
 動労水戸は圧倒的な勝利の確信をつかんでいる。動労水戸は意気高く、検修外注化阻止の新たな決戦に突入した。民主党・連合政権を打倒して国鉄分割・民営化に革命的決着をつける壮大な闘いの戦端は開かれた。