2010年2月22日

2・13発言集 解雇撤回・外注化阻止—JR体制打倒へ

週刊『前進』06頁(2428号3面1)(2010/02/22)

第2次国鉄決戦の火ぶた切る 2・13発言集
 解雇撤回・外注化阻止—JR体制打倒へ

 2・13全国労働者総決起集会には、寒気をはね飛ばして全国から1850人の労働者・学生が結集した。動労連帯高崎の和田山繁委員長の司会のもとで進められ、第2次国鉄決戦の鮮烈な戦闘宣言を発した(前号速報)。決起した国鉄労働者の発言はどれも怒りと決意、勝利への確信にあふれていた。郵政、自治体、教労、医療福祉、合同労組などの闘う労働者、三里塚、弁護士、学生、百万人署名運動も自らの闘いとしてこの決戦を担い決起した。大恐慌に立ち向かう階級的労働運動の結集軸が力強く打ち立てられたのだ。
 なによりも2・13闘争は、超重大な攻防局面に入った1047名闘争の勝利の道を鮮明に示した。1047名闘争は、大恐慌下で危機を深めるJR資本と徹底的に闘い、外注化阻止闘争と一体となってJR体制を打ち倒す闘いだ。JRの圧制下で苦闘する青年労働者の怒りと1047名の怒りはひとつだ。「解雇撤回、外注化阻止、JR体制打倒」の旗を真っ向から掲げ闘おう。(編集局)

 開会あいさつ

 JR東本社へ怒りのデモを 動労水戸 石井真一委員長

 1047名闘争はいま大変な危機にあります。4者4団体は「与党3党が解決に動いた」と小躍りしていますが、われわれはなんでもいい解決なんか求めていない。この集会を皮切りに、断固として国鉄1047名の解雇撤回をかちとろうではありませんか。
 1047名解雇撤回と検修外注化反対を訴えるタブロイド判のカラービラが飛ぶように労働者や乗客に読まれています。「尼崎事故を繰り返すな!」——この訴えは本当に的を射てるし、「車両メンテナンス外注化は許さない」「がんばってくれ」という声があちこちで起こっています。
 同じような外注化攻撃の中で、多くの青年労働者が非正規雇用にされ、塗炭の苦しみにあっている。非正規雇用化・外注化、そして解雇・賃下げの嵐をなんとしても吹き飛ばし、労働運動を階級的に再生したい。このような思いで今日の集会を呼びかけました。
 JR東日本本社への怒りのデモを断固としてやっていきたい。今日は寒いですが、最後までよろしくお願いします。

 基調報告

 究極の合理化攻撃打ち破る 動労千葉 田中康宏委員長

 動労千葉は2月1〜2日、「第2次分割・民営化反対決戦」の宣言を発してストライキに立ち上がりました。当局は、職場に渦巻く怒りの声と、動労千葉を必死で切り離そうとしています。職場は、本社・支社・現場の管理者が蹂躙(じゅうりん)し戒厳体制です。こういう情勢を2・1〜2ストはつくりました。もう一歩で壁は破れます。
 4者4団体が2月3日、共同声明を出しました。与党3党が鉄道運輸機構に交渉のテーブルをつくれと言ったのに鉄道運輸機構が拒否したことに対する弾劾声明です。だけど、彼らはグルじゃないですか。もてあそばれているだけなんです。
 にもかかわらず、2月16日の4者4団体の集会ではデモもやらない。政府と対立することは一切やらない。国鉄分割・民営化の時と同じ屈服を繰り返そうとしている。国鉄・分割民営化以降、新自由主義が労働者を襲いました。この現実を乗り越えたら時代は動くんです。だから僕らはもう一回「1047名解雇撤回」「国鉄分割・民営化絶対反対」の声を高く上げます。
 業務の全面的な外注化という形で、新しい分割・民営化攻撃が始まっています。鉄道の安全に関わる業務を下請け・孫請け・ひ孫請けなど数百の会社に分割し、莫大な利益をあげる。労働者は最底辺へ突き落とされていく。全資本・全企業が二十数年間、こんなことをやってきた。これに労働組合はなすすべもなく屈服していった。その結果が今です。
 こんな悔しい現状を絶対に突き破りたい。動労千葉は”この攻撃ははね返せるんだ”ということを石にかじりついてでも示します。ここに労働者の怒りの声を結集し、労働者の総反乱をつくりだす。必ずできると確信しています。
 この闘争は、日本の労働運動の現状を問う闘いです。資本の攻撃のたびに、労働組合の幹部たちは立ち向かおうとせず、敗北主義をふりまき、労働者に言い訳をし、労働者と労働組合を低めてきた。この現状を突き破りたい。動労千葉はずっとこのことを考えてきました。資本の攻撃と真正面から立ち向かって団結を拡大し発展させていく。これが必ずできるんだということを示すということです。
 外注化阻止決戦は、究極の合理化攻撃との闘いですから、この攻撃を突き破った時、これまでの日本の労働運動を全部総括し、大恐慌時代の新しい闘いの路線が打ち立てられる。国鉄労働運動が高揚した時、必ず労働運動全体が高揚しています。そういうものに1047名解雇撤回、外注化阻止の闘争を押し上げたい。私たちは徹底抗戦、非妥協で闘い抜きます。

 1047名解雇撤回!

 ●動労千葉鉄建公団訴訟弁護団長 葉山岳夫さん

 労働組合と労働者が、解雇処分に対して解雇撤回を闘うのはあたり前の大原則です。1047名解雇撤回闘争は、国鉄分割・民営化反対闘争の核心中の核心です。4者4団体はこの大原則を裏切り、1047名の闘いを否定しているのです。
 動労千葉争議団9人の組合員は、解雇撤回に向けて5年以上にわたって東京地裁で裁判を続けています。弁護団は、現場での解雇撤回闘争と連帯し、1047名解雇撤回の裁判闘争を展開して、勝利する決意です。

 ●国労小倉地区闘争団 羽廣憲さん

 国鉄分割・民営化攻撃をくぐり抜けてから23年。私たちは解雇撤回を高々と掲げてJR資本、国家権力と闘い抜いています。しかし、4者4団体は何をやっているのか。「政治解決」と称して民主党に頭を下げ、身も心も捧げながら金銭解決を求めている。私たちは金が欲しくて闘ってきたんじゃないんです!
 分割・民営化以降、本当に苦しい思いをしてきました。しかし、国鉄分割・民営化は全労働者にかけられた攻撃だという思いで先頭に立って闘ってきました。ここに来てお金をもらって解決なんてことが許されるんでしょうか。私は絶対に許しません! 解雇撤回を貫く以外に私たちの解決はない。この決意で、すべての闘いの最先頭でこれからも闘い抜きます。

 ●動労千葉争議団 中村仁さん

 寒い中、結集ありがとうございます。国鉄分割・民営化は、資本と闘う労働者を排除する攻撃でした。あの分割・民営化の結果、労働者がいまのような状況に突き落とされた。こんな攻撃を労働者は絶対に許してはいけないという思いで23年間闘ってきました。
 資本にこびて、頭を下げて、”年取ったから許してくれ”なんてことは絶対に許さない。労働者は、資本に頭なんか下げちゃいけないんです。こんなことをやってたら資本に勝てないんですよ。労働者は団結して、闘って勝利する以外にない。労働者の力をひとつにして資本を倒す以外にないんです。われわれは解雇撤回を絶対に投げ捨てない。みなさんと団結して闘っていきます。

 ●国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告団長 富田益行さん

 被告団は、JR資本と闘って1047名解雇撤回をかちとる存在です。同時に、私たちを警察権力に売り渡した国労本部を打倒する存在です。JR資本と真っ向から闘い、同時に国労本部を打倒して国労本部の権力を取るまでとことん闘いたいと思っています。
 動労千葉ストに呼応して2月1日、国労幕張電車区の仲間が2人、動労千葉に結集しました。これは自らのストライキで検修外注化を絶対に阻止するんだという決起です。国労の仲間は、JR資本によるスト破り強制の業務命令を断固として拒否して闘うことを表明したいと思います。
 5・27被告団は、団結権の行使としてのビラまき・説得活動を有罪とした一審判決を絶対に許さず、断固として控訴審を闘います。そして、尼崎事故調査報告書改ざんに手を染めたJR西日本を打倒するために4・25尼崎闘争に決起します。

 検修外注化阻止!

 ●動労千葉幕張支部 関道利本部執行委員

 動労千葉は2月1〜2日、ストに決起しました。このストライキは、滝君のライフサイクル強制配転、幕張の小沢君への強制配転を粉砕するために闘い取られました。早朝7時半から門前闘争に決起し、支援の仲間とともに闘いを展開しました。動労千葉は、検修・構内業務の全面外注化を絶対阻止するために数波のスト、組織拡大をもって闘います。

 ●幕張支部の青年労働者

 私が動労千葉に加入した理由も、外注化反対の一点でした。2月1〜2日のストで、職場の前でマイクを取り、会社と、そこで働く若い人たちに訴えました。「みんなが動労千葉に入れば絶対に外注化は止められるんだ。みんなで闘おう」と。後日、みんな「よく聞こえた」と言ってくれましたが、まだ動労千葉に結集してくれてません。次は心に響くように訴えたいと思います。

 ●津田沼支部 相馬正利支部長

 JR千葉支社は2月1日付で、ライフサイクルで滝君を不当配転しました。滝君への配転が通告された日から眠れぬ日々が続きました。なんとか撤回させないといけないと思い、2週間余り身を削る思いで闘いました。習志野運輸区への弾劾行動の呼びかけに、支援する会、学生、動労千葉各支部のみなさんが280人も集まってくれた。涙が出るほどうれしかったです。
 闘いはまだ始まったばかりです。滝君を奪還し、ライフサイクル制度を粉砕する闘いに立ち上がります。最大の闘いは組織拡大しかない。平成採を動労千葉にたくさん入れてライフサイクル制度を粉砕します。

 ●津田沼支部 滝厚弘さん

 駅に配転になりましたが、ここからが私の闘いです。ライフサイクル制度は何がおかしいのか。制度にかこつけて、賃金を下げ、本人が希望しない職種に配転する。1047名解雇と同じで、一方的に経営陣がかけてくる攻撃です。
 こういうやり方はJRに限ったことではありません。こういう時は、なんでこんなことをやる必要があるのかと当局に質問して闘って下さい。そうすれば敵の本体が見えてきます。
 闘いは始まったばかりです。ライフサイクル制度の矛盾を暴き出していきたい。また習志野運輸区門前闘争をやりますから、その時はご協力をお願いします。

 ●動労水戸 木村郁夫書記長

 動労水戸は昨年、全国の仲間と団結して闘い抜き、運転士登用差別を粉砕して3人がハンドルを奪い返しました。全国の仲間の勝利です。
 この闘いはまだ決着がついていません。国鉄分割・民営化で10万人の首を切り、200人を超える労働者の命を奪って成立したのがJR東日本です。JR体制を私たちは絶対に許しません。
 検修全面外注化とライフサイクル攻撃は、労働者の怒りを解き放つ大きなチャンスです。新自由主義の最先頭を走ってきたJRを打倒し、資本主義を打倒して、戦闘的労働運動を職場で展開して社会を変えましょう。

 ●郡山工場で働く国労組合員 橋本光一さん

 下請け会社の労働者も、JR本体の労働者と同じように真剣に安全に取り組んでいます。しかし、JRであれば3年で覚える仕事を下請けでは3カ月で覚えろと言われ、JRでは10人でやる仕事を8人でやれと言われ、賃金はJRでは25万円なのに下請け会社ではたった15万円。「汚い、きつい、危険」な仕事を押しつけられ、車両故障や工程の遅れなどJRの都合で振り回される。こんな劣悪な状況で、安全な車両を造れというほうが無理な話なんです。
 郡山工場ではすでに業務の半分が外注化され、下請け労働者のケガの発生率はJRの2倍、電車遅延の4割は車両故障が原因と言われています。国鉄時代、高い技術力を誇った工場の信頼は地に落ちています。私は、車両の安全を縁の下から支える車両検修労働者の誇りにかけ、検修全面外注化を絶対に阻止します。

 ●動労西日本 山田和広副委員長(カンパアピール)

 10春闘を「契約社員制度廃止」を掲げて闘っています。JR西日本では駅改札や窓口で働く半数が契約社員です。1年契約、5年で雇い止めという許しがたいものです。この間、JR職場や社宅にビラまきしてきましたが、これに会社は「やめてくれ」と組合本部に泣きついてきました。御用組合も戦々恐々としています。だから、職場でビラをまいただけで処分してきたのです。ビラまき処分に対して労働委員会闘争に決起しています。職場の団結を固めて闘っていきましょう。

 連帯あいさつ

 若者の未来を開く闘いやる 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長 北原鉱治さん

 今日は雨模様でちょっと寒いけど中は燃えています。法政大における学生弾圧は許すことができない。青年が未来を担う。それなのに全国の大学で若い者の芽を摘む。これでいいのか。
 反対同盟はみなさんとともに44年間、闘い続けてきました。1966年12月に天神峰現闘本部をつくりました。全国の人民で共有する闘いの財産です。この現闘本部をめぐる裁判の判決が2月25日に出る。おそらく偏った判決が出るだろうが、われわれはびくともしない。44年間の闘いがすべてを物語っています。
 労働者が機械を操縦し、農民が生命の根源である食料を生産する。三里塚反対同盟は、若い労働者・学生たちの未来が大きく開けるような時代に変えていかなければならないと決意を固めています。
 どんなことがあろうとも、日本の未来のために、私たちの政治をつくるために闘い抜いてまいりたいと思います。

 「改憲・戦争を止める闘いへ とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 私たちの役割・使命はきわめて重大です。
 枝野幸男が行政刷新担当大臣になりました。彼は民主党の憲法調査会代表で、明文改憲の立場です。鳩山首相自身も『新憲法試案』という本を出しております。5月18日は国民投票法が施行する日です。彼らはこの日を待っているのだと私は痛感しています。
 沖縄の米軍基地移転問題は、沖縄の心を忘れてはいけない。あの戦場、惨禍を体験された沖縄の方々は、沖縄の心、戦争絶対反対で戦後一貫して平和のために全力投球してきました。沖縄の心とともに頑張る中で、われわれの願っている方向へと解決したい。
 究極的には民衆によってこそ戦争を止めることができる。それを具体的な形で表現し、運動を展開したい。百万人署名運動はそのために大きな課題を担っていると思います。
 今年は韓国併合100年です。韓国の歴史の中で日本がいかに圧政を敷いたのか。私たちはそのことを忘れることなく、世界の平和のために、日本の民衆として、われわれの責任と課題をまっとうしたい。戦後65年の今日、ともに思いをひとつにして闘い、どんな圧政にもくじけることなく、よく憲法の学びをしながらアジアの視点、世界の平和のために貢献、寄与したい。

 裁判員制度に弔いの鐘を 憲法と人権の日弁連をめざす会代表 高山俊吉さん

 悔しかったね、日弁連の会長選挙。だが、闘う弁護士はみんな闘い切って今日、ここに来ています。日弁連の会長選でも会長が決まらない。決まらない状況を私たちはつくっています。
 世界を見れば、ギリシャからスペイン、ポルトガル、アイルランドの財政危機、そしてアメリカの株大暴落に入っている。世界恐慌の時代が来ている。この国も屋台骨が崩れようとしている。痛快じゃないですか。
 裁判員制度は破綻です。みんなが出頭しなくなってきた。20%を割るところも出てきた。みんなが行かなければ裁判員制度は終わりです。裁判所の職員まで反論・異論の旗をあげ始めた。
 裁判員裁判は年間、2千件を処理しなければだめなのです。それが去年は5カ月間かけて、たった138件しかできなかった。もうおしまいです。とうとう天皇が登場した。天皇を引っ張りだしてやろうとするところに裁判員制度の理念、なんのための制度かが明確に現れている。
 私たちは5月18日、東京・日比谷公会堂に集まります。裁判員制度に弔いの鐘を打ち鳴らす日です。みんなで集まろう。そして、この世の中を根本から変えていこう。

 決意表明

 ●神奈川の教育労働者

 今年の日教組全国教研集会は、58年ぶりに民主党の文部科学省政務官を呼びました。私は「教員免許更新制撤廃」などの抗議ボードを掲げ闘いました。これに対して組合執行部は「あの場は意見を聞く場であって意思表示の場ではない」と言いました。こんな執行部を許しておいたら、教育はますます民営化され、教え子を戦争に送ることになります。あきらめを展望に変えるため組合執行部選挙を闘います。

 ●社会保険庁分限免職者 平口雅明さん

 敵は国鉄1047名闘争と一緒になって社会保険庁の分限解雇者が決起することを恐れている。私たちの闘いは、歴史を画する大きな闘いになっています。全国社保労組は2月末、解雇者を切り捨てる解散大会をやろうとしています。許せません。絶対に解雇撤回をかちとる決意です。

 ●全逓の青年労働者

 昨年末に東京・銀座局内でおきた死亡事故は、郵政民営化と極限的合理化の中で起きた事故です。絶対に許せません。郵政職場での反合理化闘争の構築は待ったなしです。3月20日にはイラク反戦7周年の集会が開催されます。合理化推進の体制内指導部は反戦闘争も闘いません。日本階級闘争を牽引(けんいん)する者として職場、街頭に11月集会派が登場しましょう。

 ●八尾北医療センター労組 藤木好枝委員長

 この間の闘いで、団結が崩されなければ絶対に勝てると確信してきました。そして、国鉄決戦に全労働者の未来がかかっていることをつかみ最先頭で決起してきました。
 民営化の手先=日本共産党を打倒し、3月31日の契約期限切れによる八尾北医療センターの売却、私たちのたたき出しを許さず闘います。

 ●東京西部ユニオン 吉本伸幸委員長

 警察・資本が一体となった分会破壊攻撃を粉砕し、闘いは第2ステージに入りました。俺が働いている鈴木コンクリート工業は、国鉄分割・民営化の頃に全員が非正規雇用にされました。仲間の解雇撤回、非正規職撤廃・派遣法撤廃、安全運転・順法闘争などを掲げ10春闘を闘いたい。

 ●法政大学文化連盟 斎藤郁真委員長

 1カ月前に皆さんの力で奪還されました! ありがとうございました。法大では5日、またも6学生が逮捕されました。これが思想弾圧でなくてなんなのか。社会を動かしているのは労働者です。食べ物をつくっているのは農民です。そして、次の時代にそれを担うのは学生です。その学生の未来が奪われている。闘って未来を取り戻さなければならない。ともに闘いましょう!