2010年5月 3日

基地撤去・安保粉砕へ9万人の怒り 新たな安保・沖縄闘争が始まった 5・15沖縄現地に総決起しよう 国鉄闘争勝利へ国労臨大決戦 記事2面

週刊『前進』10頁(2438号1面1)(2010/05/03)

基地撤去・安保粉砕へ9万人の怒り
 新たな安保・沖縄闘争が始まった
 5・15沖縄現地に総決起しよう
 国鉄闘争勝利へ国労臨大決戦 記事2面

 4月25日、読谷村運動広場で開かれた沖縄県民大会は、実に9万人が結集し、米軍基地に対する沖縄県民の根底的怒りが爆発した(関連記事3面)。この闘いと固く団結して、4月28日に東京・日比谷野外音楽堂で4・28沖縄デー集会が開催され、800人が参加してデモを行った。沖縄と本土の労働者階級自身の力で歴史の歯車を動かす闘いとなった。もはや情勢は後戻りしない。普天間即時閉鎖・新基地建設阻止、日米安保粉砕、鳩山政権打倒の闘いが新たに始まったのだ。
 4月25日の沖縄県民大会は、開始時で約10㌔の渋滞で会場に到着できなかった約1万人を含め、計9万人が大集結した。同日、宮古島集会に3千人、前日の八重山集会に700人が結集。全体で実に計9万3700人の参加者となった。
 大会は開始が午後3時からだが正午過ぎからエンドレスで人の流れが続いた。大会が始まっても人波は止まらない。自動車で向かうのを断念して徒歩で数時間をかけて向かう人も。大会が終わっても人の波は途切れず帰路だけでなく会場方向の道も渋滞のままだった。
 会場とその周辺には高齢者から労働組合の大部隊、高校生や子どもまで幅広い年代で埋め尽くされた。学校丸ごと、職場丸ごと、地域丸ごとの結集で文字どおり全島的全県的決起となった。
 仲井真知事も動揺の末に前日に参加を表明、2人の代理を含め全市町村長が大会に出席した。民意をなんとか「国外・県外移設」の枠内にねじ曲げようという反動的な思惑など問題にもならず、住民の怒りを恐れ、大会参加を強制されたのだ。
 ここに集まった9万人の中にこそ米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒の力がある。
 95年の県民大会、そして翌年のSACO合意から14年、沖縄の労働者や住民の辺野古新基地建設阻止の闘いが切り開いた情勢だ。日本帝国主義・鳩山政権には絶対に沖縄県民を納得させる“解決案”など出せない。戦後65年、日米帝国主義の沖縄軍事支配を根底から覆す沖縄県民(労働者)の闘いが始まったのだ。
 前日24日、米軍普天間飛行場の移設先をめぐり、辺野古修正案が大きく報道された。辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる現行案を修正し、海上にくいを打つ桟橋方式なるものだ。
 辺野古でオジー、オバーとともに海上阻止行動を闘ってきた青年が会場入り口で「民主党にお願いするために14年間の実力闘争を闘ってきたわけではない」とアジテーション。全学連の坂野陽平委員長代行も鳩山打倒を訴えた。ガッツポーズで応えていく参加者。
 三里塚芝山連合空港反対同盟も萩原進・事務局次長と市東孝雄さんが代表参加した。44年間の実力闘争の地平を引っ提げて沖縄の闘いに合流し、「思いはひとつ」と連帯をアピールした。

 労働者階級が闘いの中軸に

 72年の本土復帰後も広大な軍事基地は残り、在日米軍基地の75%が沖縄に集中し、復帰後5500件の犯罪が発生し、うち1割が凶悪犯だ。沖縄の基地は何のためにあるのか。米海兵隊司令官は「沖縄の海兵隊の対象は北朝鮮だ。金正日体制の崩壊の時、北朝鮮の核兵器を速やかに除去するのが最重要任務だ」と公言している。
 沖縄は米日帝国主義の世界支配を根底から覆す「革命の火薬庫」だ。鳩山政権は沖縄の本気の怒りに火をつけてしまった。日本階級闘争は新たな段階に入った。米軍基地撤去、安保粉砕・日帝打倒へ歴史的な闘いをつくり出そう。
 核心は闘う労働組合を復権させることだ。労働者階級が闘いの中軸に立った時に島ぐるみの闘いはあらゆる矛盾を止揚して革命的に闘われる。「死すべきは基地だ。労働者は死んではならない」の全軍労牧港支部の闘いを継承する青年労働者の闘いを組織しよう。
 国鉄闘争と反合・運転保安闘争路線で本土・沖縄の分断を打ち破る階級的労働運動を復権させよう。新たな国鉄1047名解雇撤回闘争をつくり出そう。5・15沖縄闘争に結集しよう。