特集 国鉄決戦で戦争・改憲阻止 集団的自衛権行使と労働規制撤廃の安倍=葛西を倒そう Ⅰ 革命たぐりよせる階級決戦――大恐慌―戦争の時代と対決を

投稿日:

月刊『国際労働運動』48頁(0455号03面01)(2014/07/01)


特集 国鉄決戦で戦争・改憲阻止
 集団的自衛権行使と労働規制撤廃の安倍=葛西を倒そう Ⅰ
 革命たぐりよせる階級決戦――大恐慌―戦争の時代と対決を

(写真 「集団的自衛権に反対する4・27集会」が東京・星陵会館で開催され、「安倍を倒せ!」と420人が都心をデモ行進した【4月27日】)

 集団的自衛権行使と労働規制撤廃に突進する安倍=葛西を倒そう。安倍の狙いは、海外への侵略戦争と国内における労働者階級への階級戦争である。その戦争のために労働者を兵士として動員し、労働者同士を殺し合わせる。労働者が職場で労働組合をつくり資本と闘い、労働者の団結を拡大すること、国際的団結を拡大すること、国鉄決戦で闘うことが戦争・改憲を阻止する力になるのだ。
 第Ⅰ章は、日帝・安倍の突出の根拠はどこにあるのか、時代認識を鮮明にさせている。
 第Ⅱ章は、安倍の5・15記者会見における集団的自衛権行使に向けた「政府の基本方向性」と、安保法制懇の「報告書」の全面批判。
 第Ⅲ章は、新自由主義のJR体制が大崩壊を開始している中で国鉄決戦の大飛躍を実現した5月動労千葉、動労水戸のストライキ闘争の意義を確認している。

Ⅰ 革命たぐりよせる階級決戦――大恐慌―戦争の時代と対決を

 石破茂・自民党幹事長は、3月6日に行われた自民党内の講演で、「安倍首相のもとで(集団的自衛権の行使容認を)成就させるために、いかなることでもしたい。今回やり損なうと、当分だめだろう」と発言している。これは石破個人の願望というよりも、日帝支配階級の命運がそこにかかっているという意味である。だから安倍は、集団的自衛権の行使容認に絶対的に突き進まざるを得ない。立ち止まることも、後退することもできないということだ。
 集団的自衛権・改憲・戦争阻止の階級決戦は、あらゆる意味で革命の時代をたぐりよせる決定的闘いだということだ。階級的労働運動の力で安倍政権を打倒し、改憲・戦争を阻止しよう! 改憲・戦争攻撃に立ち向かう労働者の国際連帯を今こそ拡大し、プロレタリア革命の時代を切り開こう!

大恐慌から世界大戦までの10年間の過程

 なぜ安倍は、集団的自衛権行使容認・改憲に突進しなければならないのか? その理由をしっかりつかむために、時代認識を明確にしたい。
 パリバ・ショックから7年、リーマン・ショックから6年。今日の世界大恐慌情勢は、1929年大恐慌から1939年の第2次世界大戦に向かっていった10年間と同じような過程に世界を引き込んでいる。
 戦後の基軸国であったアメリカは没落の一途をたどり、ドル暴落や米国債の暴落の危機に絶えず直面している。米帝は量的金融緩和の縮小に踏み切ったが、一転して長期大不況となりかねない。まさに「進むも地獄、引くも地獄」。それこそ大恐慌の矛盾の行きついたものであり、米帝の没落と基軸国からの転落という流れを一層促進させる。米財政危機はさらに加速し、軍備削減の拡大が強制されることも不可避だ。こうした絶望的危機が生じる帝国主義間・大国間の争闘戦はすさまじい。
 こうした中で起こったウクライナ情勢は、帝国主義間・大国間の争闘戦が軍事化・戦争化していく時代を告げ知らせるものとなった。米帝基軸の戦後世界体制が音を立てて崩れ、戦争に向かっている。
 さらに、ウクライナ情勢とEUの解体的危機の連動は、「ドイツ問題」を浮上させてきた。「強大なドイツの突出」という世界・欧州危機の根源が再び現代の焦点として浮上してきている。ドイツ・ガウク大統領の「軍事介入」発言は超重大であり、ヨーロッパの革命的動乱は決定的時代をつくりだそうとしている。
 ウクライナ情勢はたちまち東アジアに飛び火し、中国とロシアの関係緊密化が加速している。上海沖で行われた中ロ海軍の合同演習(5月20~26日)には、プーチン大統領と習近平国家主席がそろって視察した。しかし東アジア情勢の核心は、ドイツ問題にならぶ日帝問題であることを押さえなければならない。

日米争闘戦の激化を示した日米首脳会談

 こうした中で、オバマ米大統領のアジア歴訪―日米首脳会談が行われた。このオバマ・安倍会談は、日米争闘戦が一線を越えて激化していることを赤裸々に示した。
 米帝オバマにとって、TPP(環太平洋経済連携協定)は死活的である。米帝が支配して合意に持ち込まなければ、それは米帝の危機に転化する。だからオバマは、一方で日帝に勝手な動きをさせないという脈絡で日米同盟強化の再確認を行い、他方でTPPへの屈服を日帝に求めた。前日に来日したアーミテージ元国務副長官は、石破・自民党幹事長と会談し、「集団的自衛権を急ぐ必要はない」「安倍政権は経済優先で」と要求した。
 日帝・安倍は、オバマから「集団的自衛権の行使容認を歓迎する」という言辞を引き出すことに傾注した。

労働法制の解体狙う

 日帝・安倍とブルジョアジーは、改憲・戦争攻撃と一体で、TPP交渉の危機にのたうち回りながらも「成長戦略」に延命をかけている。「国家戦略特区」を切り口にし、「解雇規制」や「労働時間の規制」など戦後労働法制を全面的に破壊しようとしている。それと連動して、公務員制度、地方自治制度の破壊である。
 この攻撃とワンセットで、原発・鉄道(―リニア)・武器・インフラのパッケージ輸出がある。これで国際競争に勝ち抜き、世界の分割戦に打って出ようとしている。
 だが日帝・安倍のこうした戦争・改憲と「成長戦略」「輸出戦略」のすべては、大恐慌と大争闘戦、東アジアの激動と対米激突の渦中に日帝をたたき込み、何よりも労働者階級人民の巨大な怒りと闘いの爆発によって、日帝の破綻点となることは確実である。

安倍を再登板させた葛西ら反米右翼勢力

 安倍を政権の座に再登板させたのは、JR東海名誉会長の葛西敬之である。2000年に葛西は安倍を囲む「四季の会」を発足させた。葛西が幹事役で、東電の勝俣、三菱重工業の西岡ら数人を集めた。国鉄分割・民営化の張本人が中心で、原子力ムラと軍需産業の連中らが集まった。安倍がいったん打倒されても「四季の会」は続けられ、3・11以降は「さくら会」と名前が変わる。
 このもとで2012年には「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」がつくられ、長谷川三千子、藤岡信勝、田母神俊雄、佐々淳行、百田尚樹らが加わり、安倍総裁・総理を実現させた。
 日帝支配階級の重心が、こうした反米右翼勢力に移っているとみられる。しかし、このような人脈に頼った支配体制ほどもろいものはない。
 国鉄決戦の爆発、改憲・戦争阻止の巨大なうねり、階級的労働運動と国際連帯の力で、安倍=葛西体制を粉々に打倒しよう。