2008年4月28日

日誌 2008年4月16日〜22日 空自のイラク派兵に違憲判決/福田内閣支持率が25%に急落

週刊『前進』10頁(2341号4面3)(2008/04/28)

日誌 2008年4月16日〜22日
 空自のイラク派兵に違憲判決/福田内閣支持率が25%に急落

●鳥島射爆場を再開 4月9日に在沖米海兵隊ハリアー攻撃機が沖縄県の久米島北方にある鳥島射爆場区域外の海に爆弾2発を誤って投下した問題で、米海兵隊報道部は「9日から16日まで鳥島射爆場での訓練は休止したが、17日から再開した」と明らかにした。(17日)
●イラク空自9条違反 自衛隊イラク派遣差し止めなどを求める集団訴訟の控訴審判決の中で、名古屋高裁は、航空自衛隊が首都バグダッドに多国籍軍を空輸していることについて「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」との判断を示した。ただし、結論は原告側の敗訴とした。各地で提起された同種訴訟で違憲判決が示されたのは初めて。「実質的な勝訴判決」と受け止めた原告側は上告しない方針を表明。勝訴した被告の国側は上告できないため、今回の高裁判決が確定する見通し。(17日)
●米韓首脳会談 2月の就任後、初めて訪米した韓国の李明博(イミョンバク)大統領とブッシュ大統領が会談。米韓同盟の再定義で合意。在韓米軍の削減や基地移転問題など安全保障をめぐる既存の合意はそのまま履行する。同時に米韓連合軍の防衛能力の維持強化に努めるとした。(19日)
●防衛大綱、抜本改定へ 政府は、日本の防衛政策の基本指針となる「防衛計画の大綱」を5年ぶりに抜本的に改定する方針を固めた。10年後までを視野に入れた新大綱で、中国軍の軍拡に対応した防衛力整備を明記する必要があると判断したという。(19日)
●サドル師「掃討やめねば全面戦争布告」
 イラクのイスラム教シーア派の指導者サドル師は、自派の民兵組織マフディ軍に対する掃討作戦の停止をマリキ政権に要求、応じない場合は全面戦争に突入するとの声明を発表した。(19日)
●嘉手納基地で戦闘機、滑走路外れる 米軍嘉手納基地で米民間会社が所有する英国製のMK58戦闘機一機が着陸後、滑走路に隣接する緑地帯に機首部分から突っ込んで停止した。事故現場は県道74号から数十㍍の場所。目撃者らによると、同機は米軍機が訓練で使用する標的をけん引して離陸するなど、米軍機の訓練に協力する機体。何らかの訓練後に着陸し、事故を起こしたとみられる。(19日)
●内閣支持率急落25% 朝日新聞社が実施した全国世論調査によると、福田内閣の支持率は25%で、3月29、30日の前回調査の31%を大きく下回り、内閣発足以来、最低だった。不支持率は60%(前回53%)。内閣支持率が20%代に落ち込んだのは、07年7月に自民党が参院選で大敗した直後の調査で、安倍内閣の支持率が同内閣で最低の26%となって以来のこと。(20日)
●在沖海兵隊一部のハワイ移転を検討 米海軍省が在日米軍再編で、グアムへの移転が日米合意された在沖米海兵隊の第3海兵師団と第12海兵連隊の司令部や訓練場などを、米ハワイ州の海兵隊基地に移転させる方向で検討していることが分かった。防衛省は「そういう事実は承知しておらず、日米間で協議している事実もない」と否定的な見解を示した。(20日)
●日韓首脳会談 福田首相と韓国のイミョンバク大統領が会談した。04年11月以降3年以上中断している経済連携協定(EPA)交渉について、再開に向けた実務協議を6月中に開くことで合意した。(21日)
●日本のタンカー被弾 イエメン南沖のアデン湾で、日本郵船の大型原油タンカー「高山」(15万㌧)が発砲を受けた。左舷後方の燃料タンク内壁に直径約20㍉の銃弾とみられる穴があき、油が漏れた。現場は多くの海賊被害が報告されている海域という。(21日)