迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧 “無罪は揺るぎない” 差し戻し審開始
迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧
“無罪は揺るぎない”
差し戻し審 攻勢的に開始
6・29闘争を頂点とする6—7月サミット決戦のまっただ中、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審が開始された。6月23日、午前10時から東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で第1回公判が行われた。須賀武敏・十亀弘史・板垣宏の3同志と弁護団を先頭に、家族、友人、支援者で満杯となった傍聴席が一体となり、デッチあげ粉砕への熱気が法廷を制圧した。
検察官の起訴状朗読はわずか数分で終わり、全一日をかけて弁護団による冒頭の意見陳述がかちとられた。
3同志(と福嶋昌男同志)は、22年前の1986年の東京サミット粉砕闘争に対するデッチあげ大弾圧と不屈非妥協で闘いぬき、勝利し続けてきた。この一審16年・無罪判決獲得の勝利の地平に対する揺るぎない確信と、東京高裁・最高裁による地裁差し戻し決定への怒りをもって、再び無罪判決をかちとるためにきわめて攻勢的な意見陳述が行われた。
弁護団は、「被告人3名は本件両事件(サミット会場である迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾攻撃)に関与していない」「一審判決は検察官立証の不成立を明確に認め、無罪の判決に至っている。その無罪判決は実体的真実に合致し、揺るぎがない」「本件は一審に16年もかかったために、多数の証拠と複雑で込み入った証拠構造を有する事件と思われがちであるが、実際には別件の岩手事件の証拠を流用しただけの、きわめて単純かつ安直」な政治的冤罪事件だと、本裁判の核心を突いた。
検察官と控訴審判決は岩手借家から押収したとするメモ類などを唯一の「証拠」として、3同志が「金属製砲弾の信管の開発・製造及び弾胴部への炸薬(さくやく)の装填(そうてん)」を行ったというストーリーをデッチあげた。
しかし、岩手借家は迎賓館・横田戦闘の何カ月も後に初めて開設されたものであり、押収メモのどこにもそれらに直接言及した内容はない。検察官らはいつ、どこで、どんな目的で書かれたものかもまったく不明なメモを利用してデッチあげを行い、そのデッチあげをもっともらしく見せるために勝手な解釈と憶測を積み重ねているに過ぎない。
主任を始め4人の弁護人は次々と立ち、「裁判の長期化は証拠の不在の別表現だ。被告人の無実はすでに客観的に明白になっている。本差し戻し審において検察側証拠を採用して取り調べる必要はまったくない。速やかな無罪判決を求める」と気迫を込めて陳述した。そして検察官立証と控訴審判決を全面的に批判する陳述を縦横無尽に展開した。さらに裁判所による逃げを粉砕するため、デッチあげを暴く新証拠をも提出して徹底的に闘いぬくことを宣言した。
次回、7月1日の第2回公判では、いよいよ3同志が意見陳述に立ち、洞爺湖サミット粉砕決戦のただ中で火のような決意をたたきつける。総力で結集しよう。