2008年6月30日

“団結し分断こえよう” 杉並で6・21沖縄集会 サミット粉砕へ

週刊『前進』06頁(2349号6面2)(2008/06/30)

“団結し分断こえよう”
 杉並で6・21沖縄集会
 サミット粉砕へ決起誓う

 6月21日夜、東京・阿佐谷の杉並産業商工会館で、「沖縄—本土をむすぶ6・21労働者集会」が開かれ、105人が集まった。この日の集会は、何よりも1週間後に迫ったサミット粉砕の6・29代々木公園集会に向けての決起集会としてかちとられた。
 沖縄民権の会代表の座覇光子さんは、秋葉原事件に触れて、労働者が団結して闘うことの大切さを強調した。労働者が働く場所から立ち上がって、地に足を着けて沖縄を取り戻す闘いに立ち上がることを訴えた。
 基調報告はなんぶユニオン執行委員の宮里勝博さんが行い、「この1週間を全力で闘い、団結してサミット警備を粉砕しよう」と呼びかけた。さらに、星野文昭さんの奪還をかちとろうと訴えた。(要旨別掲)
 主催は、沖縄民権の会と沖縄—本土をむすぶ労働組合連絡会の呼びかけによる集会実行委員会。昨年6・23集会から、これまでの沖縄集会のあり方を改め、労働者が沖縄と本土の分断をのりこえ、闘っていくという実践的な意識性に貫かれた集会に転換した。今年2月の集会では、東京西部ユニオン、なんぶユニオン、福祉労働者連帯ユニオン、東部ユニオンの4合同労組によって沖縄—本土をむすぶ労組連絡会が結成された。文部科学省による沖縄戦検定意見を撤回させる闘いや、米兵による少女暴行事件弾劾の米大使館抗議闘争などを先頭に立って闘ってきた。
 集会では、法大闘争で逮捕され、奪還された学生の内3人が参加してカンパアピールを行い、圧倒的な勝利の確信に満ちた笑顔で「楽勝の獄中闘争」の報告をした。
 集会は、ヨッシーとジュゴンの家によるオープニングライブから始まった。ビデオ「ILWU(国際港湾倉庫労組)メーデーストライキの記録」を上映。イラク戦争に反対し、アメリカ西海岸を封鎖してイラク労働者との連帯ストに立った米労働者の闘いが熱い感動を呼んだ。
 サミット粉砕に決起するアピールとして都政を革新する会の北島邦彦杉並区議、部落解放同盟全国連合会杉並支部、杉並星野文昭さんを救う会から連帯の発言があった。
 沖縄現地からうるまユニオンの青年労働者が駆けつけ、沖縄で闘う労働者の連帯が広がっていること、とりわけ今年の3・16で動労千葉派が決起したことを誇らしく報告した。6・29渋谷のサミット決戦に行く労働者のために、職場の仲間が690円の時給の中から一人5000円ずつのカンパを出してくれたことなどが語られた。
 決意表明が、神奈川労組交流センター、「日の丸・君が代」不起立決起した教育労働者、東京西部ユニオン青年部から行われた。
 6・29サミット粉砕の一点で闘う意志を集中した、密度の濃い集会だった。
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 第1章 沖縄−本土を結ぶ闘いとは職場で団結固めて闘うこと なんぶユニオン 宮里勝博さん 基調報告(要旨)

 まず、6・29サミット闘争までの1週間、全力で闘い、団結してサミット警備を粉砕することを確認しよう。法大5・29決起に感動しないものは労働者階級ではない。
 ILWUのビデオに見られるように、アメリカにも同じ仲間がいる。世界の労働者が団結すれば勝てる。
 サミットのテーマはすべて帝国主義が引き起こしたものだ。彼らには解決能力はない。サミットは労働者階級による体制打倒を阻止するための会議だ。帝国主義は、労働者階級を食わすことができないだけでなく、労働者の生き血を吸って生き延びようとしている。秋葉原の事件はその一端だ。労働者は鉄鎖以外に失うものはない。労働者の団結が資本主義を打ち倒す唯一の力だ。資本と権力に一泡吹かせる闘いを6・29に実現しよう。
 2・16集会から今日まで、米兵による少女拉致・暴行事件に対するアメリカ大使館、防衛省抗議闘争を闘い、3・23沖縄県民大会当日には3・16イラク反戦デモで不当逮捕された仲間の奪還のための阿佐谷・渋谷街宣を闘った。「日の丸・君が代」不起立闘争を闘い、根津さんの解雇阻止をかちとった。沖縄戦での日本軍による住民虐殺を教科書から削除した文部科学省検定意見の撤回へさらに闘おう。
 沖縄—本土をむすぶ労働者階級の闘いは労働者の団結を固め仲間を増やす職場闘争の中にある。
 昨年の6・23集会で、①ウチナンチュ・ヤマトンチュは団結しよう、階級的労働運動の力で戦争・改憲を止め、沖縄を奪還しよう、② 辺野古への新たな米軍基地建設を絶対に阻止する、③歴史教科書からの日本軍による「集団自決」強制の記述削除を撤回させる、の3点を決議した。在本土沖縄出身者は労働者として権力・資本と徹底的に闘おう。闘うユニオンに結集しよう。
 沖縄闘争に分断を持ち込んだ新城節子らは、沖縄の「悲惨」を強調して本土の労働者を糾弾している。彼らは沖縄—本土労働者の分断をのりこえる闘いとして、在本土沖縄出身者が組合で闘うことを否定している。彼らのやっていることは分断の固定化だ。われわれは昨年これをのりこえる闘いに決起した。断固この道を進もう。
 星野文昭さんを奪還しよう。彼は「いけにえ」ではない、本土と沖縄の団結の先駆けだ。団結を求めて獄中で33年間闘い続けている。労働組合の力で星野さんを奪還しよう。6・29サミット闘争の大爆発をかちとろう。