2008年7月14日

動労千葉 不当捜索に抗議声明 警視庁の大弾圧を許すな

週刊『前進』06頁(2351号2面4)(2008/07/14)

動労千葉 不当捜索に抗議声明
 警視庁の大弾圧を許すな

 7月4日、6・29渋谷デモの爆発に恐怖した国家権力は、動労千葉本部への不当な家宅捜索を強行した。徹底弾劾しよう。動労千葉から抗議声明が発表されたので転載します。(編集局)

 第1章 警視庁公安1課による不当家宅捜索を弾劾する!G8サミット粉砕! 闘う労働運動の再生へ全力で闘いぬく!

●捜索場所を「動力車会館」とすること自体、違法だ!
 7月4日、警視庁公安部公安第1課は、「サミット粉砕!6・29労働者総決起集会」で不当逮捕した8名の内1名が「東京都公安条例違反」であったことを口実にして、集会の呼びかけ団体であった動労千葉に対する不当な家宅捜索を強行した。
 家宅捜索は、警視庁公安部公安第1課警部・小島を責任者として私服警察官100名、機動隊員30名でDC会館を包囲し、10時から13時30分まで延々3時間30分にわたって行われた。
 しかも、公安部・小島が示した「捜索令状」には、捜索場所が「動力車会館」と明記されていた。現在はDC会館として運営されていて「動力車会館」が存在しない以上、家宅捜索はできないはずだ。こんないい加減な令状を交付した東京地裁の裁判官も違法を免れない。
 こうした事実を突きつけられて逆上した警視庁公安部・小島らは、「そんなのは関係ない」と大声で叫び、抗議した本部役員1名を「排除」のかけ声とともに衣服がボロボロになるまで暴力を振るい、私物のカメラを奪い、DC会館から強制的に排除するという暴挙を行った。
 しかも当日は、千葉運転区支部の職場集会が2階会議室で予定されていたが、不当な家宅捜索により職場集会は中止を余儀なくされ、また、外部からの公衆電話や鉄道電話への応答は全て遮断するなど、正当な組合業務に重大な影響を与えるというものであった。こうした中で警視庁公安1課・小島らは、動労千葉の機関会議方針書や日刊動労千葉、指示文書、私物の携帯電話や手帳、カメラ等を不当に押収した。
動労千葉の訴えと労働者の怒りの結合を恐れた権力の暴挙
 今回の警視庁公安1課による不当家宅捜索は、何よりもG8サミットへの労働者の怒りが爆発することを恐れた権力・支配階級による、動労千葉に対する治安弾圧として行われたことは明白である。
 新自由主義の下で労働者が「生きさせろ」と怒りの声を挙げ、世界中で抗議の集会やデモ、食糧や燃料を求めて暴動に起ちあがっている。「6・29集会」は、こうした労働者の怒りを体現し、機動隊の弾圧を打ち破って貫徹された。
 動労千葉が呼びかけたこうした闘いが日本の労働者と結合することに恐怖し、その現実を恐れてG8サミット開催直前に不当な家宅捜索を強行したのだ。
 また、今回の家宅捜索は、「東京都公安条例違反」を口実にしているが、これ自体不当だ。「6・29集会」において動労千葉は、以前から行っていた代々木公園から渋谷駅前を通るデモ行進を、東京都公安条例に基づいて申請した。しかし、警視庁は、何ら問題のない申請したデモコースを、不当にも拒否したのだ。この時点で公安条例に違反したとして家宅捜索を行うこと自体違法だ。
 さらに、今回の家宅捜索は、動労千葉が、JR東日本による「第2の分割・民営化」攻撃の第2段階ともいうべき合理化攻撃と真正面から闘いぬき、その渦中で組織拡大を実現するという状況の中で、動労千葉に対する組織破壊攻撃として行われたものだ。
 動労千葉は、今回の警視庁公安1課による不当家宅捜索を徹底的に弾劾するとともに、G8サミット粉砕、闘う労働運動の再生に向けて全力で闘いぬく決意である。