2008年7月21日

7・13泉佐野 関空粉砕へ怒りのデモ

週刊『前進』06頁(2352号3面1)(2008/07/21)

7・13泉佐野 関空粉砕へ怒りのデモ
 “空港と住民は非和解だ”
 三里塚と一体の勝利誓う

 7月13日、大阪・泉佐野市の末広公園で関西新空港反対全国集会が行われた。真夏の太陽が照りつけ暑い中、地元泉州住民、大阪湾岸住民を先頭に195人が参加した。住民に矛盾と負担を押し付ける関西新空港を必ず粉砕するぞと、熱気ある集会とデモを闘いとった。
 集会には、6・29—7・6サミット粉砕決戦を圧倒的に打ち抜いた高揚感をもって労働者、学生が決起した。また“破綻(はたん)した関空を救済するために住民と労働者を犠牲にする国や大阪府をもうこれ以上絶対に許さんぞ”という怒りにあふれて、地元から多くの住民、労働者が参加した。
 集会は、安藤眞一淡路町反対同盟事務局長の司会で始まった。主催者あいさつに立った山本善偉東灘区住民の会代表は、「連絡橋を国有化するのは軍事空港のため。三里塚とともに東西軍事空港反対で闘おう」とあいさつした。
 三里塚反対同盟から伊藤信晴さんが参加し連帯のあいさつを行った。伊藤さんは「三里塚闘争が一番大変だった83年3・8分裂の時、反対同盟は動労千葉との信頼関係に支えられた。脱落派の激しい攻撃にも、びくともしなかった。大阪でも府労連の決起が始まっている。労働者と固い結合を果たしたとき、泉州でも三里塚でも必ず勝利できる」と情勢の核心をつくあいさつをした。
 次に連帯のあいさつに立った全国被爆者青年同盟の代表は、「法大で逮捕されている被青同の誇るべき仲間とともに8・6を闘う。ヒロシマ大行動と朝デモに参加してください」と訴え、とりわけ8・6朝デモへの決起を強く呼びかけた。
 動労千葉と森田恒一・泉州住民の会前代表のメッセージが紹介された。
 基調報告を国賀祥司泉州住民の会事務局長(泉佐野市議)が行った。国賀さんは最初に、破綻している関空情勢に触れ、「燃料高騰を理由に日航と全日空が減便、廃止を発表した。これで欧米路線はなくなる。新自由主義がつくりだした破綻だ。そして軍事空港化だ」「連絡橋の国有化で、府に1400億円も負担させ、泉佐野市民に8億円も負担させる。関空労働者に首切り、賃下げ攻撃がかけられる」「地元の住民はますます関空の犠牲にされる。連絡橋の国有化で8億円の税金が入ってこなくなるので、市は『通行税』を言い出した。市立病院が破綻し、市民の命が犠牲にされている。関空と住民、労働者は非和解だ。関空を粉砕するまで闘おう」と訴えた。参加者は大きな拍手で応えた。
 カンパアピールを明石住民の会が行い、各団体の決意表明に入った。泉州住民の会、東灘区住民の会、関西労組交流センター、関西合同労組泉州支部、部落解放同盟全国連、婦民、全学連と続いた。とりわけ泉州住民の会役員3人の決意表明(別掲)には、参加者から大きな共感の拍手が送られた。
 最後に、永井満淡路町反対同盟代表(関実代表)がまとめを行った。「今こそ団結して闘わなければならない。40年間、立場の違いをのりこえ、力を合わせて闘ってきた。今日の状況は残念だ。関空の軍事使用にあらゆる方向から反対していこう。三里塚は必ず勝てる。三里塚のように闘おう」と訴えた。
 さあ、デモだ。関空対岸のりんくうタウンに向けて出発した。宣伝カーを先頭にシュプレヒコールを上げながらデモ行進を行った。沿道には応援の住民が出てきている。途中から合流した青年が解散集会で発言し、「熱いハートだ! やろう!」と資本に対する怒りの叫びを上げた。
 泉州も全国・全世界と同様、帝国主義への怒りが渦巻いている。関空粉砕、帝国主義打倒の闘いは確実に進んでいる。