2008年9月 8日

核空母ジョージ・ワシントン配備阻止 9・25横須賀闘争へ

週刊『前進』06頁(2358号5面2)(2008/09/08)

核空母ジョージ・ワシントン配備阻止へ
 9・25横須賀闘争に立とう

 8・6—8・9の反戦反核闘争は、「生きさせろ!」の労働者のわきあがる怒りと核に対する被爆者の根源的な怒りが結合した。さらに米軍の募兵活動と闘うアメリカの教育労働者アーリーン・イノウエさんを迎え、階級的・国際的団結をうち固める画期的地平を切り開いた。この力が式典出席を強行した福田を追いつめ打倒したのだ。
 ストライキと暴動に決起している全世界の労働者と団結し、9・25横須賀闘争に決起しよう。
 核空母ジョージ・ワシントンが9月25日、横須賀にやってくる。全長333㍍、幅77㍍、原子炉2基(計120万㌔ワット)、艦載機85機、全乗員6000人という、巨大な動く核軍事基地だ。米日帝国主義が、帝国主義としての生き残りをかけた侵略戦争で、実際に核を使い労働者人民を殺りくする目的で横須賀に新たに配備—母港化しようとしているのだ。絶対に許すことはできない。

 第1章 核先制攻撃の発動狙う米帝

 米帝クリントン政権は、94年に朝鮮侵略戦争の作戦計画「5027」を発動しようとした。しかし、日本が兵站(へいたん)基地機能を果たす準備ができていなかったため先送りされた。ブッシュ政権が作成している朝鮮侵略戦争計画は、核兵器の先制使用を明記し、日帝を巻き込んで準備を完了させ、発動のタイミングをうかがっている。
 ブッシュは、核行使を排除しない先制戦略を02年9月、米国家安全保障戦略「ブッシュ・ドクトリン」として発表した。米国防省は01年12月、NPR(核態勢の見直し)で核兵器と通常兵器を組み合わせた攻撃的打撃システムを打ち出したが、その凶暴きわまる戦略的エスカレーションだ。
 04年6月、統合参謀本部議長リチャード・マイヤーズは、戦略司令部に対し、「戦略爆撃機、大陸間弾道弾(ICBM)、戦略原潜が敵国の価値ある標的を狙うことを義務づける」と命じた。
 「敵国」とは、NPRで核兵器を使った戦争シナリオの対象国として名指ししたロシア、中国のことである。これにもとづき米の戦域核・数千発が、ロシアや中国(20発)の戦略核に照準を合わせている。米帝の対ロ核軍事戦略が、グルジア情勢を緊迫させ世界戦争の火点にしているのだ。
 同じくNPRで核戦争のシナリオ対象国と名指ししたイラン、北朝鮮などに対しては戦術核を使おうとしている。とくに北朝鮮は、通常兵器で破壊できない厚い岩盤の下に軍事施設を建設しているため、米帝は地中貫通型核兵器、小型核の開発を追求してきたのだ。

 第2章 共同で核開発を進める日帝

 06年6月29日、ブッシュと小泉は高速(増殖)炉や新型の再処理工場の研究開発を話し合い、国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)協定を結んだ。米帝は高速炉から完全に撤退していたが、日本の高速炉「もんじゅ」とその再処理施設の開発に便乗し、この技術を取り込んで新型戦術核をつくろうとしている。米日帝による核兵器開発については、94年9月に国際的環境保護団体グリーンピースが、「もんじゅ」のブランケット燃料を再処理する施設(RETF)が米核兵器開発の研究所から全面支援を受けて建設されたことを暴露した。
 日帝は94年、排外主義をあおって「北朝鮮の核武装」への非難の嵐をまき起こし、その陰で独自の核武装化を推進していた。核弾頭を装着すればいつでも大陸間弾道ミサイルに転用できるH2ロケットの打ち上げ(94年2月)、「もんじゅ」臨界(4月)、RETFの建設着工(95年1月)だ。しかし既成政党も原水協、原水禁も、これを意図的に隠蔽(いんぺい)し日帝を支えたのだ。
 95年12月8日の「もんじゅ」ナトリウム火災事故によって、日米帝の計画は破綻したかのように見えた。しかし、日米帝は北朝鮮侵略戦争にとって必要不可欠な施設と総括した。六ケ所再処理工場の本格稼働と「もんじゅ」の運転再開が今年末から来年にかけてもくろまれている。RETF建設もGNEPのもとに進められようとしている。
 ワシントンに随伴する巡洋艦、駆逐艦、攻撃型核潜水艦の何隻かにも戦術核が搭載される。核空母を横須賀基地を母港として配備するのは、北朝鮮の核開発を口実に、日米共同開発の高純度プルトニウムからつくられた戦術核を先制発射するための準備なのだ。ちなみに先制攻撃が前提のミサイル防衛(MD)も、日米で共同開発・配備するとしている。

 第3章 労働者の団結が戦争とめる

 世界金融大恐慌への突入の中で、世界戦争・核戦争によって生き延びようとしている最末期の米帝。帝国主義間争闘戦の激化にあえぎ、改憲と独自の核武装へ向かって突進している「最弱の環」日帝。この凶悪な帝国主義を労働者人民の国際的団結の力で打倒するときがきた。
 職場闘争を基礎にした6・29サミット粉砕決戦の爆発は、労働者の団結の力を全世界にとどろかせた。7・19核空母横須賀母港化阻止の数万もの労働者人民の大結集は、体制内労働運動を内部から突き破る新たな闘いの胎動だ。サミット決戦から今夏反戦反核闘争の全成果を引き継ぎ、11・2労働者集会1万人結集の実現にむけ、職場で街頭で階級的労働運動を白熱的に展開しよう。
 9・25横須賀闘争は、11・2への大衆的決起を呼び起こす決定的な闘争だ。帝国主義の最大の団結破壊攻撃としての核空母横須賀母港化攻撃をうち破る反戦反核闘争に、労働者は総決起しよう。
〔8・6広島—8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会〕
-----------------------------
◎入港阻止早朝行動
 日時 9月25日(木) 午前5時集合予定
 場所 観音崎公園
 主催 原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会ほか
◎原子力空母ジョージ・ワシントン入港阻止全国集会
 日時 9月25日(木) 午後6時〜集会 7時〜デモ行進
 場所 横須賀ヴェルニー公園
 主催 原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会ほか