2008年10月 6日

迎賓館・横田爆取差し戻し審 全「証拠」排除せよ 警察が違法・不法の限り

週刊『前進』08頁(2362号8面2)(2008/10/06)

迎賓館・横田爆取差し戻し審 全「証拠」排除せよ
 警察が違法・不法の限り

 9月30日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審第7回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で行われた。

 第1章 架空の理由で暴力襲撃

 冒頭、板垣宏同志と十亀弘史同志が意見陳述を行った。まず板垣同志は「前回の元大阪府警警察官・岡田鎮也に対する弁護人の反対尋問によって、橿原借家の捜索押収は、結局のところ捜査の理由も架空でデタラメ、実施方法は暴力的な襲撃。押収手続きはずさんで、何が実際そこにあり、何を押収したのかまったく分からない。徹頭徹尾違法捜査・違法押収だったことが明らかになった。次回尋問予定の吉田喜平(元警視庁公安)も含め、橿原関連証人の採用を取り消し、すべての関係証拠を証拠排除せよ」と要求した。
 また、前回の公判調書が公判前日(29日!)ようやく自分たちの元に届いたことを怒りを込めて弾劾した。 「これでは反対尋問の準備ができない。最低でも公判1週間前には手元に来るように手配せよ。それができないなら公判期日を延期する以外ない」と語気鋭く要求した。
 次に十亀同志が立ち、まず調書問題を追及弾劾した上で、9月19日の、厚生労働省職員による『しんぶん赤旗』配布弾圧事件での一審有罪判決への弾劾を切り口にして、裁判にかかわる根本的問題を提起した。
 「裁判所はしばしば自らの『中立』を言明します。しかし、その中身は結局『権力のやることはすべて正しい』とするものでしかありません。そんなごまかしを労働者の闘いが大きく吹っ飛ばす新しい時代が来ています。金融大資本が次々に崩落していますが、裁判所も自らが寄りかかっている権力の危機に気付くべきです。私たち労働者階級は、警察・検察のデッチあげを引き継ぐだけの裁判、証拠による判断ではなく政治による判断を押し通すような裁判を許しません。とことん闘いぬく」と締めくくった。
 岡田に対する反対尋問は、前回に続き藤沢抱一弁護人が行った後、板垣・十亀同志が1時間ずつ行った。

 第2章 2同志が鋭く反対尋問

 板垣同志は、橿原借家捜索が突入型の違法な暴力的襲撃そのものだったことをさらに暴露する立場から、追撃戦を行った。令状を居住者にちゃんと指し示したか否かについての迫力ある追及に、ついに岡田は、「準備行為として令状を掲げた」と述べ、その際、すでに他の警察官が住居の中に突入していたことを自己暴露した。
 十亀同志は、この捜索が大阪府警察庁舎へのロケット弾発射事件を口実に、借家にあるものすべてを片っ端から押収するという、違法・不当の限りを尽くしたものだったことを明らかにした。
 次回10月20日の公判では須賀同志が尋問に立つ。検察側は反対尋問妨害を狙って4人体制で臨んできているが、われわれは弁護団4人プラス3同志という7人の強力布陣の上に傍聴団が一体となって闘う。傍聴に決起し、ともに勝利めざして闘いぬこう。