2008年10月20日

4大スローガンで11・2へ

週刊『前進』06頁(2364号3面1)(2008/10/20)

4大スローガンで11・2へ


 ①「生きさせろ!」の賃上げゼネストを!
 ②国鉄1047名解雇撤回かちとれ!
 ③戦争・改憲阻止、麻生政権打倒!
 ④国際連帯-万国の労働者、団結せよ!

 資本主義的奴隷制に終止符を打つ時が来た。今まで労働者の血と汗の一滴までも搾取してきたブルジョアジーを打倒するチャンスだ。これが世界金融大恐慌における労働者の時代認識だ。労働者階級はこの資本主義社会を覆す革命をやる能力がある。それを11・2労働者集会で示そう。四つのスローガンで労働者の怒りをひとつの団結した闘いにしよう。

 第1章 資本家どもが奪ったものを奪い返せ

 2000万青年労働者の「生きさせろ!」の賃上げゼネストをやろう。それは単に「生活できるだけの賃金をよこせ」にとどまらず、労働者が社会の主人公であるという誇りを取り戻す闘いだ。
 「生きられるだけの賃金よこせ」の要求は資本家の支払える範囲で迫っているのではない。労働者がこれまで搾取され、奪われてきたものをすべて奪い返す闘いだ。
 大幅賃上げゼネストですべての労働者は団結しよう。労働者は何よりも賃金で分断され、対立させられている。資本家は賃金で労働者を奴隷の地位に縛りつけている。賃金こそ労働者を商品の地位におとしめる最悪の非人間的制度なのだ。
 わずかな賃金の差をめぐって「おれより働いていないのに賃金が多い」と労働者は競争させられ敵対させられる。「会社の言うことを聞けば賃金を上げる」「逆らうなら賃下げだ」と言って資本家は労働者を支配する。
 確かに資本主義制度の中では資本家がいなければ労働者の賃金労働は成り立たない。だが、資本の側も労働者の労働があって初めて利潤を得ることができるのだ。だから労働者が食えない賃金しか払えない資本家はもう辞めろ。労働者がいなければ資本は成り立たない。やつらの弱点だ。
 労働者と資本は絶対非和解の関係だ。資本主義である限り、労働者は賃金奴隷としてしか生きられない。大恐慌のもとでは、奴隷となっても生きていけない。資本主義を打倒し、労働者が社会の主人公として世の中を動かそう。

 第2章 国鉄闘争の20年が今こそ光り輝く時

 国鉄闘争は戦後一貫して日本の労働運動の中軸を担ってきた。1987年の国鉄分割・民営化との闘いは、戦後革命期の2・1ゼネスト(47年)や三井三池闘争(60年)と並ぶ、戦後労働運動の命運をかけた闘いだった。中曽根政権はこの攻撃で国鉄労働運動と総評の解体を狙ったのだ。
 これに対し、11・2集会を呼びかける動労千葉は1千人余の組合員全員が解雇を覚悟して、必死のストライキで反撃した。他方、国労執行部は修善寺大会で「大胆な妥協」方針を決定しようとした。しかし、動労千葉のスト情勢の中で、大会には数千人の一般組合員が自費で全国から集まって会場を包囲、ついには本部方針を覆した。
 以来、1047名解雇撤回闘争は、民営化に絶対反対する解雇撤回闘争として史上最大規模で闘われてきた。
 今や新自由主義は完全に破産した。1047名闘争が労働者の結集軸になる時だ。「生きさせろ!」のゼネストや自治体や郵政、教労の民営化との闘いと合流しよう。民営化を絶対に認めない動労千葉や1047名の闘いは無限の可能性を持っている。国鉄闘争は新自由主義との闘いの最先端であり、闘うすべての労働者を団結させる力を持っているのだ。
 「クビになっても仲間を裏切らない」という動労千葉は、20年後の今も団結を守り、元気に闘っている。新自由主義に勝利し、「労働者こそ社会の主人公だ」という誇りを取り戻す労働組合は実際につくれる。
 民営化や合理化と闘えず、労働者の力を信じない組合幹部が和解路線に走ったのが4者・4団体の10・24集会だ。こんなに職場に怒りが満ちている時はない。「民営化に絶対反対と解雇撤回」の路線を貫くことこそが職場の団結をつくる。

 第3章 侵略戦争への道を労働者が阻止する

 麻生政権は、戦争と改憲の超反動政権だ。麻生政権は小泉改革を引き継ぐ最悪の新自由主義政権だ。青年労働者の2人に1人を非正規にし、労働者を貧困にたたき込んだのは誰だ。ブッシュと一緒になって大恐慌を引き起こしたのは誰か。麻生と小泉は同罪だ。
 小泉改革への労働者の怒りは安倍・福田をぶっ飛ばしてさらに深まり、麻生政権に対する激しい怒りが渦巻いている。麻生は世界大恐慌に突入する中で体制的・政治的危機にあえぎながら、労働者の怒りにおびえ、憎しみをもって危機を超反動的に突破することにすべてをかけている。
 ここに麻生の反動性の特徴がある。経済財政政策も整合性はどうでも良く、財政危機になろうが構わない。とにかく労働者の反乱を鎮圧し、資本主義のあらゆる矛盾と犠牲を労働者階級に押しつけ、戦争と改憲の超反動政治で突破しようとしているのである。
 麻生政権の本質は「成田はごね得」「日本は単一民族」「日教組をぶっ壊す」の中山発言に凝縮している。労組解体が麻生政権の本質だ。麻生の所信表明の結論は、「地域主権型道州制」の導入と日米同盟の強化だ。麻生は給油新法を延長して侵略戦争に突入することを宣言した。
 戦争と改憲の麻生政権を打倒する「攻めの改憲阻止闘争」として11・2労働者集会を闘おう。

 第4章 国境越えた労働者の団結が勝利の力

 金融救済のための70兆円の税金投入に、米国の労働者の怒りが爆発。「われわれは家を失い、職を失ったのに、やつらを助ける必要はない」とウォール街に抗議デモが押し寄せた。資本主義を崩壊にたたき込む歴史的な闘いだ。
 ポールソン米財務長官はゴールドマン・サックスの経営者で毎年何十億円の報酬を得ていた。退職金と株売却で約500億円を得た。こんなやつらを救済するな!
 11・2集会には、資本主義打倒の最前線の米韓の労働者が来る。
 米国からロサンゼルス統一教組(UTLA)の教育労働者が参加する。今年6月には教育・医療福祉予算削減に反対する4万人のストを打ち抜いた組合だ。ILWU(国際港湾倉庫労組)も来日する。今年5月のメーデーで米西海岸の全29港湾を封鎖する歴史的ストライキを成功させた。イラク港湾労組が占領下の連帯ストで呼応した。
 韓国から民主労総ソウル地域本部が大挙来る。民主労総は、軍事政権が育てた労資協調の韓国労総と対決し最大のナショナルセンターになった。韓国でも民営化・規制緩和の新自由主義と激しく闘っている。韓国政府は10日、「第3次公共部門先進化計画」を発表した。日本の国鉄分割・民営化と同じ攻撃だ。鉄道労組が反撃を開始した。11・2で連帯しよう。
 なぜ世界で最も闘う労働組合が11・2集会に注目し、代表を送るのか。それは、動労千葉が国鉄分割・民営化という新自由主義の大攻撃と闘って勝利したからであり、この集会に共通の敵を打ち破る力があるからだ。