2008年10月20日

民主党の屈服・協力を許さず 給油新法の延長阻止を

週刊『前進』06頁(2364号3面2)(2008/10/20)

民主党の屈服・協力を許さず
 給油新法の延長阻止を

 日帝・麻生政権による対テロ新特措法(給油新法)の延長策動を、絶対に阻止しなければならない。延長法案は現在、衆議院で審議されており、10月21日にも衆院を通過する緊迫情勢だ。
 まったく許し難いことに民主党が解散・総選挙を早める狙いから審議に協力し、参院でアリバイ的に否決した後、衆院で再可決することも容認する構えだ。
 この民主党の屈服・協力姿勢により、福田を辞任に追いやった要因の一つだった日米関係の危機、すなわち給油新法延長問題は、日帝にとって麻生政権で一気に突破する展望が出てきている。
 こんなことを断じて許さず、11・2労働者集会の大爆発で、給油新法延長阻止、戦争・改憲を狙う麻生政権打倒を闘いとろう。
 給油新法は自衛隊がインド洋で、アフガニスタンやイラクへの侵略戦争を強行している米軍などの国際部隊に燃料を補給するための法律であり、日帝の侵略戦争参戦の攻撃そのものだ。これが来年1月15日で期限が切れる。それを延長し日帝の侵略戦争参戦を継続する策動が、審議らしい審議もなしに強行されようとしている。今こそ労働者階級の怒りを大爆発させよう。

 第1章 アフガニスタンで米軍が敗走へ

 現在、アフガニスタンではタリバンが復活しており、勢力は数年前の数十倍にもなっている。米軍やNATO統括のISAF(国際支援部隊)は、このままでは敗走が必至の状況だ。これに対し現地の米軍司令官は部隊の増派を叫んでいる。
 米帝とNATO軍の侵略戦争で、アフガニスタン人民の生活はますます苦しくなっている。その上、米軍の無差別空爆による犠牲も増える一方であり、怒りに燃えたアフガン人民が、次々とタリバンに移行している。アフガニスタン侵略戦争は帝国主義にとって、イラク戦争以上の泥沼的危機に陥っているのだ。
 さらに危機はパキスタンにも拡大し、アフガン侵略戦争の拠点として位置づけられたパキスタンが、今や体制崩壊の危機にある。米軍はパキスタンへの越境攻撃を強めているが、これはパキスタン人民の怒りを日増しに拡大している。

 第2章 危機の麻生政権を打倒しよう!

 日帝・麻生政権は、世界金融大恐慌に直撃され、帝国主義として生き残るために労働者への階級戦争と戦争・改憲の攻撃を強めている。日帝の帝国主義としての侵略戦争参戦の最大の作戦であるインド洋での海自の補給活動こそは、戦争・改憲の攻撃の当面する最大の焦点だ。
 一方で、ブルジョア改憲政党である民主党も、日米同盟維持と侵略戦争参戦ということでは、自民党とまったく階級的利害を同じくしている。民主党が対テロ新特措法の対案として出したアフガニスタン復興支援特別措置法案の方が、陸自部隊をアフガン国内に直接派兵するという点でより侵略的だった。
 海自のインド洋派兵が約8年の長期に及ぶ中で、自衛隊で事件・事故やいじめ自殺などが多発し、危機的状況に入っている。9月9日に広島県江田島の海上自衛隊第1術科学校で15人対1人の「徒手格闘訓練」と称する集団リンチで、25歳の自衛官が殺された。帝国主義軍隊が戦争に突入すれば、まさに兵士の命は使い捨てにされるのだ。
 自衛隊兵士は、労働者階級と連帯し、今こそ帝国主義権力と侵略戦争に対し反乱を起こそう。
 11・2労働者集会の大爆発で、給油新法延長を断固阻止しよう。