2008年11月17日

日誌 2008年 11月4日〜11日 米大統領にオバマ当選/朝鮮有事の日米作戦見直しへ

週刊『前進』06頁(2368号4面3)(2008/11/17)

日誌 2008年 11月4日〜11日
 米大統領に民主党オバマが当選/朝鮮有事の日米作戦見直しへ

●米大統領選、オバマが当選 08年米大統領選が各州で投開票され、民主党のバラク・オバマ上院議員が、共和党のジョン・マケイン上院議員を破り、当選を決めた。米史上初のアフリカ系の大統領が誕生する。(4日)
●米に対抗し、ミサイル配備 ロシアのメドベージェフ大統領はクレムリンで上下両院議員総会を招集、大統領就任後初の年次教書演説をした。グルジア紛争や世界金融危機の原因は米国にあるとした上で、米国が東欧で進めるミサイル防衛(MD)システムへの対抗措置としてロシア西部にミサイルを配備する方針を表明した。(5日)
●空自78人も論文応募 航空自衛隊の田母神俊雄・前幕僚長が日本の侵略などを正当化する論文を発表して更迭された問題で、防衛省は、航空自衛官78人が田母神と同じ懸賞論文に投稿していたことを明らかにした。応募総数は235人で約3分の1を航空自衛官が占めた。空自小松基地の第6航空団は、田母神が応募した懸賞論文と同じテーマ「真の近現代史観」で幹部隊員に論文指導していた。(6日)
●全駐労が平和運動センターを脱退 沖縄平和運動センターが幹事会を開き、全駐留軍労働組合沖縄地区本部の脱退を了承した。全駐労は10月25日の定期大会で「組織の若年化により、働く根拠である日米安保を否定する運動に対する意識が変化した」などを理由として、平和運動センター脱退を決定した。(6日)
●嘉手納基地、E3B緊急着陸相次ぐ 嘉手納町は、米軍嘉手納基地でE3B空中早期警戒管制機が9月からこれまでに少なくとも5回緊急着陸したとして、安全管理の徹底や原因究明を求める文書を同基地に送付した。また6日から7日朝にかけて騒音や異臭被害を訴える住民の苦情が8件寄せられたとして、抗議した。(7日)
●ロシア原潜で20人死亡 日本海を試験航行していたロシア太平洋艦隊の原子力潜水艦で、消火装置の誤作動で消火ガスが噴出し、20人が死亡、21人が負傷した。ロシア海軍は、原子炉は正常に動いており、放射能漏れはないとしている。(8日)
●日米作戦、抜本見直し 朝鮮半島有事など周辺事態や日本有事に備えた自衛隊と米軍による「共同作戦計画」に関し、日米両政府が抜本的な見直し作業に着手したことが分かった。有事に米軍が使用する民間空港の選定や、負傷米兵の搬送・受け入れ態勢整備など十数項目が検討課題として挙がっている。計画の抜本見直しは06〜07年に続き、2度目。来年秋までの完了を目指す方針。(10日)
●米原潜、通報せず寄港 米原子力潜水艦プロビデンスが、日本政府への事前通報をせずに沖縄県うるま市のホワイトビーチに入港、沖合で約2時間停泊した。米原子力艦船の日本寄港の際には、24時間以上前に日本側に通報することが両政府間で決まっている。米側は「連絡ミスが原因」と伝えた。(10日)
●参院委、論文めぐり参考人招致 参院外交防衛委員会は、田母神・前航空幕僚長を参考人招致した。田母神は懸賞論文を航空幕僚監部の教育課長に紹介したことは認めたが、投稿の指示は否定した。(11日)
●「控訴審は一審尊重を」と最高裁 来年5月に始まる予定の裁判員制度に向けて、最高裁判所の司法研修所は、市民が審理に参加した一審の結論を、裁判官だけの二審もできるだけ尊重すべきだとする研究報告書をまとめた。結論を覆せるのは「(一審の判断が)明らかに不合理」な場合などに限られる、としている。報告に拘束力はないが、全国の裁判官が参考にするため影響は大きい。(11日)