2008年11月24日

関合労大阪東部支部 森精機で24時間スト 「契約解除=解雇を撤回しろ!」

週刊『前進』06頁(2369号3面1)(2008/11/24)

関合労大阪東部支部 “派遣労働者の解雇を撤回しろ”
 森精機で24時間スト
 派遣元と派遣先を串刺しに
 「森精機は契約解除=解雇を撤回しろ!」

 11月13日、関西合同労組大阪東部支部・技能育成センター分会は、派遣先の森精機奈良第一工場において24時間ストを打ち抜いた。森精機構内での集会とデモを闘いとった実に感動的なストライキだ。やったぞ! 分会の仲間は勝利感でいっぱいだ。「生きさせろ!」ゼネストの突破口を切り開く歴史的な決起だ。 9人の仲間の偉大な決起、万歳!

 第1章 「派遣」300人に突然解雇通告

 10月9日、森精機は突然、奈良第一工場で働く俺(おれ)たち派遣労働者全員の契約解除=解雇を通告してきた。11月10日には、技能育成センター(技能)から派遣された4人の仲間が首を切られた。12月末までに全員が首を切られるのだ。派遣元である技能は、技能に戻るか辞めるかを迫ってきた。技能に戻っても、来年1月には技能は同じ系列の派遣会社・プレミアラインに統合される。何割かの労働者は「プレミアラインに行けない」と言われており、統合の過程で労働者が次々と首を切られていくんだ。これで黙っていられるか!
 森精機は世界に名の売れた工作機械メーカーだ。この5年間で大幅に増収しているが、リーマン・ショックに端を発する金融恐慌、円高で輸出が減ったとして派遣労働者300人を突然削減すると発表した。森精機には5社もの派遣会社が入っている。元々禁止されていた製造現場への派遣が解禁されたことを悪用し、大量の派遣労働者を正社員の半分以下の賃金でこき使って、景気が傾けばいつでも首を切る対象としてボロもうけしてきた。森精機の莫大(ばくだい)な富はすべて労働者が働いて生み出したものだ。突然の契約解除など絶対に許せない!
 そもそも俺たちは派遣元である技能にものすごい怒りをもっている。低賃金である上に、手当や一時金など約束どおり支払われたことがない。俺たちは職場の仲間に声をかけ、労働組合に入って闘おうと呼びかけた。その最中に森精機による突然の全員解雇だ。ふざけるな! 俺たち派遣労働者はモノじゃないぞ! 工場を回しているのは俺たち労働者だ!
 俺たちは森精機と技能を串刺しにする闘いを決意し、10月15日、関西合同労働組合技能育成センター分会を結成した。そして10月29日と11月7日の2回、技能に団交をたたきつけたが、技能はまったくのゼロ回答だ。上等だ! 交渉で何とかなるなんて最初から思っていない。

 第2章 分会を結成後1カ月でスト

 ストライキで闘おう!
 俺たちは、仕事を終えてから連日の分会会議をもち、議論に議論を積み重ねた。みんなそれぞれ不安や葛藤(かっとう)と闘いながら、技能育成センター分会は急速に団結を固めた。ほんのこのあいだまで「労働組合って何?」という仲間がほとんどだった。一人ひとりが「13日の蜂起」に向かって、ものすごい飛躍と転換をかちとっていった。分会結成から一月もたっていない。これが「革命」だ!
 この日、分会の仲間、支援の仲間は朝7時半出勤時からのビラまき、スト通告、構内でのシュプレヒコール、構内デモ、集会、近鉄奈良駅前での情宣、退勤時のビラまきと終日ストをやりぬいた。退勤時、「ストライキを貫徹したぞ」という分会員のアピールに満面の喜びを示す労働者が増えていた。拳を上げて応える労働者が何人も出てきた。
 働き盛りの労働者を派遣や期間工や社外工として正社員の半分や3分の1の低賃金でこき使い、空前の収益を上げてきた自動車や電気、機械などの大企業の資本家どもよ! 森精機派遣労働者のストライキの前に戦慄(せんりつ)するがいい! 労働者はあらゆる分断をのりこえて団結して立ち上がる。
 大恐慌の時代は、労働者が社会の真の主人公として立ち上がり資本家から権力を奪い取る時代だ! 資本家どもの時代はもう終わった! 京品ホテルの闘いが示すように、資本家などいなくても労働者はこの社会を動かすことができるんだ!
 闘いはこれからだ! 11月末に森精機から首を切られる仲間がいる。12月末には全員が切られる。俺たちは、第2波、第3波のストライキをたたきつけてやる! 関合労は闘うぞ! 技能育成センター分会は闘うぞ!
 (投稿/関西合同労組大阪東部支部・長田徹)