2008年12月 1日

日誌 2008年 11月19日〜25日 幕僚学校「歴史観」講座に「つくる会」/沖縄への原潜寄港、5倍超に

週刊『前進』08頁(2370号6面3)(2008/12/01)

日誌 2008年 11月19日〜25日
 幕僚学校「歴史観」講座に「つくる会」/沖縄への原潜寄港、5倍超に

●幕僚学校「歴史観」講座に「つくる会」関係者3人 防衛省は、田母神(たもがみ)前空幕長が統合幕僚学校長時代に新設した同校講座「歴史観・国家観」の講師名と講義の概要を公表した。08年度の講義には「現在の日本の歴史認識は歪曲」など田母神の論文に近い内容が含まれており、主な講師4人のうち3人は「新しい歴史教科書をつくる会」関係者だった。(19日)
●海自MD、2度目は迎撃失敗 防衛省は、弾道ミサイル防衛(BMD)の海上配備型迎撃ミサイルSM3を搭載した海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」が、米ハワイ沖で発射実験を行ったと発表した。発射は成功したが標的のミサイル迎撃には失敗した。海自のSM3発射試験は昨年12月に続いて2度目。今回は標的の発射時刻などをイージス艦に知らせない条件で実施された。海自は10年度までにイージス艦4隻をSM3搭載型に改造する予定。(20日)
●海賊防止法素案、護衛の武器使用容認
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、政府が海上自衛隊の護衛艦を派遣するための「海賊行為防止活動特別措置法案」(仮称)の素案をまとめた。自衛官の正当防衛に加え、海賊が武力で抵抗した場合の武器使用を容認する考えを打ち出し、護衛対象に外国船も含めた。政府は来年の通常国会での法案提出を目指す考え。(20日)
●在沖米海兵隊が北海道・矢臼別で実弾射撃訓練 在沖米海兵隊は北海道の陸上自衛隊矢臼別演習場で実弾演習を開始した。沖縄の県道104号線越え実弾射撃訓練の本土移転に伴うもので、1997年以来10回目。訓練には第12海兵連隊第3海兵大隊の約230人が参加。12月3日まで行う。(20日)
●原潜寄港、冷戦期の5倍超 沖縄の米軍ホワイトビーチ(沖縄県うるま市)への米原子力潜水艦の寄港回数が00年代以降、年平均で冷戦期の5倍以上に増加し、国内最多の原潜寄港先になっていることが分かった。80年代は年平均3・3回だったが、90年代は10・8回、00年代は17・9回と徐々に増加。07年は24回、今年も37回と、2年連続で最多記録を更新した。(20日)
●日米首脳会談、給油活動継続に決意 APEC参加のためペルーを訪問した麻生首相は、ブッシュ米大統領と初の首脳会談を行った。麻生は新テロ対策特別措置法延長法案の衆院再可決を念頭に、海上自衛隊によるインド洋での給油活動継続へ決意を示した。(22日)
●米兵の刑法犯86%不起訴 法務省は、在日米軍人らが公務外で起こした事件の処理に関する07年の統計を明らかにした。全722件のうち、半数を上回る371件が不起訴となっている。起訴したのは大半が道路交通法違反(286件)で、強姦や強盗など刑法犯だけに絞ると86・6%が不起訴となっている。資料によると、強姦や傷害致死、強盗、詐欺、横領はすべてが不起訴。住居侵入、自動車などによる業務上過失致死傷、窃盗なども大半が不起訴となっている。(22日)
●APEC首脳会議 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議がペルーの首都リマで開催され、地域経済統合の推進や地球温暖化対策などを盛り込んだ首脳宣言を採択して閉幕した。(23日)
●嘉手納基地拠点に合同即応訓練へ 米軍嘉手納基地報道部は、同基地の第18航空団と米海兵隊合同の即応訓練を12月1日から5日までの日程で実施する、と発表した。海兵隊は岩国基地(山口県)所属のFA18戦闘攻撃機など約35機と人員約700人が参加する。嘉手納基地を拠点に、空軍と海兵隊が合同で大規模な即応訓練を実施するのは昨年12月に続き、2度目。(25日)