2009年1月19日

ライフサイクル粉砕へスト態勢 動労千葉旗開き

週刊『前進』06頁(2375号2面1)(2009/01/19)

ライフサイクル粉砕へスト態勢
 動労千葉旗開き 平成採組合員が勢ぞろい
 結成30年へ新たな戦闘宣言

 動労千葉は09年団結旗開きを1月10日、DC会館で開催した。参加者は、2月1日にも予想されるライフサイクル第2次強制配転阻止闘争を始めとする09春闘にただちに突入する戦闘態勢を固めた。
 今年の旗開きには例年にも増して多くの組合員と支援が結集した。また1月1日付で結集した新組合員を始め6人の平成採組合員も勢ぞろいし、闘いの最先頭に立つ決意を表明した。激動の09春闘に躍り込む準備は万全だ。
 あいさつに立った田中康宏委員長は冒頭、激動する内外情勢について「資本主義の歴史が始まって以来の事態」だと断じるとともに「09春闘は労働者の未来を決する闘いになる。動労千葉はその先頭でストライキに立ち上がる」と宣言した。そして、ライフサイクル第2次強制配転攻撃に対して本線運転士のストライキを配置して闘う方針を確立したことを報告した(発言要旨別掲)。田中委員長のあいさつは、歴史的激動の中で労働組合に問われる飛躍、その無限の可能性を指し示した。
 会場には三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長、動労千葉顧問弁護団の葉山岳夫弁護士を始め多くの来賓、共闘団体、支援する会の仲間がかけつけた。
 中野洋常任顧問の音頭で乾杯。参加者が次々とマイクをとって新年のあいさつと決戦の09年に向けた決意を表明した。萩原さんは「動労千葉が平成採の青年を獲得しているように、反対同盟は全国の農民を獲得する闘いにうって出る。平成採を獲得して労働者の主流になろうとしている動労千葉をかがみとし、われわれも農民として闘い抜く。そして大合流し勝利をつかみとる」と述べた。動労水戸の石井真一委員長は、運転士登用差別裁判における完全勝利を報告するとともに「平成採を始めとする全国の運転士を動労総連合に獲得する闘いへ」と決意と展望を語った。杯を酌み交わしながらの歓談、恒例のビンゴゲームで大いに盛り上がった。

 第1章 1047名闘争の新たな発展へ

 最後に、動労千葉の各支部代表と平成採の青年組合員全員が前列に並んであいさつ。6人の青年組合員が勢ぞろいするのは初めてだ。
 動労千葉争議団の高石正博団長は「動労千葉は解雇撤回を基軸に最初からの目標を変えずに闘っていく」と1047名闘争の新たな発展をかちとる決意を語った。平成採の青年組合員は「今年度中に青年部をつくろう」「入ったからにはこれまでのうっぷんを晴らし徹底的に闘う」と自らが動労千葉に結集した思い、組織拡大への抱負を次々と述べた。会場から大きな拍手、歓声がわき上がり、旗開きは最高潮となった。
 最後に長田敏之書記長が「今日の旗開きは闘争宣言の場だ。なによりも平成採を動労千葉が獲得することが、当局に最大の打撃を与える。今年は動労千葉結成から30年。ライフサイクル粉砕、組織拡大にむけて団結して闘おう」と力強く呼びかけた。参加者全員でインターナショナルを斉唱、団結ガンバローで締めくくった。09年の大前進を予感させる、若さと闘いの息吹にあふれる旗開きになった。

 第2章 解説 “団結し仲間守る” 破綻するJR体制打倒へ

 動労千葉は新年冒頭、いつでもストライキに入れる万全の闘争態勢を確立した。2月1日にも予想されるライフサイクル第2次強制配転の中止を求め、「動労千葉組合員は配転しない」と当局が約束しない限り、配転の事前通知の段階(1月20日前後)で本線運転士を対象としたストライキに突入する。動労千葉で強制配転の対象となっているのは、運転職場で働く青年組合員3人だ。
 「一人の仲間を守るために全組合員が団結して立ち上がる」——これこそ労働者の生き方だ。会社が最も恐れる闘いだ。動労千葉は09春闘の最先頭でストに立つことで破綻を極めるJR体制を突き崩し、解雇攻撃にさらされて怒りをたぎらせている全国の労働者に檄(げき)を発し、労働組合が持っている可能性を示そうとしているのだ。

 第1節 民営化体制破綻のツケを回すな

 JR東日本は分割・民営化以降、極限的な職員削減と賃金抑制、あくなき利潤追求にひた走り、保線・電力・検査修繕などの保守部門や駅業務の全面的な外注化を進めてきた。安全を守る要(かなめ)のひとつである駅輸送職も20年以上にわたって養成してこなかった。あまりの低賃金のため駅で働く非正規職員(契約社員)も次々と辞めている。その結果、駅の要員が絶対的に足りなくなった。その穴を埋めるために、40歳以下の運転士を駅に強制配転しようとするのが「ライフサイクル」だ。
 JR東日本は、「グループ経営ビジョン2020—挑む—」で「不断の創造的破壊」を叫び、より徹底した競争原理と全面的な外注化、強権的職場支配をもってJR体制の危機を突破しようとしている。ライフサイクルはその突破口だ。
 しかしライフサイクル攻撃は逆に、JR資本の決定的な墓穴に転化する。平成採の青年労働者が、ライフサイクル攻撃・外注化攻撃への怒りをバネに動労千葉に続々と結集している。
 「自分の仕事が奪われることへの怒り」「それに反対できない組合(JR東労組)ってなんなんだ」「動労千葉に入って声を大にして反対だと言いたかった」「子どものころから競争社会。会社に入っても競争の中で生きてきたけど、それは違うんじゃないか」と。
 動労千葉のスト支援行動に職場の仲間を組織しよう。動労千葉に続き、あらゆる職場からストライキの火の手を!