2009年2月23日

海自ソマリア沖派兵阻止 呉現地闘争へ 革共同広島県委員会

週刊『前進』06頁(2380号4面2)(2009/02/23)

海自ソマリア沖派兵阻止を
 呉現地闘争に立とう
 革共同広島県委員会

 第1章 麻生政権打倒の反戦闘争へ

 麻生政権は、3月上旬にも海上警備行動を発令し、呉基地所属の護衛艦2隻「さざなみ」と「さみだれ」(写真)をソマリア沖に出撃させようとしている。
 何が「海賊対策」だ。何が「国民の生命財産を守る」だ。労働者階級人民から搾り取れるだけ搾り取り、あげくには使い捨て、数百万いや1千万人単位で労働者から仕事を奪い、住宅を奪い、路頭に放り出そうとしているのはだれだ。福祉も医療も教育も奪って資本家どもの私腹を肥やす手段にしているのは、どこのどいつだ。毎年3万人以上もの労働者階級人民を自殺に追い込んで日々殺しているのはだれだ。日本経団連・御手洗ら資本家どもであり、その政府である麻生政権だ。やつらこそ正真正銘の「盗賊」どもである。
 この盗賊的資本家と政府の連中が、労働者人民から搾り取った血税でアフリカのソマリア沖まで軍艦を送り込み、自分たちの利益のための侵略戦争を開始しようとしている。そして労働者階級の一員であり家族である自衛隊兵士の命を犠牲にしようとしているのだ。麻生よ。日本経団連・御手洗ら腐り切った資本家どもよ。わが日本の労働者・兵士の敵は1万2千㌔も離れたソマリア沖などには一人もいない。われわれの敵は国内にいるお前たちだ!
 世界大恐慌に万力のように締め上げられている麻生政権は、ボロボロになって自壊しつつある。その麻生政権にとっていまや唯一と言っていい「延命策」がソマリア沖派兵なのだ。大恐慌の本格化と大量首切りが必至の「3月危機」の中で、排外主義と国益主義をむき出しにソマリア沖出兵を強行し、国内階級矛盾の爆発を外への侵略戦争に転化しようとしているのだ。これに対し、われわれは「生きさせろ!」ゼネストの09春闘の決定的一環として、全国から呉現地闘争に総結集し、麻生政権打倒の一大反戦闘争を爆発させよう。

 第2章 世界再分割戦に日帝が参戦

 自衛隊ソマリア沖派兵は、世界の帝国主義が大恐慌の中で保護主義とブロック化へと走り出し、世界再分割戦と世界戦争に突入し始めている中で起きている。ソマリア沖は、アラブ・イスラム諸国、中東原油産出国の前面に位置し、スエズ運河からインド洋を往来するタンカー、商船が年間2万隻も航行している。まさに帝国主義としては絶対に制圧しておかなければならない海域である。
 またアフリカという資源・市場の「宝庫」の分割戦の足がかりとなる場でもある。ソマリアにも未開発の石油、ボーキサイトなどの鉱物資源が眠っている。「国際社会の問題」などというが、競ってソマリア沖に軍艦を送り込み軍事制圧しているのは、一握りの帝国主義国や中国など大国にすぎない。
 日本帝国主義は、自らの軍事力をもってこの資源・勢力圏の争奪戦=ソマリア侵略戦争に割り込み、帝国主義強盗どもの侵略戦争に加わろうとしているのである。
 今回の派兵が、これまでのイラク・インド洋派兵などと画然と違うのは、「後方支援」とか「給油」とかではなく、最初から実戦で武器を使い、「敵」をせん滅する戦争をやることを目的としていることだ。護衛艦には人民虐殺の戦闘訓練を繰り返し、隊員リンチ殺人まで引き起こした江田島の「特別警備隊」を乗り込ませる。最も脆弱(ぜいじゃく)で危機的な帝国主義である日帝は、なりふり構わず侵略戦争の実戦に突入しようとしているのだ。
 ソマリアの「海賊」と呼ばれる人々の多くはもともと漁民であり、帝国主義の侵略・軍事介入・水産資源略奪・環境破壊等によって生活基盤を破壊しつくされて、まさに「生きさせろ!」の闘いとして「海賊」を余儀なくされているのである。帝国主義はこのソマリアの貧しい漁民たちに最新鋭の軍艦を差し向けて彼らを虐殺し、新たな侵略戦争を拡大しようとしているのだ。
 この帝国主義者どもは国内で首を切られた労働者が「生きさせろ!」と、職場や工場を占拠して闘いだしたとき、警察や軍隊を差し向けてくるのである。ソマリア人民も日本の労働者人民も同じひとつの敵の攻撃を受けている。全世界の労働者人民の敵はただひとつ、帝国主義だ。この共通の敵に向かって、労働者階級とすべての被抑圧民族人民は団結しよう。全世界労働者人民の生活と命を根こそぎに奪い、戦争に突き進む以外になくなった帝国主義を打倒するプロレタリア世界革命を今こそやろう。

 第3章 「体制内」派と対決し革命へ

 「労使一丸」「挙国一致」のもとに資本主義の最後の救済者となっている体制内労働運動指導部は、闘う労働者に徹底的な排除と弾圧の攻撃をしかけている。広教組本部は、不起立を闘う組合員に対し、「ビラをまかない、発言しない」と誓約しなければ教研集会に出さないとまで言ってきた。彼らはソマリア沖派兵賛成の民主党支持であり、侵略戦争翼賛の産業報国会運動へ一気に突き進んでいる。
 4大産別を先頭に体制内指導部との激突にかちぬき、道州制粉砕・民営化阻止の決戦を爆発させよう。侵略戦争を阻止し大恐慌をプロレタリア革命に転化する闘いはここにこそかかっている。
 青年労働者を先頭に闘う労働組合の旗を押し立てて、全国から呉基地前に総結集しよう。自衛隊兵士は「生きさせろ!」ゼネストに合流し、労働者階級として団結しよう。呉現地闘争からイラク反戦6周年3・20渋谷デモに攻め上ろう。