2009年2月23日

呉基地に申し入れ 海自隊員に出兵拒否訴え

週刊『前進』06頁(2380号4面3)(2009/02/23)

呉基地に申し入れ
 海自隊員に出兵拒否訴え

 海上自衛隊の軍艦「さざなみ」「さみだれ」が、呉からソマリア沖へ派兵されようとしています。2月14日10時、百万人署名運動広島県連絡会と婦人民主クラブ全国協広島支部、広島県労組交流センター、高陽第一診療所労働組合、広島大学の全学連の仲間が、 総理大臣麻生太郎と防衛大臣浜田靖一、海自呉地方総監杉本正彦に対して、「さざなみ」と「さみだれ」の訓練を直ちに中止しソマリア沖への派兵を中止せよ、と抗議・弾劾の申し入れを行いました。
 麻生首相や「国際社会」がいう「海賊」とは何なのか! 帝国主義者どもが中東・アフリカの資源や市場に群がり、自らの権益やもうけのためにアフリカの人々を食い物にしてきたことがそもそもの問題ではないですか。そうした自らの強盗行為を隠蔽(いんぺい)しながら、生きるために外国資本や大企業の有害廃棄物投棄や資源・市場の略奪に抗議している漁民たちを「海賊」と称して、中東・アフリカを軍事力で制圧し、自らの権益確保に走ろうとしているのです。
 私たちは怒りをもって、軍服を着た労働者・自衛隊員に「ソマリアの人たちに銃を向けるな!私たちの敵はひとつ、麻生であり御手洗だ。労働者と団結して闘おう!」と訴えました。
 呉総監部総務の松下という人物が責任者として出てきましたが、「いつソマリアへ出発するのか」「この申し入れは杉本呉地方総監、浜田防衛大臣、麻生首相に宛てて出しているが、ちゃんと渡すのか」と聞いても、「お答えする立場にありません」と同じせりふを繰り返すだけで本当に許せない態度です。こうした奴らや麻生などに、人を殺し殺される「戦場」に行けなどという命令を出す資格などありません。
 さらに許せないのは、今日、あの田母神前航空幕僚長が呉市内で講演を行うというのです。日本会議呉支部が田母神を呼び、自衛隊員や呉を軍都として「活性化」させようという人々を鼓舞激励しようというのです。ふざけるのもいい加減にしろ!
 私たちは呉地方総監部への申し入れの後、呉駅前で宣伝戦を行いました。自衛隊の街であるがゆえのビラの受け取りのよさを感じました。また、自衛官の家族とも熱い討論になりました。
 全世界で戦争反対のデモがまきおこり、兵士が戦争協力拒否の闘いにたちあがっていることを訴える中で、「命令に従うのが自衛隊だから……」という言葉の中に、今自衛隊員がおかれている現状が如実に現れていると感じました。やはり誰も、戦争や戦場に行くことを望んでいないのです。
 労働者階級の戦争協力拒否の闘いと、自衛隊内での軍命拒否の闘いをひとつのものとして作りあげ、戦争を阻止し資本主義を打倒する闘いにうって出ていきましょう!(広島・T)