2009年3月16日

動労千葉30周年 現場組合員に依拠し

週刊『前進』06頁(2383号2面4)(2009/03/16)

動労千葉30周年 現場組合員に依拠し

 3月8日の動労千葉結成30周年記念レセプションから田中康宏委員長のあいさつと韓米代表発言の要旨を紹介します。(編集局)

 第1章 青年を結集し新たな動労千葉の歴史を! 動労千葉 田中康宏委員長

 記念講演を聞きながら感じていたんですが、30周年というと「みんなよくがんばったよな……」としんみり昔を振り返って、傷をなめあうような集まりになりがちなんですが、この熱気はなんなんなんでしょう(笑)。みんなが「これから全力で突き進むぞ!」となっているところに、動労千葉の30年間の闘いが負けてなかったことが示されていると思います。
 さきほど「首を覚悟して闘うって、すごい」という話がでました。それももちろんなんですが、僕たちが一番誇りにできることは、これだけの解雇者を出し、拠点職場を全部つぶされながら、団結をけっして崩さなかったことです。そして、動労千葉の30年間の闘いで何かひとつ示すことができたとしたら「労働者は、これぐらいの闘いはできるんだ。そういう力を持っているんだ」ということです。全国の労働者が団結すれば、こんな腐った世界の支配者たちや政府なんか絶対に打ち倒せるということです。
 動労千葉が勝利をかちとってこれた根拠はたったひとつ——現場組合員に徹底的に依拠して闘ってきたことです。それ以外の特別なことは何もありません。現場と本当にひざをつき合わせて徹底的に議論し、一つひとつの問題をあいまいにせず闘ってきた。すべての基礎は職場にあった。なぜなら資本と労働者の激突の核心は職場にあるからです。ここで負けたら全部に負ける。これが動労千葉30年の教訓です。だから、これからも職場から絶対に離れない。今日は、そのことをあらためて決意する日です。
 大恐慌情勢です。労働者の団結した力がどれだけの可能性を持っているのかを、理屈ではなく、現実の闘いで示していかなければなりません。いま足りないのは、労働者が団結してこんな社会を打ち倒すために、進むべき方向性を示すことだけだと思っています。
 最後に、特に組合員に訴えたい。動労千葉は3月中旬にストライキに立ち上がります。社会に満ちあふれる怒りの声をひとつに結集しなければなりません。また、1047名解雇撤回闘争の年度内和解決着が策動されています。春闘ストライキで、こんなものは絶対にぶっつぶさなければいけない。新たなレール破断も起きています。反合・運転保安の課題についても今春闘で決着をつけないといけない。何よりも若い仲間を結集させ、新たな動労千葉の歴史をつくっていくために全組合員が09春闘過程で総決起してほしい。新たな闘いに向かって万全の闘争体制をお願いします。

 第2章 労働者の反撃の好機政権握るために闘う 民主労総ソウル地域本部主席副本部長 パクスンヒさん

 ソウル本部15万人を代表して動労千葉結成30周年にお祝いを申し上げます。動労千葉と私たちの連帯の中で、私たちが何か差し上げたというより、動労千葉から大きな力をもらってきました。
 韓国はいま経済危機で、構造調整、賃金削減など非常に厳しい状況にあります。労働者、市民、農民、撤去民、学生が「イミョンバクOUT(アウト)!」を叫んで闘っています。しかし現場の組合員は、力強く闘いを展開できていない現状にあります。
 しかし、私たちは絶望していません。危機はチャンスです。社会がグラグラになっているのは政権の危機であり、労働者にとっては反撃する絶好の機会です。単にイミョンバクを政権から引きずり下ろすためだけでなく、労働者が政権を握るために闘いたい。現場の一つひとつの小さな闘いを一つひとつつくっていくことが私たちの課題です。
 海を越え、これほどの同志愛を感じることができて幸せです。業種、地域、国境を越え、労働解放、反戦平和、性の平等のために闘いましょう。

 第3章 世界的な階級的労働運動の網をつくろう 米運輸労働者連帯委員会 スティーブ・ゼルツァーさん

 兄弟姉妹の皆さん。海を越え、米運輸労働者連帯委員会、ILWU(国際港湾倉庫労組)のすべての組合員の熱い思いを伝えたいと思います。
 世界恐慌に対して全世界の労働者が闘い抜けるのかどうかの試練に直面しています。動労千葉の原則的闘いは、権力をめざして闘っているアメリカの労働者を激励しています。非正規雇用化、民営化、組合つぶしの世界的攻撃は破産し、資本主義ははっきりと命脈が尽きました。ニューヨークタイムズでさえ「社会主義の時じゃないのか」と書いています。労働者階級こそ、階級的労働運動を全世界的に拡大して戦争や貧困をなくすことができます。
 アメリカの労働者階級は新しい労働者党づくりへ闘うとともに、日本の動労千葉、韓国の民主労総などと世界的な階級的労働運動の網をつくり、帝国主義を打倒して労働者の世界をつくっていく第一歩を固めたい。動労千葉はその中核です。日本や韓国での経験を生かしきることが未来を切り開く核心です。ソリダリティー(連帯)!