2009年4月13日

G20 ロンドンで数万人デモ 機動隊と激突

週刊『前進』06頁(2387号2面3)(2009/04/13)

G20に労働者の怒り爆発
 ロンドンで数万人デモ
 機動隊と激突し銀行を襲う

 3月28日〜4月2日、イギリス内外からロンドンに集まった3万5000人(警察発表)の労働者人民がG20金融サミットに抗議して「銀行を救済するな」と訴える大規模なデモを行った。世界大恐慌下で、暴利をむさぼり破綻した銀行は政府の手で救済され、労働者は一層の失業と貧困にたたき込まれるという現実に怒りが爆発した。
 デモを主催したのは、労組や反戦団体、環境保護団体など150組織からなるPUT PEOPLE FIRST(人民を第一に)。反貧困、反資本主義、反グローバリズム、無政府主義を掲げる団体も参加した。部隊は、テムズ川沿いからハイドパークまで7㌔近いコースをデモ行進。「仕事、正義、気候」「世界の貧困者に正義を」「やつらに払う金はない」などの横断幕やプラカードを持ち、道いっぱいに広がった。
 4月1日のデモは警察機動隊との激突に発展。「労働者を犠牲にして銀行を救済するな!」「銀行を襲え! 銀行家を死刑にしろ!」というコールがビルの谷間に響き渡った。4000人のデモ隊は、英中央銀行のイングランド銀行の前で機動隊と対峙・衝突。また国有化されたロイヤル・スコットランド銀行に突入、中から持ち出したパソコン画面を投げつけ、窓ガラスを壊した(左の写真)。1日のデモの周辺で労働者が1人、機動隊に殴られて死亡したため怒りが倍加した。
 なお28日にはパリ(数百人)、マドリード、ベルリン(数千人)、フランクフルト(2万人)、ウィーン(6500人)、ローマ(6000人)など欧州諸都市でもG20抗議デモが行われた。続く4月3〜4日は独仏国境でNATO首脳会議粉砕デモが闘われた。