2009年4月27日

大阪・西郡 絶対反対の団結拡大 差し押さえ弾劾裁判 原告が意見陳述

週刊『前進』10頁(2389号5面3)(2009/04/27)

大阪・西郡 絶対反対の団結拡大
 差し押さえ弾劾裁判 原告が意見陳述

 2月26日の森本政二さんへの住宅追い出し強制執行実力阻止闘争を打ち抜いた大阪・西郡で闘いがさらに前進している。
 4月17日、大阪地裁第25民事部(稻葉重子裁判長)で行われた「差し押さえ弾劾裁判」で生存をかけた根底的な怒りがたたきつけられた。「われわれは勝った。住管と地区協を絶対に許さない。このムラで労働者の団結に生きる!」と勝ちどきを上げた森本さんの決起が拡大しているのだ。
 八尾市は”見返り”と引き換えに地区協=解同本部派を手先に、応能応益家賃制度の導入を強行し、10年で千人をムラから追い出した。さらに家賃を供託して絶対反対で闘う全国連西郡支部員の預金通帳や年金・給与の不法きわまる差し押さえも強行した。「差し押さえ弾劾裁判」は、差し押さえられた供託者が「負けてたまるか!」と八尾市を提訴した裁判だ。
 4回目になるこの日、なんと八尾市住宅管理課5人が被告・田中八尾市長の代理人として被告席に座った。3月13日の「明け渡し弾劾裁判」では姿も見せられなかった住管に傍聴団の怒りが爆発した。5人はうつむき青ざめ、気もそぞろだ。
 「原告本人から意見陳述を」と裁判長に指名されOさんが陳述した。
 Oさんは生い立ちを語り、部落差別と闘い狭山闘争に決起してきた自身の歴史を振り返り、「介護ヘルパーとして派遣会社で働いている。仕事は毎日あるわけではなく生活は安定しない。家賃を家族の総収入で決める応能応益は、同居中の母親と一緒に住めなくさせるもので絶対反対だ」と弾劾した。傍聴席から「そのとおり!」の声。裁判長は「静かに!」と抑えようとするが無駄だ。
 法廷に鳴り響く声でOさんは続けた。森本さんへの強制執行は、供託者にとっても全国の労働者にとっても他人ごとではない。ストで決起した八尾北医療センター労組、「八尾北命と健康を守る会」、全国から集まった労働者とともにOさん自身が森本さんと団結して闘ったことを誇り高く語った。そして「この請求異議が認められなければ、八尾市は次に私たちを住宅から追い出すのは明白だ。居住する権利という生活基盤をかけた闘いだ」と並々ならぬ決意を述べると、割れるような拍手が起こった。完全に法廷を圧倒したぞ! これが階級裁判だ!
 国家権力は、法廷の外に廷吏を5人も配置する異例の態勢をとった。6千万労働者の怒りの先頭で、闘いぬく西郡住宅闘争に恐れをなしているからだ。森本さんとともに全国連西郡支部と八尾北労組、守る会は、全国連杉並支部・品川支部、労働者との階級的団結をさらに強めた。
 国家権力に屈服し西郡闘争の破壊を策す全国連本部の敵対を許さず、4・25尼崎現地闘争を成功させ、5・23狭山闘争に立ち上がろう。
 (投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)