2009年5月18日

6・14-15連続大闘争へ 動労千葉が呼びかけ

週刊『前進』06頁(2391号1面3)(2009/05/18)

1047名解雇撤回! 法大弾圧粉砕! 改憲阻止! 麻生政権打倒!
 6・14-15連続大闘争へ
 動労千葉が全国に呼びかけ 

 動労千葉(田中康宏委員長)から6・14—15連続闘争の呼びかけが発せられた。これにこたえて全国から全力で大結集し、麻生政権打倒へ本格的に攻め上ろう。(編集局)
☆国鉄1047名解雇撤回! 改憲阻止! 法大学生弾圧粉砕! 麻生政権打倒!
☆6・14—15連続闘争への賛同と参加のお願い
☆国鉄千葉動力車労働組合執行委員長 田中康宏
  ◇ ◇ ◇
 資本主義体制のかつてない危機が進行し、支配者たちは底知れぬ大恐慌の前に震えあがっています。新自由主義攻撃は、この20年あまり吹き荒れ、労働者の雇用や賃金、権利、社会保障制度や教育、地方自治、あらゆる社会的連帯や団結を破壊し、そして完全に破産しました。危機の中から保護主義や国家主義が台頭し、戦争の危機を生み出しています。世界中が「もうたくさんだ!」という怒りの声に包まれています。戦争・改憲と民営化・労組破壊の大攻撃と対決し、闘う労働組合を歴史の最前線に登場させなければいけない時がやってきました。
 派遣や期間工として働く労働者の首切りが嵐のように吹き荒れ、360 万人の公務員労働者を一旦全員解雇し選別再雇用するという「究極の民営化」=道州制攻撃がかけられようとしています。しかし、連合本部や全労連本部は、ワークシェアリングに関する「政労使合意」や「ルールある資本主義」論をもって、資本主義の最後の救済者に転落しています。
 こうした労働運動の現状の一切を規定しているのは、1987年の国鉄分割・民営化攻撃です。20万人もの国鉄労働者が首を切られ、総評・社会党が解体され、この20年余りの間に1千万人を超す労働者が非正規職に突き落とされたのです。「戦後政治の総決算」を掲げたこの攻撃が、その後の経済、政治、軍事、社会政策のすべてにおける重大な転換点でした。
 しかし、私たちは、今日まで攻撃の決着を許さない画期的な地平を守りぬいてきました。動労千葉は、国鉄分割・民営化攻撃に2波のストライキをもって立ち向かい、団結を守りぬきました。また1047名が全国の無数の労働者に支えられながら、解雇撤回の闘いを継続しています。東京高裁の3 ・25反動判決は、「民営化—一旦全員解雇・選別再雇用」という、新自由主義攻撃の最も典型的で暴力的な手法を正当化した点において、労働者への最も鋭い政治的攻撃です。攻撃の厳しさに負けて展望を見失い、解雇撤回の旗を降ろして政府に「解決」を嘆願する「4者4団体」の屈服を打破し、今こそ1047名闘争をすべての労働者の闘いの先頭に押し立てなければなりません。闘いはこの5—6月、重大な正念場を迎えています。
 一方、ソマリア沖への自衛隊派兵や「海賊対処」派兵新法案の制定、北朝鮮の人工衛星ロケット発射に対する異様なまでの脅威論の扇動や迎撃体制の発動など、戦後憲法体制をクーデター的に覆そうとする攻撃がエスカレートしています。6月に会期末を迎える今国会で、改憲に向けた憲法審査会が始動されようとしています。また、道州制攻撃や裁判員制度は、統治形態の根本的な転換を狙う改憲攻撃そのものです。帝国主義の危機が戦争への衝動を高め、それが労働運動の激しい分岐を生んでいます。日本では、オバマのチェコでの演説が「核廃絶演説」と大宣伝され、連合本部や全労連本部がオバマを「救世主」のように称賛するという転倒した現実の中で、労働運動の産業報国会的転落が進行しています。こうした現実を打破し、今こそ闘う労働運動を甦(よみがえ)らせなければなりません。
 新自由主義が破産した今、国家主義や国家権力のむきだしの発動だけが、支配を維持してゆく唯一の手段になろうとしています。とくに私たちは、94名に及ぶ逮捕者を出すに至っている法政大学での学生弾圧に注目し、この現実を全社会に知らせなければいけないと考えます。真実を求める学生を逮捕することが教育にとってかわり、大学が監獄となる現実こそ、戦争と改憲の時代を象徴しています。これは、教育労働者の「日の丸・君が代」不起立闘争への弾圧や、国労本部の屈服に抗議した国鉄労働者への不当弾圧と軌を一にする攻撃です。
 資本主義体制は危機にあえぎ、怒りの声は満ちています。いよいよ労働者が社会を根本から変革する時です。これまでは多くの言葉の一つにすぎなかった「団結」の二文字が、労働者にとって生き抜くために絶対に必要なものとなっています。
 私たちは以上の趣旨のもとに、左記連続闘争を呼びかけることとしました。ぜひとも多くの皆様の賛同と参加をお願い致します。
 2009年5月