2009年5月25日

〈焦点〉 連合の産報化 鷲尾元会長に旭日大綬章

週刊『前進』06頁(2392号5面6)(2009/05/25)

〈焦点〉 連合の産業報国会化狙う
 鷲尾元会長に旭日大綬章

 世界大恐慌が日々深化していく中で、この人類史的な危機を全労働者階級の団結で世界革命に転化する絶好のチャンスが到来している。体制内労働運動指導部を打倒し、4大産別を先頭に階級的労働運動をよみがえらせることに革命勝利の核心点がある。
 体制内労働運動の中軸である連合中央の一層の屈服を取り付けようと、日帝は5月8日、連合第3代会長である鷲尾悦也(元鉄鋼労連委員長)に対して旭日大綬章を贈った。鷲尾は破廉恥にも、「地道に組合運動をやってきた人たちの代表としてちょうだいしたと思う」などと述べた。
 これまでも日帝は、総評を解体に追い込んだ総評最後の議長である黒川武(元私鉄総連委員長)、民間先行の労戦統一の先兵であり全民労連初代会長の竪山利文(元電機労連委員長)、連合初代会長の山岸章(元全電通委員長)に「勲一等瑞宝章」(2003年に瑞宝大授章に名称変更)を、連合2代会長の芦田甚之助(元ゼンセン同盟会長・元友愛会議議長)には鷲尾と同様、旭日大授章を贈ってきた。彼らこそ、闘う労働運動への敵意をむき出しにした日帝国家権力の国鉄分割・民営化に、JR総連=カクマル松崎とも相呼応して率先協力し、総評を解体させて連合をつくった張本人どもだ。
 天皇から勲章をもらい喜々としている労働運動指導者など、労働者階級の敵だ。連合への叙勲攻撃こそ、世界大恐慌の深まりと革命の現実性の前に震え上がった日帝中枢が連合をより体制内に取り込み、現代の産業報国会に仕立て上げようとしているということだ。天皇制に屈服した帝国主義的労働運動の先兵=連合中央を許すな。
 連合中央の変質ぶりはすさまじい。4月29日の連合中央メーデーはその反労働者性を鋭く暴露した。連合になってからも、中央メーデーには10万人の労働者が決起してきた。それが今年はわずか3万6千人だ。大恐慌が激化する中、本来ならばメーデーは労働者階級の怒りのメーデーとして大爆発するのが当然ではないか。にもかかわらず闘う方針を出さず、闘いを抑圧する連合中央への労働者階級の怒りと絶望の表明だ。
 あいさつで高木は、定昇凍結=賃下げ容認までした春闘の大敗北には一言もふれず、「トブ太カンパ」などと称する「雇用と就労・自立支援カンパ」への協力を訴えただけだった。だがこれは「苦境に立たされている労働者のため」と称して「派遣切り」など大恐慌の影響を真っ先に受けている非正規労働者を「救済」の対象としてしか見ず、資本との闘いを放棄する徹底的に反動的な代物である。
 連合中央は、日本共産党同様、オバマのプラハ演説を最大限に持ち上げて、今月から対北朝鮮排外主義に貫かれた「核兵器廃絶1000万署名」運動なるものを展開しようとしている。さらにはオバマを8月広島に呼ぶ動きすらある。だがオバマ演説こそ、アメリカの核独占を前提に、「核拡散は認めない」として北朝鮮とイランを名指しで非難し、イラク・アフガニスタン侵略戦争を再編・激化させる反革命宣言だ。オバマへの幻想をあおり、反戦・反核闘争の解体を策す連合中央を打倒し、闘う労働組合を復権させよう。
 日程 三里塚・市東さん裁判傍聴を
 ●天神峰現闘本部裁判
  6月25日(木)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地強奪阻止行政訴訟
  7月21日(火)午前10時30分 千葉地裁
 ●市東さん農地法裁判
  ※傍聴券抽選のため1時間前に集合