2009年6月 1日

ブルーリボン着用強制 戦争翼賛の山田区長打倒へ 杉並区議 北島邦彦

週刊『前進』08頁(2393号7面3)(2009/06/01)

ブルーリボン 着用を区職員に強制
 現場労働者の団結した力で戦争翼賛の山田区長打倒へ
 杉並区議 北島邦彦

 山田宏杉並区長は09年度区政事業において、戦争・改憲と民営化・労組破壊攻撃を真正面から推進しています。
 そのひとつとして、北朝鮮拉致被害者家族への支援事業を打ち出しています。6月2日に杉並公会堂に横田夫妻をはじめ拉致被害者家族会や中山恭子首相補佐官(日教組への暴言で辞任した中山成彬前文科相の妻)を招いて大講演会をするほか、区施設でのパネル展示などのPR活動などを計画しています。区職労働者には、拉致被害者を救う会が始めたブルーリボンバッジの着用を区長が呼びかけています。
 これは、朝鮮侵略戦争への突入を自治体の側から促進する戦争・改憲攻撃です。絶対に許すことはできません! 北朝鮮「人工衛星ロケット打ち上げ」への「対処」として東北地方を中心に行われた自治体労働者の戦争動員の杉並版です。
 7月13日には同じ杉並公会堂で、田母神前航空幕僚長の講演会が民間団体によって企画されています。これは、7月末〜8月初めに中学校歴史教科書として「つくる会」教科書を再度採択させるための「決起集会」です。北朝鮮拉致被害者家族支援事業で排外主義を扇動しようとする山田区長の狙いもこめられています。
 拉致被害者家族会が求める北朝鮮への制裁の強化は、北朝鮮への戦争発動に行き着きます。イラク侵略戦争を見れば明らかなように、制裁は戦争への前段行動だからです。
 山田区長は、「(北朝鮮拉致被害者を)強い意志で……必ず取り戻す」という言葉を並べて、「北朝鮮への戦争を発動すべき」とあおっています。何が「共感の輪」(支援事業の名称)か! 山田区長は、北朝鮮拉致被害者家族への支援事業で、在日朝鮮人・韓国人と日本人との間に分断と敵対を持ち込み、戦争をあおっているのです。このような支援事業をただちに中止させなければなりません。
 山田区長は「杉並丸ごと民営化」攻撃によって、橋下大阪府知事と並んで道州制攻撃の先取りをしてきました。徹底した民営化攻撃によって労働者の団結を破壊し、労働者を分断して競争・対立させてきたのです。

 道州制・民営化粉砕で闘おう!

 道州制とは何か? 大資本の意を体した橋下や山田のような首長が、資本の延命のために戦争政策を「地方分権」の名によって強行する。自治体の公的業務を資本に利潤追求の場として提供する。それに反対する労働組合をたたきつぶす。自治体首長が戦争をあおり立て、戦争国家体制を下からつくりだすファシスト運動を推し進める。
 「道州制粉砕! 民営化絶対反対!」こそ、戦争・改憲攻撃と対決する労働者人民の闘いのスローガンです。
 問題は、日共スターリン主義をはじめとする体制内勢力がこうしたファシスト勢力に屈服し、闘いを抑え込む最悪の手先となっていることです。日本共産党・志位委員長はオバマの「プラハ演説」を礼賛し、米帝国主義による核独占・「テロ撲滅」の世界戦争政策をもろ手を上げて歓迎してさえいます。
 しかし、杉並区職労働者が団結して、日共スターリン主義が牛耳る区職労本部の制動をはねのけ、戦争動員体制づくりのためのファシスト運動を拒否すれば、ファシスト区長・山田宏など一瞬にして吹っ飛ばすことができます。山田区長による戦争教育に断固反対して、杉並の教育労働者は「日の丸」「君が代」不起立闘争を連年闘っています。現場労働者の闘いで山田区長を打倒しよう!
 世界大恐慌情勢下で戦争衝動を強める日本帝国主義・麻生政権の戦争政策を積極推進する山田区政を、団結した労働者の闘いで打倒しよう!