2009年6月22日

6・15法大闘争での発言から

週刊『前進』06頁(2396号3面1)(2009/06/22)

監獄大学」を打ち破る労学共闘の火柱 4大産別先頭に戦争・民営化と闘う
 “弾圧粉砕し法大解放を”
 6・15法大闘争での発言から

 6・15法大闘争のデモ出発点の東郷公園と外濠公園では、労働者が学生への烈々たる連帯を、学生が新自由主義を粉砕する闘いの先頭に立つ決意を表明した。労学連帯の歴史的な一歩をしるした6・15闘争の発言から紹介します。(編集局)

 正義貫く学生の闘いに連帯 動労千葉委員長 田中康宏さん

 ひとつの大学で学生が110名も逮捕される異常極まりない事態を社会に知らしめなければいけないと思い、この集会を呼びかけました。
 法政大学の学生がたった一人も屈服しないで闘い続けていることは、戦後の、いや日本の学生運動の全歴史の中で大きな金字塔だと思います。「労働運動」を掲げながら労働者を資本に売り渡している連中がどれだけ満ちていることか。正義を正義として貫く厳しさを自らの身をもってやりぬく学生の姿に、心からの感動を覚えています。
 2番目に暴処法の問題です。治安維持法とワンセットで制定された法律が何でいま生きているのか。今、大恐慌情勢の中で日本の資本家たち、国家権力は戦争に向けて歩み始め、それに対して真正面から法政大学の学生が体を張って阻止する怒りの叫びをあげている。
 3番目に新自由主義という問題です。新自由主義攻撃がどれほど労働者をひどい状態においたのか。その象徴が法政大学のこの現状だと思います。学ぶということ、人間が人間として生きていくために真実を求める人間の本質を金もうけの道具にした。18億人もの労働者が非正規職につきおとされ、ワーキングプアに苦しみ、社会保障もない、労働契約もない。怒りの声があがるのが当たり前です。そこに発動されるのがむき出しの国家権力、これが法政大学の現実です。新自由主義が生み出した典型的で暴力的な姿がここにある。
 こうした現実に対して、労働者は社会の主人公である、歴史をつくる主体だと団結して立ち上がることです。その先頭に学生たちは立ってくれている。だから僕らは連帯します。(東郷公園)

 第2の三里塚闘争が始まる 全学連書記次長 石田真弓君

 世界大恐慌が深まる中で、学生と労働者の連帯した闘いが始まっていく本当に歴史的な日だと私は確信しています。まさに東京のど真ん中で第2の三里塚闘争が始まっていくイメージです。学生と労働者が法政大学に駆けつけ、むきだしの資本、国家暴力と真正面から激突していく中で、資本主義の本質を認識し、団結を回復し、新たな歴史を開く闘いです。
 暴処法弾圧を打ち破ってキャンパスに帰ってきた学生を待っていたのは、多くの仲間の歓喜の声と不当な処分でした。処分攻撃を絶対に許すことができません。
 この3年間、処分が教育という名をかたって次々と出されてきました。法政大学で起きていることと全国の教育現場で起きていることはひとつです。法大と教育をめぐって労働者が未来を握るのか、資本家が未来を握るのかが問題になっています。動労千葉を先頭に多くの労働組合が旗を持ってここに駆けつけてくれています。私たちはこの中に法大闘争の勝利が必ずあると確信しています。今日、私たち学生は、労働者たちがともに闘う仲間なんだと気付くでしょう。ものすごい闘いです。(東郷公園)

 奪えぬ団結は戦争止める力 全学連委員長代行 坂野陽平君

 法大生のみなさん。今のこのキャンパスを見てほしい。これが本当に大学なのか。これが本当に俺たちのキャンパスなのか。法大当局はこの3年間で俺たちからすべてを奪った。ビラまき・立て看板の自由を奪って学生会館・学生ホールを奪って、そして今は俺たちの仲間を獄中に奪った。
 でもひとつだけ奪い去れなかったものがある。俺たちの団結です。法大生は絶対に決起するんだ。この確信は俺たちから奪い去れなかった。
 今、大恐慌は戦争に向かって進もうとしている。この大学の中にいま存在する看板を見てほしい。この看板はいずれ戦争のプロパガンダのための看板に変わる。今、法大のキャンパスを自由に闊歩(かっぽ)している企業の担当者は絶対に軍の募兵官に変わる。それは歴史が証明している。
 でも法大闘争3年間で示したことは、そんな現実は絶対に変えられるということです。法大生のみなさん、ともに立ち上がろう。結集された学生と労働者のみなさん、今日が勝負です。今が勝負です。この瞬間から革命に向かって大進撃を開始しよう。(外濠公園)

 4・24の決起絶対守り切る 法大文化連盟 洞口朋子さん

 このキャンパスの状態、本当に私は悔しい。なんで学生が一人もいないのか。公安警察が我が物顔で正門前を制圧しているこの状況、これこそが資本主義、新自由主義の成れの果てです。絶対に許してはいけない。
 私は今日、キャンパスに入りました。4月24日に解放区になった外濠校舎の吹き抜けに立ち入り禁止のロープが張られていた。悔しかった。授業を抜け出して、私たちの集会に合流した学生の思い、決起を全部踏みにじっているわけです。それで増田総長は「自由と進歩」だと言う。ふざけるな。
 私は法大生の期待を絶対に裏切らない。4月24日に立ち上がった法大生を絶対に守り切る。私たち労働者、学生は絶対に仲間を裏切らないで団結できるんです。資本家たちは団結できない。戦争に向かって、敵と常に競争している。だけど、私たち労働者、学生はこんなに全国から集まっています。
 見るなと言われて学生が黙っていると思ったら大間違いだよ。いつか絶対に労働者、学生の怒りが爆発します。法大生の決起が火をつけるわけです。だから私はその先頭で闘っていきたい。獄中の8人と気持ちは一緒です。だから私たちは負けてはいけない。絶対に勝てる。(外濠公園)

 弁護士もともに闘う

 法大弾圧弁護団の西村正治さん、藤田正人さん、森川文人さんが発言。西村弁護士の発言を紹介します。(編集局)

 完黙110名はすごい勝利 法大弾圧弁護団 西村正治さん

 ついに完黙110名というこのすさまじい記録。歴史的な勝利的な闘いです。
 しかも暴処法弾圧が明らかにしたことは、法政大学の闘いが、いかに大衆的基盤に裏打ちされているかということです。文連とそれを支える3万法政学生の闘いの息吹、その気運が完全にみなぎってきている。だからこそ暴処法弾圧をかけざるを得なかった。
 これにかちぬきぶち破ったときに、本当に3万法政大学学生の総決起が完全に実現できるだろうと思います。3万学生の決起、連帯した労働者の決起によって、この法大闘争は絶対に勝利できる。それを私も確信しております。
 弁護団としてもこの弾圧をうち破り、法大闘争の勝利に向け連帯して闘っていきたいと思います。(東郷公園)

 労働者は学生と団結

動労千葉執行委員・川崎昌浩さん 法政大学のこのなんとも無様な姿。学生の手にキャンパスを取り戻してもらいたい。われわれ労働者もいっしょになって取り戻す。
 法大当局が内張りになっているということは、彼らの論理で学生を獲得できなかったということです。資本主義、新自由主義の思想で学生を獲得できない。彼らの負けなんだ。われわれは日々、勝利している。
 われわれも国鉄分割・民営化の時に、権力に包囲され職制に弾圧されながら闘いました。私のいた津田沼電車区では、1万人の機動隊に包囲されても仲間を信じてクビを覚悟して構内デモを断固としてやりぬきました。そういう闘いがあって、動労千葉はみなさんに闘いを呼びかけられるのだと自信と確信をもって言えます。やはり労働者というのは仲間を信頼して、スクラムを組んで団結して闘うことによって、自らの将来、希望を切り開くことができるんだと思います。労働者と学生が団結して、法大を解放する。労働者・学生、自らの解放にむけて全力で闘いぬきたいと思います。(外濠公園)
●医療労働者 これだけの労働者が月曜日のこの時間にいるということがどれだけすごいことか。
 私の職場では救急外来を蹴って医師がかけつけています。彼らは能力給を阻止するために絶対反対で闘って、個人面談を拒否してきました。だからこそ洞口さんがたった一人で個人面談に呼び出されている時はかけつけるんですよ。 
 8人が逮捕されているといったらこれだけの労働者が全国からかけつける。このことに国家権力は震え上がれ。これを招いたのは新自由主義です。教育でもうけて、医療でもうけて、人が生きる行為を全部もうけにしている。こいつらのせいで怒りまくっているんだってことです。それは革命の火種だ。労働者と学生は団結するぞ!(東郷公園)