2009年7月13日

第3誘導路 追い出し目的 市東さん宅を包囲

週刊『前進』06頁(2399号4面3)(2009/07/13)

第3誘導路 追い出しだけ目的に
 市東さん宅を空港内に包囲 国家的地上げの極

 7月4日付東京新聞夕刊の報道によると、国土交通省とNAAが打ち出した西側の「第3の誘導路」計画は、「長さ500㍍ほどで第2ターミナル北側の駐機場付近から北に延びる」「新誘導路は効率や安全面の問題をある程度解消し、発着可能な便数を増やせる」とされている。「ある程度解消」だと? ふざけるのもいい加減にしろ!
 こんなものを造っても、への字に曲がった誘導路は何ら変化ない。飛行機同士は接触事故に脅えながら離発着と走行を行う状況は変わりようがない。同記事でも「反対運動を解決しないと、いびつな空港のままで抜本的対策にはならない」との国交省関係者の声を紹介している始末だ。要するに飛行場の機能を「改善」するにはまったく無意味な計画であることを自認しているのだ。
 この新誘導路の目的は、市東さんの宅地と畑を完全に空港の中に囲い込むこと、団結街道をぶった切り、破壊し、市東さんの目の前で工事をがんがん行って営農を妨害し、あわよくば闘いをつぶし、市東さんを追い出すこと、それだけだ。そのために途方もない金と資材を投入して巨大工事をやるというのだ。2期工事着工の時に空港公団が言い放った「軒先まで工事を進めてご理解いただく」という地上げ屋の論理を、より恥知らずに極大化して発動したということである。
 「東峰の森」を破壊し空港予定地を東側に大きくはみ出して造られ7月に供用開始される2本目の誘導路は、東峰の農民・住民の怒りを倍加させた。欠陥空港の矛盾はより深まった。「第3誘導路」を徹底的に粉砕し労農学人民の闘いで成田を廃港に追い込もう。