2009年8月24日

8・15 右翼を蹴散らし靖国デモ

週刊『前進』06頁(2404号3面1)(2009/08/24)

8・15 右翼を蹴散らし靖国デモ
 改憲・戦争の攻撃と対決
 民主労総ソウル本部 “心ひとつに闘おう”

 「閣僚の靖国神社参拝を許すな! 靖国参拝阻止デモ」が8月15日朝、反戦共同行動委員会の主催で戦闘的に打ち抜かれた。闘う法大生や青年労働者を先頭に、靖国神社のすぐ裏にある法政大学市ケ谷キャンパス正門前に220人の労働者・学生が結集した。この日の闘いには韓国・民主労総ソウル本部の代表2人も参加し、日米帝の朝鮮侵略戦争を阻止する国際連帯行動として闘われた。
 9時に法大正門前を出発したデモ隊は、「閣僚や民主党議員らの靖国神社参拝を許さないぞ! 改憲・朝鮮侵略戦争阻止! 麻生政権打倒! 法大弾圧粉砕! 国際連帯の力で革命を!」などのコールを靖国神社にとどろかせつつJR飯田橋駅前にさしかかった。
 すると、日の丸を打ち振り、メガフォンでわめきたてる右翼どもが警察に守られながら挑発を加え、デモ隊に襲いかかろうとした。しかしわが隊列は、右翼分子どもに徹底弾劾を浴びせるとともに、一糸も乱れず右翼と警察の弾圧を敢然と跳ね返して前進した。デモが外堀通りを行く間も、右翼は隊列の周りにつきまとって妨害を試みたが、デモ隊は完全にこれを圧倒してデモを貫徹した。労働者・学生の反戦と靖国粉砕の強い意思と固い団結を示したのだ。

 法政大学前で戦闘的集会

 デモの前に法大正門前で集会が持たれた。
 司会は、法大の被処分者である久木野和也君だ。久木野君は「6・15労学共闘の大集会から2カ月、全力で闘ってきた。この間、新たに3人の法大生に対して不当処分が加えられた。絶対に許せない。われわれは8・6—8・9でオバマ賛美を許さない闘い、8・6広島での田母神講演会弾劾の闘いを圧倒的に貫徹した。8月12日には杉並で『つくる会』教科書採択を許さない闘いを打ち抜いた。韓国から駆けつけてくれた民主労総ソウル本部の仲間とともに、本日の闘いを打ち抜こう」と呼びかけた。
 反戦共同行動委員会を代表して杉並区議の北島邦彦さんが発言。「この法大前で闘っていることに決定的な意義がある。麻生は本日の靖国参拝をやめたが、多くの民主党議員が参拝しようとしている。ここに『政権交代』なるものの本質が現れている。政権交代ではなく革命が必要だ。靖国神社境内では日本会議などが今日、田母神講演をメインにした集会をやろうとしている。徹底的に弾劾しよう。杉並での『つくる会』教科書採択を徹底弾劾し、道州制を粉砕しよう」とアピールした。
 続いて動労千葉の川崎昌浩執行委員が11月労働者集会への1万人結集実現にむけて力強いアピールを発した(別掲)。
 司会から韓国・民主労総ソウル本部のチョヒョノ副本部長とチョジョンミ組織部長が紹介され、大きな拍手と歓声があがった。チョヒョノ副本部長が「労働者・学生・民衆は、韓国であれ日本であれ一つです。体は今日一日だが、心は毎日一年中皆さんとともにあります。戦争、改憲に反対する闘いは人間の未来を尊重する闘いだ」と感動的なあいさつを行った。
 最後に全学連の石田真弓書記次長が、9月全学連大会から今秋決戦にむけた烈々たる決意を表明した(別掲)。
 各発言をとおして、参加者は戦闘意志と団結をあらためて打ちかため、デモ行進に出発した。

 田母神「靖国講演」を直撃

 今年の8・15靖国闘争は7〜8月杉並、8・6広島現地における田母神反革命との激突と勝利を引き継ぎ、日本帝国主義の絶望的な危機の中で突出する極右ファシスト勢力と全面対決し、直撃する闘いとなった。
 前空幕長・田母神俊雄は15日、日本会議などが靖国神社参道で開催した集会で発言し、「日本はフィリピン、ビルマ、インドネシアで白人国家を次々と打倒した。日本の戦争の結果、人種平等の世界になった」と許しがたい暴言を吐いた。また元首相の小泉純一郎、安倍晋三を始めとする与野党の前衆院議員と参院議員が靖国神社に参拝を強行した。参拝した前・現国会議員は44人。麻生太郎首相は参拝せず、現職閣僚は野田聖子消費者行政担当相だけだった。
 民主党代表の鳩山由起夫は、この間の会見で靖国神社に代わる国立追悼施設建設を前向きに検討する意向を表明し、「天皇陛下が心安らかに行かれるような施設が好ましい」と述べている。靖国神社国営とどこが違うのか。国立追悼施設建設については、社民党も含め現野党では推進論が大勢だ。平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんは8・15労働者・市民の集いで、国立追悼施設建設を「国家神道の復活そのものだ」と弾劾した。
 大恐慌と絶望的な財政破綻の中で、支配階級は道州制・民営化と改憲・戦争国家化に延命の道を求めている。日帝権力・資本や右翼ファシストどもとの内乱的激突は、われわれの望むところだ。職場生産点での闘いを土台に、11月にむけてさらに進撃しよう。
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 労働者階級が権力を握る時 動労千葉執行委員 川崎昌浩さん

 本日の8・15闘争をばねに、労働者が権力を握る闘いをつくり出そう。
 いま右翼の宣伝カーが靖国神社の周りを徘徊(はいかい)している。右翼の妨害・敵対をはね飛ばし、闘う熱い「8・15」にしよう。
 韓国・民主労総は、サンヨン(双龍)自動車ストが示すように労働者の権力を目指して闘っている。国際連帯をかけて8・15を闘おう。
 7月のサンフランシスコ国際労働者会議では、「1047名闘争」「法大闘争」「11月集会への結集」の決議が上がった。われわれ「11月派」の闘いが世界と日本に通用することが明らかになった。全世界で労働者階級がいかに闘い、権力を握るのかが問題になっている。今日のデモと集会を大成功させ、10・11三里塚から11・1労働者集会に1万人を組織化しよう。われわれにはその力がある。

 10・11三里塚から11月へ! 全学連書記次長 石田真弓君(東北大)

 世界大恐慌で支配階級は戦争衝動を強めている。北朝鮮に対する侵略戦争を絶対阻止しよう。暴処法弾圧と闘う獄中の8人は、支配階級の戦争衝動と闘っている。新たな暴処法弾圧も絶対に粉砕する。
 8・30衆院選で、すべての人民が党派選択を考えている。大チャンスだ。改憲・戦争、民営化・労組破壊との闘いを4大産別を先頭に闘えば人民を獲得し、歴史を変えられる。オバマの戦争政策を徹底的に暴き、オバマ賛美を打ち砕こう。
 学生は「大学と教育を取り戻せ!」をスローガンに、来る9月に全学連大会をかちとり、11月へ攻め上る。
 7月国際労働者会議では、現場から労働組合をよみがえらせ、闘う労働者の党を建設することで一致した。7・25青年労働者集会も同じだ。今日を出発点に10・11三里塚闘争から11・1労働者集会に総決起しよう。