2009年8月31日

動労水戸 全組合員がスト “強制配転・組織破壊許さぬ”

週刊『前進』06頁(2405号2面3)(2009/08/31)

動労水戸 全組合員がストに立つ
 “強制配転・組織破壊許さぬ”

 動労水戸は8月21日正午から半日間(泊まり勤務者は終了時まで)、休日以外の全組合員がストライキに立ち上がった。
 JR東日本資本は、運転士登用差別事件を巡って昨年12月に出された最高裁での組合側勝利判決をまったく履行しないどころか一切の謝罪を拒否し、あろうことか最高裁判決を逆手にとって強制配転などの組織破壊攻撃を加え続けている。
 絶対に許せない! 動労水戸組合員は腹の底からの怒りを爆発させて立ち上がった。7月23日の緊急ストに続いて、強制配転と組織破壊攻撃を粉砕するために全組合員ストを打ち抜いたのだ。
 この日の闘いには、組合員の家族、茨城県内の労組を始め関東全域から多くの労働者が支援に駆けつけた。全学連も坂野陽平・委員長代行を先頭にやってきた。総勢180人の大行動となった。
 午後2時半からJR水戸支社(水戸市)への大抗議闘争を貫徹し、強制配転攻撃の焦点となっている勝田車両センター(ひたちなか市)に移動。監視・妨害に出てきた管理者どもを徹底的に弾劾するとともに、車両センターで働く仲間たちに渾身(こんしん)のアピールを行った。

 構内に響き渡る渾身の訴え

 石井真一委員長は「当局は、通勤不可能な職場への配転を命じ、それが嫌だったら『運転士は希望しませんという一筆を書け』とまで言ってきている。どうしてこんなことが許せるか! なぜここまで動労水戸組合員を運転士にしたがらないのか? われわれの闘いが職場に広がることを死ぬほど恐れているからだ。職場には今、怒りが満ちている。7月に1人、8月にさらに1人の仲間が動労水戸に結集してくれた。勇気百倍だ。センターで働く仲間のみなさん! 労働者の力は小さくない! ともに闘おう」と訴えた。
 圧巻は強制配転攻撃を受けている当該組合員の発言だった。「おれたちは23年前から『過激派だ』『あいつらとは付き合うな』とさんざん攻撃されてきた。しかし今日の集会を見て欲しい。6人の強制配転の問題に全組合員が立ち上がり、全国から支援の仲間が来てくれた。われわれは絶対に負けない。23年前、おれたちは親組合のオヤジどもにさんざん裏切られたが、おれたちは絶対に君たちを裏切らない。若いみんなの未来を、ともに切り開く。動労水戸に結集しともに闘おう」。腹の底からの怒り、心からの連帯の呼びかけが構内に響き渡った。
 動労千葉の後藤俊哉執行委員、「日の丸・君が代」被解雇者の米山良江さん、ス労自主の中村和憲さん、全学連委員長代行の坂野陽平君らが次々とマイクをとって連帯アピールを行った。坂野君は「とりわけ青年労働者のみなさんに訴えたい!あなたが職場や社会に感じている怒りは、あなた一人のものじゃない。団結して闘いましょう。一緒に1万人の労働者を集め革命をやりましょう」と呼びかけた。

 11月大結集への基軸となる

 最後に辻川慎一副委員長がまとめと行動提起を行った。辻川さんは「われわれは国鉄分割・民営化以来、ありとあらゆる不当労働行為の攻撃を打ち破って団結を守ってきた。労働者は団結すれば勝てるということを実証してきたのが動労千葉であり動労水戸だ。尼崎事故で107人も殺して誰が責任をとったんですか? 誰も責任をとらないJRのあり方は日本社会全体のあり方だ。こういう無責任な連中に自分の人生を預けるんですか。事故は毎日起きている。事故の責任を労働者に押しつけるためにのみ規則や法を守れと言っている。冗談じゃない!」とJR資本への怒りを満身にみなぎらせた。
 さらに辻川さんは「なぜ会社は最高裁の判決が出ても1ミリも動労水戸の言うことを聞かないのか。労働者が団結して闘ったら、ひとたまりもないからだ。この闘いは動労水戸の団結、JR労働者の団結、日本全国の労働者の団結をめぐる闘争だ。われわれは組織破壊攻撃を団結拡大で完全に押し返している。“最高裁の命令を守れ”という闘いに処分を出せるものなら出してみろ! 動労水戸は23年間、誰に恥じることもない闘いを貫いてきた。この闘いを、動労千葉の闘いと並んで全国の最先端の闘いに位置づけたい。11月労働者集会への1万人結集へ、われわれこそが断固たる基軸として立とう。総選挙なんかでわれわれの運命は決まらない。変えられるのは私たちの団結した力だけだ」と訴えた。
 参加者は、あらためて1047名闘争勝利—JR体制打倒にむけ徹底的に闘う決意を固めた。
 動労水戸の8・21ストは11月総決起にむけた熱烈な檄だ。激しく闘う動労水戸に続こう。