2009年9月 7日

三里塚とともに −闘いのアピール−

週刊『前進』08頁(2406号5面1)(2009/09/07)

空港絶対反対・農地死守の原則貫き労農学団結で三里塚闘争勝利を
 三里塚とともに −闘いのアピール−

 10・11三里塚集会にむかって、闘いの先頭に立つ動労千葉全学連から三里塚闘争への思いと決意をうかがった。星野文昭同志の文章は08年3・30三里塚集会へのメッセージから抜粋した。(編集局)

 43年間、原則曲げずに 動労千葉委員長 田中康宏さん

 国家権力が総力あげて襲いかかる中で、43年間、原則を曲げずに三里塚の闘いが持続していることそのものが決定的な位置をもっています。
 世界を見渡してもこんな闘争はありません。
 日本の階級闘争全体から見ても決定的な地平を切り開いている。大恐慌情勢が始まる中で日本帝国主義を打倒することを考えた時に、三里塚闘争ぬきには語れません。
 動労千葉動労千葉として存在するのも三里塚闘争と連帯してきたからです。三里塚は脱落派に対して毅然と対決し、階級性を守り抜くことに必死になって闘ってきた。動労千葉も、三里塚闘争をめぐって動労本部と対決し、分離・独立の決断をした。そういう闘いのもつ厳しさをともにする中で、三里塚闘争が成り立ってきました。
 それがまた、新たな展望を作り出している。動労千葉の場合は、国鉄分割・民営化攻撃に対して立ち向かう団結と路線を生み出した。それによって23年間も国鉄1047名解雇撤回闘争が続いている。三里塚闘争の場合は、新自由主義攻撃によって徹底的に農民が犠牲になる中、三里塚が不屈に立ち労働者の闘いと連帯する土台をつくっています。階級的な原則とそれを守り抜くことが、次々と展望を生み出しているところに三里塚闘争の核心があります。
 だから、今の情勢の中であらためてこの闘いに光を当て、全国の労働者人民を結集させたい。
 この決定的局面で、新しい展望を開くために、今年の10・11三里塚現地集会は、43年間のあまたある現地闘争の中でも決定的な位置をもっている。動労千葉は11・1労働者集会への1万人結集をもって、三里塚闘争にも応えていきたいと思います。

 市東さんの毎日が闘い 全学連委員長代行 坂野陽平さん

 10・11三里塚闘争へ全国学生は総結集しよう!
 現在三里塚闘争は歴史的な決戦局面を迎えている。その緊張感をもって援農に行った。市東さんの畑にある「監視台」に登って衝撃を受けた。フェンス一枚を隔てただけで空港だ。いつ飛行機が突っ込むか分からない。騒音もすさまじい。市東さんの毎日が闘いだ。今政府・NAAは三里塚闘争をつぶすために、市東さんの農地を強奪し、新誘導路を建設しようとしている。許せない。
 しかし、市東さんがどんなに非人間的な攻撃を受けようとも黙々と誇り高く作業をする姿を見て、市東さんの営農こそ空港ののど下に刃を突きつけていることをひしひしと感じた。日々の営農こそが勝利の証しである。その勝利の地平を全国に拡大する時だ。
 三里塚闘争の中にこそ正義がある。金とむきだしの暴力を使った国家あげての攻撃とは生半可なことでは闘えない。しかし、農民・労働者・学生の全存在をかけた闘いで勝利を切り開いてきた。激しい分岐を生み、多くの血を流しながらも、三里塚闘争は国家権力と絶対非和解の闘いを43年間も貫いている。その闘いを自分の職場、キャンパスで実践することだ。
 全学連の歴史は三里塚闘争の歴史だ。権力に対して不屈・非妥協で闘うことを三里塚闘争から学んできた。この3年半に及ぶ法大闘争も三里塚闘争の精神で闘われてきた。今こそ、反対同盟との43年間の血盟をかけ決起しよう。
 帝国主義の危機の中で労農学連帯の闘いこそ未来を切り開く。労働者人民は自民党を倒した。革命の拠点・三里塚から道州制攻撃を粉砕し、民主党・連合政権を倒そう!
私はその先頭で闘います。

 人間解放の未来かけて 星野文昭さん

 今日、農地の買収には耕作者の同意が不可欠という法さえ踏みにじった市東さんの農地取り上げ攻撃を粉砕することに、空港絶対反対と労農連帯の地平を守り発展させ、すべての労農人民の解放をかちとっていく帰すうがかかっています。
 深まる危機の中で、資本・権力が争闘戦に生き延びるために、激しい新たな競争・差別・分断の下、労働者に生きていけない犠牲、農民・人民に激しい犠牲を強い、戦争犠牲まで強いようとしている。市東さんへの攻撃は、その集中だ。
 しかし、このような攻撃が強まれば強まるほど、労働者・人民がその攻撃を覆し生きよう、人間らしく生きようという思いは強くなる。それは、どれほど分断されようと同じだ。そして、その解放の未来は一つだ。
 自らとすべての労働者人民が生き、人間らしく生きられる未来をかけて闘えば、必ず労働者人民全体の魂を揺さぶり、決起をかちとれるという確信をもって闘えるか、それが問われている。
 それを体現した闘いが三里塚であり、動労千葉であり、沖縄の決起であり、そして星野の闘いだ。労働者の自己解放とすべての抑圧・差別からの解放を全一体でかちとることをめざし、職場・生産点で立ち上がり、労働者階級の団結した総決起をかちとり、勝利しよう。
 無期懲役は、70年のみならず今日の闘いを圧殺しようとするものだ。今日の闘いの成否をかけたものとして星野無期を覆すために闘おう。
(1971年11・14沖縄返還協定批准阻止・渋谷暴動闘争戦士。デッチあげ殺人罪で無期懲役。第2次再審請求準備中。徳島刑務所在監)