2009年9月14日

“医療センター民営化許さぬ” 八尾北労組、大会で戦闘宣言

週刊『前進』06頁(2407号2面2)(2009/09/14)

土地建物の取り上げ攻撃が激化 “医療センター民営化許さぬ”
 八尾北労組、大会で戦闘宣言

 9月7日午後6時から、8・30情勢のもとで民営化攻撃に真っ向から立ち向かう八尾北医療センター労働組合第9回定期大会が、労組破壊・団結破壊策動を打ち破ってかちとられた。大会には、現場の労組員を中心に、八尾北命と健康を守る会や部落解放同盟全国連西郡支部をはじめ、労働者、学生、国賀祥司泉佐野市議など、多くの仲間たちが結集した。

 「絶対反対で」

 冒頭、岡邨洋全国連西郡支部長があいさつに立った。岡邨さんは、「八尾北民営化攻撃との闘いは、歴史を分かつ決戦だ。西郡支部は、2・26住宅追い出し強制執行阻止の実力闘争で、部落民もひとつの労働者として階級の団結で闘い、『生きる』団結をつかみとった。民営化を強行する八尾市と折り合いをつける余地などない。八尾北売り渡しのための土地建物の鑑定には絶対反対だ。八尾北労組とひとつになって、『やれるならやってみろ』と攻めていくことを執行委員会で決定した」と報告した。
 続いて森本政二さんが、「2月26日の強制執行のとき、夜が明けない暗い内から僕の家にみんなが向かってきた。自信があふれた。八尾北に国や市が押し寄せてきても、この団結があれば絶対勝てる」と発言。守る会は、郵政民営化で団結を破壊された労働者が生存競争にたたき込まれ家族も巻き込まれている現実を紹介し、「八尾北の民営化には絶対反対で闘う」と決意表明した。
 さらに、関西合同労組大阪東部支部、高槻医療福祉労組「団結速報」グループ、自治体で闘う労働者、関西労組交流センター、全学連が連帯のあいさつを行い、八尾北労組を限りなく勇気づけた。また田中康宏動労千葉委員長やス労自主、全国連品川支部・杉並支部をはじめ、全国から寄せられた熱いメッセージが紹介された。

 団結にかける

 いよいよ議案の提起だ。藤木好枝委員長が、まず情勢について提起した。核心は「8・30情勢と労働組合の役割—11月労働者集会の決定的位置」だ。
 総選挙で自民党が打ち倒された。労働者みんなが食っていけないこの資本主義に、労働者は激しく怒っている。それはこれまでの議会制による労働者支配が崩壊したことを示している。「支配の安定の回復など絶対にない。平場で資本家(階級)と労働者(階級)が対決することだ。大失業と戦争か、それとも革命か。大激動・大動乱の時代に入った」「11月労働者集会1万人決起で、資本と非和解で闘う労働組合を一個の力ある勢力として登場させよう」と訴えた。
 そして、2・26闘争が切り開いた勝利の地平を総括した。「強制執行の脅しに屈して、裁判で決まったことだから仕方がないとなれば、団結と闘う意志は崩れてしまう。2・26の闘いは、私たちの闘う意志を新たな闘う意志としてつくり出し、全国の労働者・学生に団結を拡大させた」「部落差別による分断を打ち破って、労働者としてのひとつの団結をつくり出した。ここに道州制に対して八尾北労組がストライキに決起し闘った意義がある」「この団結こそ生きるための団結だ。この団結にかけきれば誇り高く生きていける」のだ。
 この確信から導き出された運動方針の提起に移った。

 地域の砦守る

 八尾市は、来年3月31日で医療センターの土地建物の使用契約が切れることを口実に、「賃貸」をほのめかし「鑑定拒否は不法占拠だ」と通告してきた。労組を破壊するために、80人が働き、年間5万人の患者・利用者が使っている診療所を、土地建物を取り上げ、追い出し、つぶす決断をしたのだ。脅しで組合員を分断し、労組の団結を破壊しようとしてきた八尾市に対して、藤木委員長は激しい怒りをたたきつけた。そして、「国家権力や八尾市とは非和解の関係だ。それをあいまいにして労働者に幻想をあおり、闘いをすり抜けようとする一切の言動を絶対に許さない」ときっぱりと宣言した。
 民営化攻撃に対しては、動労千葉のように絶対反対で団結して闘えば必ず勝利できるのだ。
 労組は、八尾市に土地建物の鑑定を拒否する闘争宣言を8月31日付でたたきつけた。これは緒戦の大勝利だ。
 「八尾北をたたき出すことが社会を一変させる、そういう位置に八尾北があることを敵はよく知っている。『たたき出せるものならたたき出してみろ!』という闘いを突きつけることだけが奇跡のような勝利を可能にする。この闘いの勝利の中にこそ、地域住民の命の砦(とりで)である八尾北を守る道も住宅闘争の勝利もある」のだ。

 いざ11月へ!

 そして、「11月1万人結集で国際連帯、国鉄1047名闘争、三里塚、法大弾圧や星野闘争などとともに一個の軍勢となり、民主党・連合政権打倒、地域と4大産別決戦に打って出よう」と闘いの方針を提起した。
 参加した組合員は、真剣で激しい議論をとおしてつくり出された議案を満場の拍手で承認した。そして、藤木執行委員長をはじめ新執行部を選出し、最後に特別決議(別掲)を参加者全員で確認し採択した。
 いざ11月、日比谷野音へ! ともに闘おう。
 (投稿/八尾北医療センター労組員・青木麻季)
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 八尾北医療センター 民営化絶対反対決議

 決戦の時は来た。八尾北医療センター労組は民営化絶対反対でたたかいぬく。
 8月30日、労働者階級の積もり積もった怒りが自民党政権をたたきのめした。
 この怒りは首切りと戦争で生きのびようとする資本主義を打ち倒すまで行き着く。労働者が闘って勝利する時代が来た。
 恐慌はこれから本格化する。民主党は資本家を守るために道州制と戦争に突き進む。首切り、生活破壊、医療・教育・水までも民営化して金次第にしていく。こんなものは絶対にゆるさない。道州制の手先=連合・全労連の執行部と対決する労働者の怒りは必ずまきおこる。八尾北労組の民営化絶対反対の闘いはこの労働者の闘いを一つの団結としてつくりだす。
 私たちには、2月26日、道州制を迎え撃ち、ストライキを打ち抜いた団結がある。「労働者は団結したらすごい」「ちっとやそっとでは八尾北の民営化はできひんことを示した」と誇り高く闘いぬいた。この団結をつぶすことなしに八尾北の民営化などできっこない。追いつめられているのは八尾市の方だ。だから絶対反対・非妥協のたたかいを貫くことが勝利の道だ。
 私たち労組は8月31日、民営化、鑑定絶対反対の抗議文を八尾市にたたきつけ、団結破壊の攻撃を打ち破った。
 八尾北労組は現場の民営化攻防を絶対反対・階級的団結で徹底的に闘い、11月派の軍勢の一翼としてたたかおう。世界の労働者とともに11月1万人大結集を必ず実現しよう。資本と非和解で闘う労働組合が一個の力ある勢力として登場し、歴史を変えていこう。
 八尾北労組が「民営化絶対反対、たたき出せるものならたたき出してみろ」と闘いぬくとき、道州制に怒る労働者、地域住民を必ず奮い立たせる。八尾北労組は民営化決戦に勝利する。
以上決議する。
2009年9月7日
八尾北医療センター労働組合