2009年9月14日

“1000人分限免職粉砕を” 全国社保労組大会

週刊『前進』06頁(2407号2面4)(2009/09/14)

“1000人分限免職粉砕を”
 全国社保労組大会 不採用者が怒りの決起

 全国労組交流センター自治体労働者部会は9月6日、東京・千代田区平河町の都市センターホテルで開かれた自治労・全国社会保険職員労働組合第4回定期大会の代議員、傍聴者に「社保庁解体絶対反対。1000人分限免職攻撃を11月労働者集会1万人結集の力でぶっ飛ばそう」と訴えるビラを配布した。日本年金機構設立委員会(奥田碩委員長)から不採用通知を受けた社保労組組合員のAさんは「病むまい! 辞めまい! 甦(よみがえ)らせよう闘う労働組合を!」と呼びかける個人名のビラで仲間に訴えた。
 大会に向かう組合員は「絶対反対」「階級的団結」「動労千葉のように闘おう」「国鉄1047名解雇撤回 11・1労働者集会」を訴えるビラに新鮮な感動をもって注目し、Aさんをはじめ労組交流センターの仲間との話し合いになり、何人もが11月集会への賛同署名を寄せた。
 当局と体制内労組(社保労組=連合・自治労、全厚生=全労連)幹部は1000人の不採用者の動向に戦々恐々としている。この1000人が国鉄1047名解雇撤回闘争—動労千葉と結びつくことを死ぬほど恐れている。だがその不採用者の中から分限免職粉砕を掲げ、国鉄1047名闘争や動労千葉のように闘おうという決起が現実に始まり、社保労組員との結合を拡大しつつある。社保庁解体・1000人分限免職との闘いが国鉄1047名解雇撤回闘争に続く4大産別決戦の最大の激突点に発展すれば情勢は一変する。
 自公政権は、年金記録問題をもてこに労組たたきを激化させ、社保庁解体=分割・民営化(非公務員型法人として08年10月全国健康保険協会発足、10年1月日本年金機構発足。民主党は日本年金機構を2年間凍結するとも言っている)によるいったん全員解雇・選別再雇用の攻撃で自治労解体を狙ってきた。
 日本年金機構設立委員会は5月、処分歴のある労働者全員と闘う労働者ら約1000人の社保職員に理由も明記せずに「日本年金機構に採用しない」という通知書を送り付けた。実際には労働組合運動への参加が理由なのだ。これ自体、不当労働行為であり、違法な解雇だ。また一度処分した上に不採用というのは二重の処分だ。
 組合員は闘う方針を求めている。現場の怒りを組織し、90万自治労と労働者階級全体とともに闘えば必ず攻撃を跳ね返せる。ところが連合・自治労本部—社保労組本部は攻撃に屈服し、闘う方針を出さず、組合員の決起を抑圧し裏切っている。
 社保労組本部は大会で「労働組合の質的転換」「政労使は社会を支えるパートナー」という自治労熊本大会路線のもと、社保庁解体を容認・前提化し、不採用者は「人材活用センター」に登録して再雇用先を探してもらおうという方針を打ち出した。政府へのお願い路線だ。そのために「質の高い公共サービス」を提供して存在意義を示そうと言っている。現場の怒りと闘いを押しつぶし、帝国主義国家・資本を救う「働こう運動」「滅私奉公」を組合員に強制する。産業報国会、戦争動員機関への道だ。
 社保職場では、年金記録問題をてこにした自公政権の社保庁解体・労組破壊攻撃の中で、労使慣行・労使協定が踏みにじられ、労働条件が極度に悪化している。超勤・休日出勤が強制され、多数の病休者が発生し、少なくなった職員がますます過重労働を強いられている。「絶対反対」のストライキで反撃する以外に組合の団結を守り労働者が生きる道はない。
 大恐慌下で労働組合運動が爆発することを恐れているのは支配階級だ。社保1000人分限免職阻止闘争を国鉄1047名闘争と並ぶ4大産別決戦の課題に押し上げよう。動労千葉のように絶対反対を貫き、階級的団結の力で闘おう。11・1労働者集会で全国・全世界の闘う労働者・労働組合、1万人と団結し勝利を引き寄せよう。