2009年9月21日

体制内勢力の敵対うち破り11月へ 青年労働者と学生を先頭に職場・大学で大結集運動を 民主党・連合の結託政権を倒せ

週刊『前進』06頁(2408号1面1)(2009/09/21)

体制内勢力の敵対うち破り11月へ
 青年労働者と学生を先頭に職場・大学で大結集運動を
 民主党・連合の結託政権を倒せ

 「11・1労働者集会は国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利をかけて全世界から闘う労働者が結集する大集会だ」。このことを真正面から全労働者に訴えよう! 1000名を超える労働者の解雇撤回の闘いに、新鮮な驚きと感動をおぼえる青年労働者。22年間の闘いに共感し、大恐慌の時代に自らの生き方をつかんだ労働者。4者4団体路線の破綻、既成労働運動の体制内化の中で、動労千葉と1047名解雇撤回闘争が職場、街頭、学園で唯一労働者の生きる展望を示している。新たな労働者・学生との合流が始まっている。職場からの大反乱と11月1万人結集の力で、民主党・連合政権を打倒しよう。

 連合内から反乱は不可避

 16日に成立した鳩山政権は、官房長官に平野博文(電機連合・松下)、文部科学大臣に川端達夫(UIゼンセン同盟・東レ)、経済産業大臣に直嶋正行(自動車総連・トヨタ)、行政刷新担当大臣に仙谷由人(自治労協力国会議員団長)らを据えた、文字どおりの民主党・連合の結託政権だ。鳩山の公務第一弾が連合・高木との会談であったことが政権の本質をまざまざと示している。また社民党党首・福島瑞穂も入閣するにいたった。
 今回の民主党と連合の極悪の体制内指導部の結託は、にわかに成立したものではない。そもそも民主党とは、すでに連合を深々と取り込んだブルジョア政党だ。とりわけ官房長官となった平野や、再び民主党の参院議員会長にとどまった輿石東(日教組出身)らは、鳩山や小沢の側近中の側近でもある。
 連合は、発足時に当時の首相・竹下が「抱擁したい」と語ったように、国鉄分割・民営化—総評解体によって、日帝ブルジョアジーと帝国主義的労働運動の指導部がつくりだしたものだ。「組織統一の最低限綱領は、指導指針において共産主義との絶縁を明確化すること」(ゼンセン同盟委員長・滝田)だった。労働者の革命への決起を圧殺する最後の防波堤が連合であり、これが今や政権について労働者に襲いかかろうとしている。
 だがこの民主党・連合政権は、その成立とともに危機と崩壊が始まる。なぜなら連合内には、いまだ4大産別(国鉄、自治体、教労、全逓)を先頭に、労働者の階級的戦闘的な力が息づき、新自由主義の破綻のもとで激しい怒りを爆発させようとしているからだ。その基軸に1047名解雇撤回闘争と動労千葉がある。そして08年11月労働者集会の5700人の大結集以来1年、全国で大恐慌情勢と格闘し、体制内労組幹部と激突しながら、プロレタリア革命を掲げた労働運動をよみがえらせ、それと一体で革命党を建設する闘いを青年労働者を担い手として大前進させてきた、11月集会派の存在と闘いがある。
 民主党・連合政権は、連合そのものの中からの怒りの爆発と反乱に直ちに痛撃される。この新政権の登場は、むしろ連合を打倒し、日本階級闘争を革命的に塗り替えるチャンスの到来だ。11月集会派の存在と闘いこそは、民主党・連合政権を追い詰め、革命情勢をさらに促進する決定的な火点なのである。
 さらに民主党・連合政権の登場は、労働組合をめぐる攻防が一切を決する情勢への突入を意味する。連合打倒のランク&ファイルの闘いこそ、 革命勝利の最短コースである。これはロシアでの1917年2月革命から10月革命に突き進む過程に匹敵する闘いだ。11月集会派の存在が巨大な可能性を秘めている。
 決戦の火ぶたは完全に切られた。9・10〜12全学連大会は坂野陽平委員長代行のもと臨時決戦体制を確立し、全学連1000人決起を先頭に11月1万人結集を切り開く団結を固めた。大会直後の14日には、法大08年5・28暴行デッチあげ弾圧裁判で無罪判決をかちとり、10月から始まる5・15暴処法弾圧と4・24集会弾圧の公判闘争そのものを、獄中8学生とひとつになった11月決起への檄として、全学連は大攻勢を開始している。さらに14日には、動労水戸がJR東日本総合研修センターで9人の指名ストライキに突入し、90人の総決起で門前集会をかちとった。国鉄決戦と法大決戦が、11月に向けて荒々しく火を噴いたのだ。

 1047名解雇撤回が柱

 大恐慌による大失業攻撃がこれからますます激化する情勢に、労働者階級がひるまず対決して闘うならば、連合は逆に民主党政権の最も弱い環にたちどころに転化する。8・30総選挙情勢は、大恐慌下の戦争・大失業攻撃との死闘への突入でもあり、それは同時に連合打倒と、連合700万の獲得から6千万労働者全体の組織化への闘いの開始である。
 日本の7月の完全失業率は過去最高の5・7%を記録し、とりわけ15〜24歳の若年失業率は過去1年で2・4ポイント増加、9・9%に達している。また高卒者への求人が半減した。何よりも今秋から今年末に向けさらに雇用情勢が悪化していく。OECDが16日に発表した雇用情勢に関する年次報告で、「若者が苦境に陥っている」と日本の青年の失業率の急上昇に警告を発するほどの現実がある。
 鳩山政権は発足直後から、大恐慌と自民党を倒した労働者階級人民の怒りに直撃され、激しい危機に直面する。日帝の国家財政は完全に破綻している。民主党・連合政権がこの危機と破綻の中で、首切り・賃下げの攻撃を強め、日帝・支配階級の唯一最大の反動的結集軸である道州制・民営化=360万公務員の首切りと労組解体、そして帝国主義的侵略戦争へと突き進んでいくことは不可避だ。
 「内容の伴った地域主権」とは道州制推進宣言であり、総務大臣に座った原口は橋下大阪府知事と完全に一体だ。何よりも新政権が目玉とする「国家戦略室」「行政刷新会議」はその推進機関だ。すでに民主党は政権発足に先立ち、「国家公務員の総人件費2割削減」を実施するための「公務員制度改革実施計画」(11年から)の策定を決定した。
 11月労働者集会の中心テーマである国鉄1047名解雇撤回闘争は、こうした6千万労働者全体にかけられた大失業の嵐に、4大産別の最先端で総反撃していく闘いだ。さらに道州制・民営化による360万人解雇攻撃粉砕の突破口をなす闘いだ。それはまた、6千万労働者全体の獲得の立場から、1万人結集を可能にする闘いなのである。
 そこへの壮大な挑戦を、職場での動労千葉労働運動の一からの実践と、職場における一人の労働者の獲得を出発点にやりぬこう。

 団結を総括の軸に闘おう

 昨年の11月集会で動労千葉の田中康宏委員長は「この社会のすべてを動かしているのは労働者です。労働者は歴史をつくり、社会を変革する力をもった存在です。団結さえ崩さなければ、労働組合の運動に限界などないはずです」と訴えた。そして11月集会派の労働者は、未曽有の大恐慌下の解雇や大幅賃下げ、労働条件の劣悪化に対決し、敵の攻撃を味方の団結の強化・拡大で跳ね返す七転八倒の闘いを、労働者の現実と必死に向き合いつつ、労働組合を主戦場にして闘ってきた。
 昨年11月以来のこの闘いの地平にあらためて心底から確信を持ち、団結した力のすべてを解き放って、11月へ突き進もう。11月労働者集会こそ、「大恐慌を革命へ」の闘いを切り開く歴史的決戦場であり、全世界の労働者の最高の団結の場なのである。
 民主党・ 連合政権の登場は、同時にわれわれに決定的飛躍を求めている。民主党・連合政権との攻防は、執拗かつ悪質な体制内労組幹部との激烈な党派闘争をとおして、職場から体制内幹部を打倒し尽くすことでしか決着がつかない。重要なことは、自民党打倒に決起した職場の労働者の一人ひとりの怒りを、最末期の資本主義・帝国主義への怒り、闘いとして積極的に位置づけ、強固な団結をつくり出すことだ。そのために時代認識と路線で勝負するのだ。そして動労千葉と国鉄1047名闘争にこそ、労働者が絶対に勝利できる展望があることを、熱烈に訴えよう。
 国鉄を先頭とした4大産別にこそ怒りは充満している。青年労働者の怒りは今や沸点に達している。1万人大結集を4大産別と青年労働者、そして職場生産点からの決起にこだわりぬいて組織しよう。労働組合をめぐる格闘から、マル青労同・マル学同1000人組織建設と地区党建設を一体的にかちとろう。そのために、現在最も必要なのは、路線的一致と路線による団結である。
 ここから力強い11月1万人決起のエネルギーを生み出そう。10・11三里塚現地大結集を、レーニン主義解体を宣言した塩川一派の敵対を粉砕してかちとろう。そしてそれを11月総決起の巨大な原動力へと転化しよう。
 青年労働者と学生こそが、壮大な10〜11月決戦の先頭に立ち、猛然と情勢を切り開こう。