2009年10月19日

全国学生は11・1日比谷野音へ 獄中で闘う8学生に続け 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』06頁(2412号5面1)(2009/10/19)

全国学生は11・1日比谷野音へ
 10・16法大解放闘争引き継ぎ教育の民営化を粉砕しよう
 獄中で闘う8学生に続け
 革共同中央学生組織委員会

 10・16法大解放闘争とJR東日本本社抗議行動が切り開いた地平の上に、いよいよ11・1労働者集会への1万人結集に向かって突進しよう。資本・権力・当局の攻撃に絶対反対を貫く闘いの中にこそ、1万人決起の可能性はある。全国学生は、キャンパスで非和解的な激突をさらに闘い、11・1日比谷へ攻め上ろう。11月集会派が1万人の物質力をもって登場し、職場・キャンパスに内在化した日本階級闘争の主流派に躍り出ることに国家権力は恐怖している。不当逮捕、家宅捜索などあらゆる弾圧・反動を団結してぶち破ろう。民主党・連合政権の振りまく「幻想」と体制内勢力の制動を粉砕したとき、労働者・学生の怒りは一気に革命へと突き進む。国鉄1047名解雇撤回闘争、三里塚闘争、そして法大闘争をテコにした1万人結集でブルジョアジーとの力関係をひっくり返そう。

 大恐慌は資本主義打倒するチャンス

 第一に、日々深化していく世界大恐慌と大失業の拡大が、あらゆるブルジョア的な「幻想」をうち砕き、資本主義というひとつの社会体制が破産し終末期に入っていることを告げ知らせている。それはまた、怒りそして団結する労働者階級の大群という革命の主体を膨大な規模でつくり出している。今こそ、社会を維持し労働者民衆を食わせていくことすらできなくなったブルジョアジーを革命によって打倒し、労働者自身が社会的生産を管理・運営するときがきた。
 「病院行けぬ生徒」(朝日新聞)、「炊き出し、伸びる列」(東京新聞)。これは第2次大戦直後の話ではない。21世紀現代の日本の現実だ。全校生徒の4割が生活保護を受ける北海道の高校、新入生の3分の1が初年度で退学する埼玉県の高校……。「就学援助」対象の小中学生や授業料減免措置の高校生はこの10年間で倍増している。約115万世帯が08年度に生活保護を受け、8年連続で過去最多を更新している。子どもたちが学校で未来を奪われ、社会にはあり余るほどの生産力と物資がありながら、失業者の大群が餓死におびえ食糧配給を求めてさまよっている。この転倒しきった現実は何なのだ!
 「過剰在庫の調整が急ピッチで進んでおり、(景気は)底を打ったと明るく見る向きが増えている」(日銀前総裁・福井)。ふざけるな! 「過剰在庫」のレッテルを張って労働者の首を切り、賃金を下げ、資本家だけが生き延びるための利潤を確保しているということではないか。こんな腐りきった体制は根本からぶち壊してしまうべきだ。労働者・学生の怒りは噴火山のように爆発寸前であり、誰もが社会変革を望んでいる。8・30総選挙において自民党支配が粉砕されたのは当然だ。
 しかしこの怒りを抑えつけ、プロレタリア革命を阻止して資本主義の体制の中に労働者・学生をつなぎとめるためだけに登場してきたのが民主党・鳩山政権だ。鳩山政権の本質は、675万人を組織するナショナルセンター・連合を権力の中枢に深々と取り込み、この帝国主義的労働運動指導部を先兵にして、「労働組合の名でもって」労働者階級の闘いをたたきつぶすということだ。
 ここにこそ、民主党・連合政権の決定的な弱点がある。日本帝国主義の階級支配の脆弱(ぜいじゃく)性がある。日本階級闘争史にほとんど例を見ないこの統治形態の核心は、もはや日本帝国主義は連合という体制内労働運動の力を借りることによってしか労働者階級の怒りを抑え込めないほどにボロボロになっているということだ。
 日帝は、かつてのロシア革命時のケレンスキー内閣、ドイツのエーベルト内閣(ワイマール体制)、そして第2次大戦直後の社会党・片山首班内閣のように、ブルジョアジー単独では支配は維持できず、体制内勢力にすがって革命に向かう闘いを鎮圧しようとしている。
 われわれマルクス主義者がなすべきことは、徹底的に「真実」を明らかにすることだ。資本と体制内勢力との党派闘争をとおして、労働者階級にとって誰が本物であり誰が偽物であるのかを暴ききることだ。労働組合をめぐる激しい路線闘争と権力闘争に勝ち抜き、11月集会派を組織しよう。
 民主党・連合政権の基軸的政策は徹底した首切りと賃下げであり、道州制攻撃による労働組合破壊(団結破壊)にある。それゆえ、国鉄闘争と4大産別決戦を先頭にした連合内部からの決起、とりわけ11月1万人結集の力が連合支配を足元から掘り崩し、鳩山政権を打倒していく力となる。
 そして大恐慌と帝国主義間争闘戦で追い詰められる「最弱の環=日帝」に、もはやこれ以上「幻想」を振りかざしていく余力などない。労働者派遣法問題、沖縄の普天間基地移設問題などあらゆる面において、民主党(と社民党)が8・30に爆発した怒りを体現するどころかそれを押しとどめる敵対物・阻害物であることは日々明らかになってきている。民主党・連合政権を打倒する11月派の闘いはストレートに日帝打倒の労働者階級の根底的決起となる。

 1047名闘争こそ勝利の基軸だ

 第二に、この革命的情勢を労働者・学生の総反乱へと転化していく最大の環こそ、不屈に闘い抜かれてきた国鉄1047名闘争と動労千葉労働運動だ。
 一つに、人間が人間らしく生きていけないこの社会をつくり出した責任は、いったい誰にあるのかということだ。新自由主義攻撃や大失業攻撃、非正規職化や「ロストジェネレーション」は真空の中から生み出されてきたものではない。80年代当時の中曽根、米帝レーガン、英帝サッチャーを先頭にしたブルジョア政治家どもが、資本主義がもはや戦後的あり方では成り立たず労働者階級の怒りによって打倒されてしまうことに恐怖し、あらゆる矛盾を労働組合と青年・学生に集中し、徹底的に団結を破壊したことからすべては始まったのだ。そして体制内勢力がさまざまな口実をつけながらそれに屈服・加担してきたのだ。その攻撃に対して一歩も引かぬ1047名の存在にこそ未来がある。この闘いを勝利させることに、青年・学生の展望がある。
 二つに、国鉄分割・民営化とその後の新自由主義攻撃に、日本帝国主義は自らの延命の一切をかけているということだ。新自由主義攻撃の先駆けとなった国鉄分割・民営化の根源には、74−75年世界同時恐慌によって国家独占資本主義政策が最後的に破綻したということがある。支配階級はいかなる「幻想」もちらつかせることができずに、むき出しの「資本の論理」のもとに労働者人民を組み敷いていくことでしか生きていけなくなった。
 その攻撃の核心は、労働組合破壊(団結破壊)だ。そして、労働者と労働組合を改憲と戦争にかりたてていくことにある。民営化攻撃をとおした労働者の階級意識の解体という攻撃と対決し、勝利し抜いてきたことに1047名闘争と動労千葉労働運動の偉大性がある。新自由主義と民営化に対しては団結の復権こそが最大の反撃であり、それは11月集会と国鉄闘争を起点として始まるのだ。
 三つに、11月集会勢力が国鉄1047名闘争の責任勢力になるということは、日本プロレタリアートの階級的反乱と革命に向かっての一本道だということである。
 1047名解雇撤回闘争の中に新自由主義攻撃に対する勝利の展望も、体制内勢力との党派闘争も、世界の労働者階級を獲得していける内容もすべて詰まっている。「1047名闘争は、日本の労働運動史上に例のない大量首切りをめぐる長期争議であり、国労闘争団を始めとする1047名の解雇者は、労働者の誇りをかけて不屈に闘ってきた『日本労働運動の宝』とも言うべき存在である」(中野洋著『甦る労働組合』)。
 だからこそ、4者4団体勢力の激しい屈服・転向と、国鉄分割・民営化の先兵=JR総連カクマルの全面的開き直りがそれと一体で進行する中で、11月集会が真っ向から「1047名解雇撤回!」を掲げて1万人の結集で闘いとられることは階級的勢力図を塗り変える力をもっている。

 大学・教育の民営化粉砕を訴え闘おう

 第三に、全国学生が「教育の民営化」攻撃に対して絶対反対で闘う路線の中に、キャンパスにおいて団結を復権し11月労働者集会に学生が大挙結集していく巨大な展望が詰まっている。
 大恐慌のもとでキャンパスでも「階級対立」がガンガン激化し、学生の怒りは全世界の労働者人民の怒りと結合しようとしている。大失業攻撃は学生も直撃している。10年度の新卒採用は「内定取り消し」が大問題となった今年よりもはるかに悪化し、全産業で前年比マイナス23%になると言われている(日銀短観)。大学を卒業しても就職も大学院進学もできない「完全失業の卒業生」は8人に1人の割合だ。卒業時には「奨学金」という名の数百万円の借金を背負わされて将来の賃金をむしり取られたり、途中で大学に通うことをあきらめざるをえない学生も膨大に生まれている。授業どころか、学生の存在と未来までもが一個の「商品」とされ、大学は利潤追求の資本であることを恥ずかしげもなく放言し、われわれはどんな小さな団結も破壊されようとしている。サークルつぶしや、自治寮廃寮・民営化が激しく進行している。
 しかし、「一人の仲間も見捨てない!」から始まった全学連と法大文化連盟の闘いは、この300万学生の怒りと団結を一身に体現して闘われている。この闘いは、暴処法攻撃と闘う不屈の獄中8学生を生み出し、絶対反対を貫く現場の攻防の中から「大学・教育・未来を取り戻せ!」のスローガンを生み出した。そして、いよいよ「教育の民営化」と全面的に激突し、大学・教育・未来を、さらに自治と自由を団結した力によって奪い返し、学生がキャンパスの主人公となっていく決定的なときがきた。「教育の民営化粉砕!」を掲げ、共通の敵である資本主義を11月集会で結合した労学共闘の力で打倒すべきときがきた。
 大恐慌が資本主義の終わりを告げ知らせる中、これまではちっぽけな「商品」としてしか扱われず、おとしめられてきたわれわれ青年・学生こそが、全世界をラジカルに変革していく決定的・革命的な存在だ。11月集会への全国学生の大結集でもって、全学連運動を300万学生の中心軸として復権させよう。

 全世界で11月派の決起が始まる

 第四に、全世界でいっせいに「11月集会派の蜂起」が開始されている。資本主義・帝国主義に対する非和解的な反乱が闘われている。その最先頭に学生の隊列があることが決定的であり、11月にこの革命的な潮流が大合流しようとしている。
 とりわけ、米カリフォルニアの学生・労働者は、「財政破綻」を口実にした大学・教育の解体、そして民営化・首切り・学費値上げ攻撃に対して全州ストライキで闘った。この闘いは、1930年代をも超えるような革命的な息吹が帝国主義の総本山・米帝の中心部から、そして大学キャンパスから噴き上がってきていることを示した。これが大恐慌・大失業への怒りだ。
 そして、その最先頭で闘った仲間が法大闘争に心の底から共感し、11月集会に結集しようとしている。全世界にわれわれの同志がいる。次代を担うわれわれ学生こそが、米韓を始めとする革命的な労働者・学生の訪日団を日比谷野音で1000の規模でもって出迎え、団結しよう。

 革共同の綱領草案を武器に党建設を

 第五に、11月1万人結集をかちとり世界革命に向かっての大道を切り開いていく最深の力は、反帝国主義・反スターリン主義世界革命戦略で武装された革命的共産主義党(革命的労働者党)の建設にある。とりわけ、11月集会潮流が反スターリン主義の思想を体現してマルクス主義をみずみずしく復権し、「ここに世界革命派あり!」と全世界の労働者・学生の前に登場していくのだ。
 革共同と全労働者・学生の力でかちとった「綱領草案」は、11月1万人結集を実現していく最大最高の武器だ。とりわけスターリン主義が国際共産主義運動を歪曲し、反革命として革命的・階級的潮流に襲いかかってきている中で、革共同の闘いはマルクス主義と反スターリン主義の魂を綱領というかたちで押し出していく段階にまで前進している。
 「綱領草案」と11月労働者集会は内容的に一体だ。そしてわれわれは、11月集会の組織化をとおしてあらゆる怒りを反スターリン主義の革命的労働者党へ結集(党のもとへの団結)させることによって、絶対に日本プロレタリア革命は実現できると確信する。
 11月労働者集会を主体的に担い、職場・キャンパスで訴える活動家を万の規模でつくり出すことが革共同建設の新段階を切り開く。11月1日まで残された日はわずかだ。全力で闘おう。われわれは階級攻防に勝ち抜いてきた勝利者として、昨年までとは比べものにならないほどの展望と可能性を前にしている。
 織田陽介・全学連委員長は8月革共同集会に寄せたメッセージで次のように訴えている。
 「資本家階級と労働者・農民・学生の内乱は宣言されました。資本家階級は、70年を超える世界体制の崩壊と、85年以来ますます突きつけられる新自由主義の破産をもって。私たち労働者階級は、より強固な思想と、組織と、国際主義をもってです。反スターリン主義・革命的共産主義運動のすべてを総括する法大闘争にあらわされ、再び国鉄−三里塚に向かう内乱的闘いの開始こそ、私たちの獄中闘争の意味と考えます。11月労働者集会の1万人結集へ突き進もう! そしていざ反帝・反スタ世界革命に向かって、強大な労働者党の建設へ! 闘争!」
 全世界を獲得するのはわれわれだ。全力で闘おう!