2009年11月16日

11・12東京 “日米首脳の戦争会談粉砕”怒りのデモ

週刊『前進』06頁(2416号1面2)(2009/11/16)

11・12東京
 “日米首脳の戦争会談粉砕”
 「11月」の熱気と力で怒りのデモ

 東京・文京区民センターで11月12日、反戦共同行動委員会の主催で翌13日のオバマ米大統領の来日を迎え撃つ労働者・学生総決起集会が開催された(写真下)。「オバマ・鳩山戦争会談粉砕! 辺野古新基地建設阻止・沖縄米軍基地撤去! 民主党・連合政権打倒!」を掲げて350人が結集し、集会後、都心をデモした。
 冒頭、司会をつとめる法政大学文化連盟の洞口朋子さんから、広島でも原爆ドーム前からオバマ弾劾のデモが闘われていることが報告された。
 全逓労働者が基調報告に立ち、この日の闘いの意義と方針を提起した。
 「東アジア共同体」「普天間基地移設問題」「アフガニスタン支援」の三つの課題をめぐる日米の激しい対立を指摘。オバマの戦争政策が米軍基地内での銃乱射事件として火を噴いていること、この矛盾と対立の中でオバマと鳩山のやっていることは、結局は資本家階級の救済と侵略戦争準備だと弾劾。11・1労働者集会は、大恐慌と戦争と対決する全世界的な階級的労働運動の復権の闘いであり、11・1の労働者国際連帯こそオバマ・鳩山戦争会議を粉砕するものだ、と揺るぎない確信を示した。
 さらに民主党・連合政権との対決、職場での資本との非和解的攻防、マルクス主義こそ職場の団結をつくると提起。来春闘は、戦争と大失業を迎え撃つ大攻防になると訴え基調を締めくくった。
 続いて動労千葉の田中康宏委員長が特別報告に立った。まず田中委員長は、労働運動の激しい屈服と変質に抗して決然と11・1集会を実現したことの意義を強調。国鉄1047名解雇撤回闘争を結集軸に据えることで全情勢と対決し、労働者階級の勝利の路線と展望を示すことができた、と力強く語った。各国の労働者がこぞって「11・1集会ほど明確な意思と路線、展望をもった集会はない」と評価したことを紹介し、大恐慌下で形成した国際連帯の画期的な地平を確認した。
 さらに訪韓闘争について「民主労総も厳しい困難に直面しているが、労働者の壮大な闘いの前夜だと感じた」と印象を語った。「ソウル本部の仲間と連日連夜、必死に討論した。現場の困難から逃げず、労働者と労働組合が持つ可能性に賭けよう、と」。最後に田中委員長は、今後の指針として”11月結集運動”ではなく年間をとおして職場で何をするかが課題だと提起し、労働運動の可能性に賭けオーソドックスな労働運動をやり抜こう、と訴えた。
 坂野陽平全学連委員長代行が沖縄県民大会の報告をした。「沖縄で巨大な地殻変動が始まった。革命の火薬庫だ」と高揚感をもった語り口。「民主党・連合政権打倒を掲げて登場し、アジテーションやビラまき、デモに圧倒的注目が集まった。沖縄からこの社会をひっくり返す闘いが始まった」と熱弁を振るった。
 国労共闘の吉野元久さんがトップバッターで決意表明した。JR東日本が動労千葉、動労水戸の拠点を始めとする検修職場の全面外注化を提案してきたことを指弾、「JR総連と会社の挑戦状だ。組合の違いを超えてJR東日本打倒の闘いを」と訴え、国労5・27弾圧11・27判決公判闘争へ結集を呼びかけた。
 星野文昭さんを取り戻そう全国再審連絡会議の狩野満男さんが「星野さんの闘いが光り輝く時代が来た。星野奪還は労働者の闘いと一体」と訴え11・28星野全国集会への結集をアピールした。
 日逓中野の解雇撤回を闘う青年労働者が「労働運動を通じて青年労働者を組織しよう。労働者から搾取しまくる資本主義の最後のあがきを打ち倒す」とオバマ・鳩山打倒の決意を語った。
 松室しをり全学連書記長代行は、獄中の8学生奪還、法大文連の洞口さんへの処分策動の粉砕を訴えた。
 最後に反戦共同行動委の入江史郎代表が行動方針を提起し、直ちにデモに出発した。「オバマ来日弾劾!」「鳩山政権を打倒するぞ!」「戦争会談を許さないぞ!」——東京ドームの横を通り、水道橋から神田・お茶の水エリアを意気高く行進し、帰宅途中の労働者や学生の注目を集めた。