2009年11月30日

8学生と連帯し教育民営化粉砕—法大闘争の爆発へ!

週刊『前進』06頁(2418号4面1)(2009/11/30)

日本と世界の学生リーダーを取り戻せ
 8学生と連帯し教育民営化粉砕—法大闘争の爆発へ!

 11・1労働者集会の地平から獄中8学生の即時奪還に向けて、09年を締めくくる大決戦に突入しよう! 8学生を先頭とする法大闘争のなかで生み出された「教育の民営化反対」「教育・大学・未来をとり戻そう!」のスローガンは、今や国際学生運動の共通の旗となっている。獄中の8学生こそは、こうした闘いの最先端を切り開いてきた世界に誇るべき存在だ。国家権力による長期勾留を粉砕し、8学生即時奪還へ総力で取り組もう! その力で、激闘の2010年決戦に勇躍打って出よう!

 11・1集会の地平と獄中闘争の前進

 11月18〜20日の3日間にわたり、41人もの逮捕者を出しながらも不屈に闘われたカリフォルニア大学の第2波スト。17日には、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国で「教育は売り物ではない」を共同スローガンとして一斉に闘われた大学スト・街頭デモ。
 こうしたなかで、22日には、ドイツの『左翼新聞』が全学連へのインタビュー記事を長文にわたって掲載し、読者に向かって「全学連との交流」を呼びかけるという実に画期的な事態となっている。法大闘争と11月集会の思想と路線が全世界の怒れる青年・学生をとらえ、綱領的・路線的な結合を生み出している。
 もちろん、11・1集会の大成功は、圧倒的な感動をもって8学生に受けとめられた。
 「11・1! 5850人結集! この時代に、階級闘争に責任をとりきる勢力として、我々がこの規模で登場しているのは、本当に圧倒的だと思います。なによりも、25全総以来のこの2、3カ月の闘いの飛躍は、獄中にいても感動的な大勝利だったと確信します。11月の過程で、革共同は革命党として圧倒的に成熟したと言えると思います。さらに、国際連帯闘争の強化拡大! 大勝利だと総括しきれると思います」「世界革命は可能だ! 我々は階級の前衛だ! この確信を胸に、年末、大闘争にうって出て下さい。僕も、獄中闘争を、最後まで集中して貫徹し抜きたいと思います!」(全学連書記長・冨山小太郎君、11月12日付の手紙より)
 また、全学連委員長・織田陽介君は、11・1の成功を踏まえて、国鉄決戦を先頭とする日本階級闘争の最前線で闘う労働者に向けた力強い連帯アピールを発している。
 「11・1労働者集会において5850人の大結集で宣言されましたように、国鉄1047名解雇撤回、民主党・連合政権打倒の闘いこそ、日本革命の核心課題であると考えます。『戦後政治の総決算』のかけ声とともに中曽根康弘が宣戦布告した国鉄分割・民営化攻撃は、国鉄労働運動がつぶれるか、自民党がつぶれるかの階級戦争としてあり、それは国鉄労働者の引き受けた多くの困難を経て、ついに自民党の壊滅として結実したと言えます。代わって登場した鳩山首相は、『戦後行政の大掃除』=労組壊滅宣言を発し、中曽根の亡霊として国会をうろついています。また、国鉄分割・民営化当時ことごとく現場組合員を裏切った体制内指導部連中は、こぞって道州制攻撃に突進しております。
 革命家マルクスは確か、『歴史は2度繰り返す』ということについて、それは、人間が笑顔で過去と決別するためだと語っております。民主党・連合政権打倒の闘いは、国鉄労働者が全労働者人民をひきつれて歴史の大舞台に返り咲き、過去の一切の辛酸ともども打倒、決別していくための闘いに思えてなりません。それは、日本の労働者階級が本来の自己の力を回復し、ゼネストやプロレタリア革命を復権していく歴史的過程ではないでしょうか。
 法大闘争も112人の逮捕者を数え、その中で打ち鍛えられた団結の強さには日々確信を深めております。必ず300万学生の革命的決起へと転じ、国鉄決戦への合流を実現したいと思います。動労水戸と全学連の固く熱い変わらぬ連帯をこめて!!」(11・22動労水戸定期大会への連帯アピール)
 国鉄闘争を先頭とする労働者階級の歴史的地平が、ここにしっかりと確認されている。そして、法大闘争は、3年8カ月にわたる激闘をつうじて、日本階級闘争の死命を決する階級決戦へと押し上げられた。それは国鉄闘争とならぶ民主党・連合政権打倒の最先端攻防であり、民営化阻止決戦の最前線であり、日本と世界の青年・学生を反帝・反スターリン主義プロレタリア世界革命の大道へと結集する決定的水路にほかならない。

 獄中からオバマ・鳩山打倒への決意

 さらに、11・1集会の圧倒的な勝利感と一体のものとして、米帝オバマ・日帝鳩山への怒りの打倒宣言が獄中から寄せられている。
 「沖縄をめぐって起きている日米の激しい矛盾・あつれきは、鳩山にも、オバマにも決定権などないのだという事です。96年のSACO(沖縄基地に関する日米特別行動委員会)合意以来の闘い、とりわけ辺野古現地実力闘争こそ、今日の地平を切り開いているのだということです。その『絶対反対』の闘い、11・8の2万人決起が1047名闘争と結合した時、革命の火薬庫=沖縄は真に爆発し、本土—沖縄の労働者階級・労働運動の団結がかちとられる。現在の沖縄をめぐる日米帝の矛盾とは、何よりその団結の現実性としてとらえるべき情勢であると思います」「今回のオバマのアジア歴訪は、世界大恐慌と世界戦争の過程をさらに激しく促進させるものとなっています。しかし、この一切を止める、そして人類史を前に進める闘いが11月1日に見事に打ち抜かれた、という事だと思います。鳩山政権に連合が付いているように、オバマにはAFL—CIO(米労働総同盟・産別会議)という体制内労組が付いており、保護主義政策の最先兵となっています。闘う労働運動の復権こそ、最先端の攻防であり、革命の道です。この闘いの先頭に1047名解雇撤回の旗が立った事によって、日本階級闘争が世界革命への実践的突破口となった! 民主党・連合政権との倒すか倒されるかの直接的な激突が始まった! そう思っています」(新井拓君、11月16日付の手紙より)
 このように、獄中の学生たちは鋭敏に情勢をとらえ、戦争と民営化に突き進む日米帝国主義—オバマ・鳩山と体制内労組指導部を串刺しにして打倒する路線が、11・1集会で打ち立てられたことの勝利性をしっかりと受けとめている。ここに貫かれているのは、労働者階級の持つ力と可能性への限りない信頼に裏打ちされた、マルクス主義的な革命精神そのものである。
 こうした階級の指導部へと日々成長している学生たちに対する国家権力の恐怖と憎悪が、不当な長期勾留となってあらわれているのだ。断じて許すことはできない! 革命的プロレタリアートの矜持(きょうじ)にかけて、獄中8学生の即時奪還を実現しよう!

 綱領草案を指針にマル学同の建設を

 8学生への弾圧と長期勾留の直接の引き金となったのは、今年4・24法大解放総決起集会の爆発だった。法大生が当局と警視庁による阻止線を突破して続々と結集し、総勢1500人の大集会となった4・24闘争。まさに「監獄大学の教室の中から反乱が起こった」(全学連副委員長・倉岡雅美さん)。この闘いに、法大当局のみならず日帝国家権力の中枢までも心底震えあがったのだ。
 この4・24集会を実現するまでに深められた「教育の民営化」反対路線は、今や日本のみならず世界の学生運動の共通スローガンとなっている。その内容は、8学生の『意見陳述集』に余すところなく語られている。それぞれの個性が遺憾なく発揮された、重厚かつ機知に富んだ陳述の一部を紹介したい。
 「『大学の自治』の名の下に施設管理権を濫用し、社会の中で最も政治的公共性が保たれなければならないはずの大学を私物化している、現法政大学理事会の罪こそが裁かれなければならないのである。本公判は、大学のあり方を問うものとならなければならない。歴史は我々を無罪にする」(文化連盟委員長・斎藤郁真君)
 「法大闘争は人間の尊厳と誇り、権利を守る闘いであり、我々の名誉回復闘争である。新自由主義の走狗に堕し、市場原理主義に自ら染まった法大当局は多様な文化を否定し、個々人の生き方までをも画一化し、異議を唱えた学生には壮絶な弾圧を行った。大学に理性を再建することを国家権力が圧殺するなら、そんな体制は転覆して然(しか)るべきだ」(同副委員長・恩田亮君)
 「僕が訴えたいのは『もう暴れるしかない!』ということです。『騒ぎを起こせ!』『祭りを起こせ!』ということです。僕たちは今一度想像力を取り戻さなければなりません。集会に結集した僕たちひとりひとりの団結した力が、ここではないもう一つの世界を必ず見せてくれる。団結していきましょう!」(同企画局・増井真琴君)
 「法大闘争は、自由を求める闘いから『教育の民営化』——新自由主義と国家丸ごとの民営化=道州制と対決する闘いとして進んでいる。そしてそれは教育と社会を労働者・学生の手に取り戻していく闘いだということをハッキリさせたい!! 教育とは本来、社会的なものである。それが実は私的に独占されているということが、資本主義の最も破産した形態である新自由主義下において衝撃的に暴露されたのである。だからこそすべてを奪い返す闘いこそが我々に求められているのだ。一言で言うなら『革命やろう!!』ということである」(法大生・内海佑一君)
 「この時代、学生は労働者階級の最先頭で闘う最も解放的かつ戦闘的な存在だ。腐った体制を破壊するパワーと新たな時代を切り開くあふれる情熱をだれも我々から奪うことはできない。反撃の主導権は最後まで我々が握っている。法大キャンパスを必ず学生の手に奪い返す。断固この道を突き進んでいこう!」(倉岡雅美さん)
 最後に、8学生奪還の闘いは、法大における洞口朋子さんへの不当処分阻止の闘い、全国の大学で学生自治を死守・拡大する闘いと完全に一体だ。そして何より、マルクス主義の思想と路線で武装された革命党の圧倒的建設こそが一切の展望を切り開く。革共同綱領草案を指針に闘いを進め、全国学生はマルクス主義学生同盟・中核派に結集しよう!