2009年12月21日

8学生奪還-2010年全国大学ストへ 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』06頁(2421号4面1)(2009/12/21)

8学生奪還-2010年全国大学ストへ
 法大「暴処法」弾圧を粉砕し民主党・連合政権打倒しよう
 革共同中央学生組織委員会

 東京地裁刑事第1部・秋吉淳一郎裁判長は12月10日、法大暴処法裁判被告(5人)への2度目の保釈請求却下決定を強行した。この暴挙を徹底弾劾する! 「裁判」の名を借りた政治弾圧を絶対に許すな! 8学生へのこれ以上の勾留を絶対に許さないという怒りをさらに燃えたぎらせよう。

 5・27裁判で敗北の岡本検事

 獄中8学生奪還は、力と力の勝負だ。国労5・27臨大闘争弾圧裁判の判決で、闘う国鉄労働者が「暴処法」の適用と「共謀」を粉砕する大勝利をかちとったことに大打撃を受けた検察は、12月11日に控訴を断念した。11月労働者集会5850人結集を頂点とした階級的団結の力でもぎとった、弾圧者の背骨を完全にへし折る歴史的大勝利だ!
 階級闘争への憎悪・恐怖から、闘う労働者へのデッチあげ弾圧を行ってきた検事・岡本洋之は、国鉄労働者の正義の闘いの前に完全敗北し、惨めにたたきつぶされた。もはや岡本らが獄中8学生に対してデタラメきわまりない罪をデッチあげ、延々と勾留を長引かせていることには何の正当性もない。今すぐ釈放せよ!
 岡本は法大裁判の中で、06年以来の法大当局の学生弾圧を「学内浄化運動」と呼んでいる。「学内浄化=弾圧と団結破壊」を目的に、闘う学生を次から次へデッチあげてきたことを自ら白状しているのだ。全労働者・学生の怒りで警察・検察権力を徹底的に焼き尽くす以外にない。デッチあげ弾圧に手を貸し、8学生を勾留する許可を出し続けている登石、秋吉の両裁判長を弾劾し、粉砕し打倒しよう! 全国学生は8学生と団結して公判傍聴闘争と東京地裁前行動に総決起し、敵を追いつめ、年内奪還をかちとろう。
 8学生を取り戻すことは、09年の勝利の地平を拡大し、階級闘争全体の力関係を転換し、壮大な2010年決戦の爆発を切り開く。国家権力による卑劣なデッチあげを明るみに引きずり出し、弾圧を正当化する論理を全社会的な怒りの爆発によって完膚なきまでに打ち砕こう。「即時奪還!」の声をキャンパス・職場から嵐のように巻き起こすことで、釈放せざるをえない力関係を敵に強制するのだ。

 大恐慌と戦争を世界革命へ

 8学生奪還によって切り開かれる2010年決戦とは第一に、新自由主義の破産が生み出す「世界大恐慌と世界戦争」と根本的に対決し、全世界の労働者階級の団結と総決起でプロレタリア世界革命の道を切り開く、歴史選択をかけた大決戦だ。
 世界大恐慌は底無しに深まり、帝国主義間・大国間の争闘戦がかつてなく激化している。米帝を先頭とする世界戦争への動きが激しく噴出している。米帝オバマは12月1日に「新戦略」を発表し、アフガニスタンへの3万人増派方針を打ち出した。そして10日、ノーベル平和賞の授賞式で真っ向から「イラク・アフガン戦争は正しい戦争」と言いきったのだ。一言一句が絶対に許せない侵略戦争の正当化であり、新たな戦争宣言そのものだ。オバマは、「われわれが生きている間に紛争を根絶することはないだろう」「場合によっては国家が武力の行使を必要とするだけではなく、道徳的にもそれが正当化される」と開き直った。ふざけるな! 世界戦争へと絶望的に突き進むオバマを帝国主義もろとも打倒し尽くそう!
 アメリカ・プロレタリアートの根底的決起は不可避だ。彼らは、戦争と大失業という惨禍をもたらす根本原因は資本主義にあり、戦争は徹頭徹尾帝国主義的利害のもとに行われていることを見きっている。世論調査で「オバマは平和賞受賞に値しない」との回答が66%に上っているという。そして、支持率は史上4番目の速さで5割を切った。労働者階級の団結と実力的行動にこそ戦争を止める力がある。そして、学生も労働者階級の最先端で社会を変革する闘いに立ち上がる存在だ。
 カリフォルニア大学の仲間は、警察権力による不当逮捕をはねのけ、第2波ストライキに立ち上がった。その中心に11月集会をともに闘った仲間がいる。キャンパスで学生の団結を復権し、労働運動と結合して社会全体の変革を目指して闘う中に、戦争を止め、人類史を革命に向かって前進させる力がある。カリフォルニアの労学ストライキは来年3月4日の大ストライキへと引き継がれようとしている。この闘いと連帯する最大の闘いこそ、法大暴処法弾圧粉砕であり、法大と全国大学でキャンパス支配権を奪い取る闘いだ。

 改憲と戦争に進む小沢・鳩山

 2010年決戦は第二に、11月集会潮流が6000万労働者—300万学生の責任勢力へ躍り出て、あらゆる怒りを小沢・鳩山=民主党・連合政権打倒へ向かって絞り上げる決戦だ。
 米軍普天間基地の移設問題をめぐって、日米争闘戦が完全に一線を越えて激化している。鳩山政権は今月15日、移設先決定を先送りする方針をルース駐日大使に伝えた。この日帝の態度に対し、米帝も首脳会談を拒否するという事実上の「国交断絶」状態となり、日米帝国主義が軍事政策をめぐって全面衝突する事態となっている。鳩山や小沢は、改憲もできず帝国主義としての独自的利害をかけた海外派兵も制約されているという「最弱の環」としての戦後的あり方からの突破をかけて、対米対抗的・意識的に突出しているのだ。
 そうした中で、小沢が600人を超える議員や支持者を連れて訪中したことは、日米争闘戦を一層激化させている。鳩山や小沢の「東アジア共同体構想」は、改憲・戦争の道だ。はっきりさせなければならないことは、普天間問題は日本帝国主義によっては絶対に解決できないということだ。情勢の決定権を握っているのは、沖縄と全国の労働者階級人民の怒りと闘いである。
 民主党・連合政権は、道州制・民営化攻撃によって階級的団結をとことん破壊しようとしている。道州制とは、資本家階級が生み出した大恐慌と財政破綻の責任を労働者階級に転嫁し、首切りと戦争によって資本家だけが生き残る攻撃であり、そのために労働者の団結を徹底破壊する攻撃だ。こんなことをやる以外に延命できない体制などつぶしてしまえ。
 JR検修全面外注化阻止の闘いを先頭に、4大産別決戦と学生運動の爆発で民主党・連合政権を打倒する巨大な勢力を登場させることが、日本革命への道を切り開く。11月集会で切り開いた路線と団結、革共同綱領草案、それを武器としたマル学同・マル青労同各1000人組織建設こそがその最深の力だ。8学生奪還から民主党・連合政権打倒へ総決起しよう!

 教育の民営化粉砕で団結を

 2010年決戦は第三に、キャンパスに渦巻く「教育の民営化」への怒りをひとつの路線と組織へと束ね、全学連が学生自治の総結集体へと飛躍し、学生の自己解放的決起を全国学生ストライキとして爆発させる決戦だ。この闘いを実現するために、全国学生運動のかけがえのない指導部である獄中8学生をただちに奪還しよう!
 大恐慌は、青年・学生にとって大失業・就職難という現実として襲いかかっている。来春大学卒業予定者の10月時点での就職内定率は、62・7%と、前年比で過去最悪の減少幅だ。リクルートの調査では、来春卒業の大卒求人倍率は1・62倍で、09年の2・14倍から大幅悪化。高校生にいたっては、就職内定率が10月末時点で55・2%と、前年同期比で11・6ポイントマイナスで過去最悪の下落幅となっている。
 資本家階級は大恐慌を引き起こした自らの責任を棚上げして、ただひたすらその矛盾を青年・学生に転嫁し、生きていけない状態にまでたたき落としている。もはやこんな社会は根本から終わっているのだ。こんな体制は学生が分断されていることにおいてのみ成り立っているにすぎない。学生がキャンパスで団結を復権し、歴史変革をかけて決起したときに足元から崩壊する体制なのだ。
 資本家どもは「教育の民営化(私物化)」によって教育・大学を金もうけの道具として蹂躙(じゅうりん)し、青年・学生の未来を奪っている。「教育の民営化」を推進する連中やそれに屈服する勢力がどのように学生を見ているのか。
 「大学とは原材料を仕入れ、加工して製品に仕上げ、卒業証書という保証書をつけて企業へと送り出す場所である」(2005年、首都大学東京理事長・高橋宏の「21世紀大学経営協議会」総会での発言)
 「世界恐慌なんて言われても分からないよね。関係ないよね」(法政大学経営学部教授・木原章が文化連盟のクラス討論妨害時に行った発言)
 「『恩田君への処分反対』『洞爺湖サミット粉砕』などは学生が大学で訴える限度を越えた主張」(08年5・29弾圧裁判第2グループ裁判長・後藤真理子の判決文)
 つまり、“学生は自分と仲間の問題に声を上げることも許されず、社会的出来事にかかわる必要はないし、そもそも一個の人格として認められない原材料である”——これがやつらの学生観なのだ。完全に終わっているではないか。今こそやつらにはっきりと宣言してやろう! 「お前たちの支配はもう終わりだ!」
 全国300万学生は資本家や当局の奴隷として競争・分断させられる生き方ではなく、全学連の旗のもとに団結し、大学と教育を実力で奪い返し社会を根本から変革しよう! その道筋は、法大闘争と獄中8学生が示しているように、キャンパスを舞台に学生の団結・自治を拡大し、決定権を奪い返していくことだ。
 「学生には力がない」「闘っても勝てない」と学生の決起を抑えつけるブルジョア・イデオロギーを打ち砕き、全学連運動が自らの路線・方針を鮮明に貫いてキャンパスの主流派として登場しよう。
 「教育の民営化」に怒るすべての学生は、マル学同・中核派に結集してともに闘おう! 8学生奪還から全国学生ストライキに攻め上ろう!
 われわれ学生は、鉄鎖以外に革命で失うものは何もない。獲得するのは全世界だ!