2010年1月 1日

マル青労同の黄金時代を築け 検修外注化阻止決戦の先頭に立ち 闘う労働組合をよみがえらせよう マルクス主義青年労働者同盟

週刊『前進』12頁(2422号1面1)(2010/01/01)

マル青労同の黄金時代を築け
 検修外注化阻止決戦の先頭に立ち 闘う労働組合をよみがえらせよう
 マルクス主義青年労働者同盟

 マルクス主義青年労働者同盟は、「青年労働者の怒りを解き放ち、闘う労働組合をこの手で甦(よみがえ)らせよう」「青年労働者の決起でJR検修業務外注化を阻止し、国鉄・4大産別にマル青労同を建設しよう」の2大スローガンで「大恐慌を世界革命へ」のエネルギーをほとばしらせ、2010年決戦を闘い抜く。全国の青年労働者のみなさん! マル青労同に結集し、プロレタリア世界革命に向かってともに闘おう。

 労働者の怒り解き放ち資本主義にとどめ刺せ

 2010年冒頭にあたってマル青労同は訴えます。全国の青年労働者のみなさん。積もりに積もった怒りを解き放とう!
 私たち青年労働者は、生まれてからずっと新自由主義の中を生き抜いてきました。自分に投資し、自分の能力を高め、熾烈(しれつ)な生存競争に勝ち抜くことが人間として当然の行為であるように言われ、自分を傷つけ、他人を傷つけ、孤立させられてきました。
 資本家どもは、延命のために青年労働者を非正規雇用にたたき込み、競争させ、分断し、「自己責任」だとあたかも自分に問題があるかのように矛盾を押し付けてきました。その行き着いた先が青年労働者の2人に1人が非正規雇用という現実。
 年金制度も医療保険も破綻! 競争に勝ち抜いてようやく正社員の職を手にしてもノルマに追いまくられ、さらに民営化や合理化で職を失う恐怖にさらされています。これら全部が「自己責任」だというのか!?
 冗談じゃない! 連合を始め既成の体制内労働組合幹部は決まってこう言う。「大変なのはお前だけじゃない」「会社あっての労働者」「闘ってもムダ」「もっと大人になれ」……ふざけるな! こんな状況をつくってきたのはお前らだ!
 これまで資本主義はものすごい発展をつくり出してきた。インターネットに薄型テレビ、多機能携帯電話——。社会は最新式のさまざまな商品であふれかえっています。しかし、こうした商品をつくりだし、社会を動かし続けている労働者が企業の競争の犠牲になり、商品が売れなくなれば首を切られていく。その裏ではトヨタやソニーの会社役員は今も億単位の報酬を得ている。ソニーの会長は10億円の報酬だ。年収200万円の非正規労働者の500倍だ。
 これがまともな社会と言えるか! 青年労働者になんら展望を示すことができない資本主義そのものが社会の発展の妨害物になっています。資本主義は終わりを迎えているのです。であるならば、それにとどめをさす存在が必要です。それが労働者階級であり、その先頭で闘う存在こそ2000万青年労働者なのです。
 世界大恐慌情勢で世の中はどのように変わってきたのでしょうか。07年パリバ・ショック、08年リーマン・ショック以来、世界の株式時価総額は07年10月のピーク時から55%減少、わずか1年半で約3400兆円が吹き飛んだと言われています。世界の基軸帝国主義として存在してきたアメリカヘの資金の流れが途絶え、国際的流動資金があっという間に縮小し、世界の経済成長率がマイナスに転じています。
 この事態に震え上がった世界のブルジョアジーどもは、なりふり構わぬ恐慌対策に全力をあげたがどうにもなりません。オバマ政権は、粉飾決算と財政投入によって危機をのりきろうとしたが、不良資産が明るみになり、膨大な財政投入は焼け石に水という状態です。
 「底を打った」などはウソっぱちで、アメリカの失業率はとうとう10%台を突破し、景気後退が始まった07年12月以降、計730万人もの労働者が首を切られています。大資本の破綻は止まらず、09年に破綻した地方銀行は123行以上。ほとんどの地銀がなんの救済も受けられず、預金者が預金を引き出し始めるや、たちまち資金繰りは困難になり、倒産するケースが続出しています。
 09年11月25日、アラブ首長国連邦のドバイ首長国政府が政府系持ち株会社の一部債務について返済期日を延期すると発表したことから、「ドバイ・ショック」が世界の為替相場を大きく揺るがしました。世界の帝国主義が一層危機を深めているのです。

 職場生産点から闘って民主党・連合政権打倒を

 他方、帝国主義の危機と大失業攻撃に対して世界中の労働者の反撃が開始されています。
 日本でも、戦後一貫して改憲を綱領に掲げてきた自民党の支配が09年8月30日、労働者の怒りによってついに終わりを告げました。代わって民主党・連合政権が登場しました。自民党でも実現できなかった「戦争する国」へと連合幹部を深々ととり入れ、労働者支配を貫徹しようと必死です。
 しかし、そうはいかない。09年11・1労働者集会は、民主党・連合政権打倒の闘いの幕開けとなりました。動労千葉の闘いを先頭に〈戦争と改憲、民営化・労組破壊〉と闘う国際的な団結が日韓米の国際連帯として発展してきました。そして、09年7月のサンフランシスコ国際労働者会議を契機に、その裾野(すその)を押し広げ、国鉄1047名解雇撤回の闘いが軸に座り、「民営化絶対反対」の国際的団結の強化がかちとられました。
 11・1労働者集会の大成功ではっきりしたことは、大失業と戦争への対決です。大恐慌の爆発は、帝国主義戦争を不可避とします。この戦争は、労働者の階級的団結が徹底的に破壊され、労働組合が資本家階級の行う戦争に率先協力する機関に変質させられることによって引き起こされます。これが第1次大戦と第2次大戦の教訓です。
 そうであるならば、世界の労働者に共通する課題は、職場生産点における資本との闘いであり、労働組合のあり方をめぐる闘いです。11・1労働者集会に結集したランク&ファイル(現場組合員)の闘いが示しているように、絶対反対の路線を貫き屈服せずに闘い抜くならば、闘う労働組合と階級的労働運動を全世界的規模でよみがえらせ、勝利できます。
 勝利の展望は、絶対反対の路線のもとで、不屈に闘い抜く中でつくられる階級的団結です。マル青労同は03年の結成以来、そういう闘いを貫いてきました。そして、ついに結成から6年たった今、その闘いは2000万青年労働者の闘いそのものだと言える地平をかちとっています。
 マル青労同は、2000万青年労働者と別個にある組織ではありません。全国で闘う同盟員は、職場に行けば一介の労働者です。そして今、職場には資本による理不尽なやり方に対する青年労働者の怒りが渦巻いています。そして、この現状をどうしたら打開できるのかという悩みも渦巻いています。
 そういう中でマル青労同がやってきたことは、結成以来の2本柱である「闘う労働運動、労働組合をつくりだそう」「マルクス主義の学習とその実践」です。
 職場生産点での実践は苦闘の連続であり、自らを打ち鍛えるものとしてありました。そういう闘いを実践できた根拠は、全国の同盟員の改憲・戦争と民営化・労組破壊と闘おうという路線的(実践に基づく)団結であり、青年労働者に展望を示すことができなくなった資本主義は、終わりであり、取って代わることができるという時代認識です。
 それでも職場の実践は大変なものがありました。「おかしいことはおかしい」と言ったとたんに、資本・当局はもちろん、体制内労組指導部からの反動、過激派キャンペーン、レッテル張り。いったんは孤立したかのような状況に追い込まれて悩むという連続。それでも、考えるより、頭から突っ込み、さらに考える。そういう連続の中で、労働組合はかくあるべしという路線を形成してきました。
 この中でつかみとったことは、「資本・当局の攻撃は何を狙っているのか。職場の労働者はどういう状況に置かれているのか。何に怒り、何に悩んでいるのか」——そういうことを常に考え、職場の労働者とともに日常活動をやっていこうということでした。そして、マルクス主義の学習も、労働者が闘いに勝利するためにあるということです。

 マル青労同1000人建設でプロレタリア革命へ!

 マル青労同は常に職場の労働者の中にありました。これまで、まじめな労組活動家ほど「俺(おれ)は立ち上がったのにまわりの労働者はひとごとのように思っている」——そんな思いを少なからずしてきました。そして、闘いの途中で挫折を強制されることも経験してきました。しかし、ひとりの決起は決定的なのです。なぜならばひとごとのように振る舞っている労働者も少なからず共感しているからです。それは、同じ労働者だからです。
 そして、ひとりの決起はひとりで終わらない。職場から立ち上がった仲間が団結して、あらゆる反動と闘い、その団結を拡大するためにも、生き生きと労働者が闘える結集軸が求められています。本来それが労働組合ではないか。そういう労働組合に変えていく、または、つくりだしていくのがマル青労同だ。
 そういう労働者の団結をつくり出すことでプロレタリア革命はたぐり寄せられるのです。そういう団結が職場に形成されれば、職場だけの問題ではすまなくなります。地域的なつながりも必要になってきます。労働者に国境はない、労働者はそういう存在なのです。「3人寄れば文殊の知恵」ではないが、そういう闘いに一歩踏み出したら、それがマル青労同だ。
 国鉄分割・民営化から20年以上たった今、民営化・規制緩和によって正規職は削られ、膨大な非正規職が生み出されてきました。解雇などは日常茶飯事。ブルジョアジーは、もはや万策尽き果てて、資本の危機の原因のすべてを労働者に帰し、労働者を犠牲にして生き延びようとしています。それも連合を先頭に労働組合幹部を取り込みながらやってきています。
 敵の側は、かつての官公労(4大産別)の解体に的を絞ってきています。しかし、国鉄1047名解雇撤回の闘いによってそう簡単にはいかない状況です。だからこそ、JR東日本の検修職場の全面外注化をとおして、民営化を推進しようと躍起になっています。しかし、その中には安全問題の危機という矛盾がはらまれています。最大の矛盾は、JRの職場の青年労働者は黙っていないということです。
 青年労働者の未来を奪うことは絶対に許さないという怒りです。この怒りこそは、社保庁解体への怒り、郵政民営化のさらなる推進への怒り、教育の民営化への怒りと同じであり、2000万青年労働者の怒りそのものであるということです。
 2010年の階級闘争は、民主党・連合政権はもとより、あらゆる体制内派との党派闘争、そして、資本家階級と労働者階級のしのぎを削る大決戦になります。青年労働者にメシを食わせられなくなった資本主義は終わりだ。青年労働者こそが取って代わろう! 最大の攻防点は職場生産点にある。4大産別の職場を先頭に無数のマル青労同を建設し、1000人建設に勝利しよう。全国の青年労働者はマル青労同に結集し、ともに闘おう!