2010年1月18日

社保庁525人解雇許すな “全員を正規職で採用せよ”

週刊『前進』06頁(2423号3面1)(2010/01/18)

社保庁525人解雇許すな
 屈服を拒み誇り守る
 “全員を正規職で採用せよ”

 全国100カ所で一斉ビラまき

 「長妻大臣は525人分限免職処分=不当解雇を撤回し、希望者全員を日本年金機構の正規職員として採用しろ!」——1月4日朝、全国労組交流センター自治体労働者部会を始め闘う労働者は525人の分限免職撤回を求めて全国の年金事務所へのビラ配布、情宣に総決起した。広島の福山年金事務所に対しては分限免職525人の当該・平口雅明さんが就労闘争に立ち上がった。
 東京では20人を超える労働者が朝7時から9時まで杉並区の日本年金機構本部前で、昼休み時に霞が関の厚生労働省前で、それぞれ750枚のビラを配布し、アジテーションで席巻した。「分限免職525人」の衝撃と「解雇撤回」の訴えに職員労働者の注目と共感が集まった。
 年金機構本部内では8時、長妻昭厚労相が機構発足式で「信頼回復は至上命令」と称して奴隷労働の強制を宣言した。すかさず20人がシュプレヒコール。「525人の不当解雇を撤回しろ! 年金破綻の責任を労働者に転嫁するな! 賃下げ・残業強制許さないぞ!」
 525人もの労働者が屈服を拒否し誇りを示した。労組の屈服・協力路線を打破した。社保庁解体・労組破壊攻撃は破産した。分限免職撤回、非正規職雇い止め粉砕、労働監獄打破——国鉄1047名闘争に続く闘いへ第一歩が踏み出された。

 社保闘争勝利へ都内で集会

 夕方6時半から中央区の京橋区民館で労組交流センター自治体労働者部会主催の社保闘争勝利総決起集会が開かれ、平口さんを始め60人が結集した。社保分限免職撤回・雇い止め粉砕の闘いの継続、検修外注化阻止・1047名解雇撤回・国鉄決戦への総決起、10春闘—春季ゼネストで民主党・連合政権を打倒する今春決戦方針を確認、闘う決意を固めた。
 開会前に会場内でテレビ朝日の取材を受けた平口さんは「労働者の誇りをかけて屈服を拒否した。理由も明らかにしない不採用—分限免職は許せない。労働者の決起を信じ、団結して当局と対決する」と語った。
 初めに社保庁管轄の大阪3健康管理センター売却で解雇された11人を組織する全社労の労働者が1・4上京闘争を報告した。団交に応じない当局=全国社会保険協会連合会(全社連)を弾劾、「平口さん、国鉄1047名と連帯し、首切り・医療破壊の地域医療機能推進機構法案を粉砕する」と決意表明した。
 全国労組交流センター自治体労働者部会代表の江戸川区職労・佐藤賢一さんが基調報告。社保庁解体・民営化反対闘争の経過を説明し、基本方針を提起した。
 幹部の生き残りを図る自治労社保労組は、分限免職処分と闘わず、裏切り、逃亡した。昨年11月29日の新組合結成は三六協定を結んで1月から職員に残業を強制するための手続きだった。年金機構は労働監獄化しつつある。闘わなければ命まで奪われる。闘う労働組合をよみがえらせよう。
 12月22日の「税制改正大綱」によると、日本年金機構は廃止され、国税庁に統合、2013年に歳入庁を設置するという。社保庁解体は何のために行われたのか。民営化、全員解雇・選別再雇用で労組を屈服させ、労組の協力のもとで社会保障解体、大増税、道州制、改憲・戦争への道を突き進むためだ。
 これとどう闘うか。動労千葉を先頭にJR検修外注化阻止決戦、反合・運転保安闘争、1047名解雇撤回闘争に決起することだ。同時に自らの職場で反合理化・安全闘争を進め、社保闘争を続ける。国鉄・4大産別決戦の勝利で民主党・連合政権を打倒しよう。
 平口さんは「不採用通知を受けた直後の職場で会話が成立しない困難な状況を突破、動労千葉物販の経験のある社保職場を回り支持を得た。社保労組2月解散を許さず、労組の旗を守り、先頭で闘う」と決意を述べた。
 国労共闘の吉野元久代表が検修外注化阻止・国鉄決戦の勝利で国鉄分割・民営化に決着をつけようとアピールした
 最後に自治労横浜の庄山正さんが2・13国鉄集会5千人結集、社保525人解雇撤回闘争、反合理化・安全闘争を職場で闘おうと方針提起した。