2010年1月18日

「日の丸・君が代」闘争へ 日教組本部・鳩山政権打倒を 革共同教育労働者委員会

週刊『前進』06頁(2423号5面1)(2010/01/18)

「日の丸・君が代」不起立闘争へ
 団結と職場支配権を奪い返し日教組本部・鳩山政権打倒を
 革共同教育労働者委員会

 11月集会の勝利引き継ぎ2・13集会へ総結集しよう

 2009年11・1労働者集会は、世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する国際的団結を登場させた。まず何よりも、国鉄労働者1047名の解雇撤回闘争が、大失業攻撃に立ち向かう全労働者階級の闘いの中心に座った。さらに、8・30情勢=自民党支配の大崩壊に代わって登場した民主党・連合政権の打倒を真っ向から掲げた一大政治闘争として闘い抜いた。そして、新自由主義攻撃と激しく闘いぬいてきた日韓米を始めとした世界の労働者階級が、階級的労働運動路線でプロレタリア世界革命を実現するインターナショナル建設に未来をかけることを誓い合った。
 これらの地平を切り開いたものこそ、11月集会派が職場生産点で時代認識と絶対反対・階級的団結論で屹立(きつりつ)し、体制内指導部と激突しながら職場に団結をつくり出し、その一切を党建設に結実させる実践だった。その先頭にマルクス主義に立脚した青年労働者、学生の猛然たる決起と団結の拡大があった。それは動労千葉、動労水戸のストライキ決起を始め、11月集会後もうなりをあげた闘いの前進を実現し、暴処法適用を打ち破った国労5・27臨大闘争弾圧裁判や法大闘争8被告の奪還という画期的な勝利を実現した。
 「『絶対反対』を貫いて闘い、階級的団結を強化・拡大すれば必ず勝てる!」という確信を全労働者のものとすることができた時、自民党を打倒した労働者階級は、プロレタリア革命へ向けた巨大な前進を実現することができる。
 2010年、ついに資本主義を打ち倒す時がきた。日本帝国主義と日帝ブルジョアジーの側はすでにぼろぼろの姿をさらけ出している。成立半年を待たずして、民主党・連合政権はガタガタだ。だからといって、自民党が復活することもあり得ない。支配階級のどん詰まりの危機の中で、プロレタリア革命の最後の防波堤として連合体制内指導部を取り込んで成立したのが、鳩山・民主党政権だ。しかし、連合幹部を取り込んだからと言って、労働者の反乱を抑えこむことなど絶対にできない。そこにこそ民主党政権の最大の脆弱(ぜいじゃく)性がある。
 全国の教育労働者は動労千葉などが呼びかける2・13集会に総結集し、1〜4月、検修全面外注化阻止の国鉄決戦で春季ゼネスト情勢を切り開き、鳩山政権を打倒して、革命的動乱に先制的に突入しよう。教育労働者はこの闘いの先頭に立とう。今春「日の丸・君が代」不起立闘争に総決起し、団結と職場支配権を奪い返し、たまりにたまった教育労働者の怒りを解き放とう。それこそ日教組本部打倒の道であり、それは連合・民主党政権打倒と一つなのだ。

 全労働者の未来をかけて国鉄決戦に立ち上がろう

 大恐慌の危機にのたうつ日帝ブルジョアジーは、労働者に対する大量首切り、非正規化、極限的な賃下げと無権利化の大失業攻撃しか生き延びる道はない。道州制攻撃は360万公務員を全員解雇し、「国家に忠誠を誓い、半分の人員で倍働く者」だけを再雇用するという攻撃だ。公務員労働者の団結を破壊し、国鉄分割・民営化の全社会化で6000万プロレタリアートを究極の賃金奴隷状態に突き落とす攻撃だ。それは、資本に全面協力する帝国主義労働運動の完成なくしては貫徹されない。
 ところが、この攻撃がやすやすとは貫徹できない状況を、動労千葉と1047名の存在と闘いが強制しているのだ。国鉄分割・民営化の最大の狙いは、国労を始め日教組、自治労などの労働組合の団結と階級性を一掃することだった。しかし、動労千葉が分割・民営化絶対反対のストライキに立ち上がり、その闘いによって1047名の国鉄労働者が「解雇撤回」を求めて闘い続けてきたことで、分割・民営化にかけた敵の狙いは未決着のまま、ついに大恐慌と革命の時代に突入したのだ。23年間という世界の労働運動史上類例のない長期強靭(きょうじん)な闘いで新自由主義攻撃を打ち砕いてきた団結が、どれほど国家権力、資本を脅かしていることか。
 一方、日教組、全逓、自治労などの労組幹部たちは、「国労のようにならない」として労資協調路線に転落し、現場労働者を賃下げ、労働強化と団結破壊の攻撃にさらし続けてきた。その行き着いた末が、自治労・社保労組が被処分者ら闘う組合員525人を分限免職に差し出したことである。国労本部も、1047名解雇撤回闘争を涙金と引き換えに解体する4者4団体路線に行き着いている。
 しかし09年、われわれはついにこれらの策動を完全に破産に追い込み、国鉄闘争の主流派・責任勢力に躍り出た。一切の体制内派にとって代わって、動労千葉、動労水戸を先頭とする11月集会派が1047名解雇撤回闘争の大旗を握りしめ、勝利の展望を切り開いたのだ。また、社保庁解体=全員解雇・選別再雇用に対して、525人の労働者が屈服を拒否して民主党・連合政権への反撃に立ち上がったことは決定的だ。
 動労千葉労働運動と1047名闘争に追い詰められたJR東日本は、今年4月1日をもって1500人を強制出向させる「検修全面外注化攻撃」をしかけてきた。これは検修部門の労働者5000人全員の強制出向に拡大するものであり、さらには外注会社への転籍にまで行き着く大攻撃である。日経連が1995年のプロジェクト報告で打ち出した「全労働者の9割の非正規職化」を貫徹するための切っ先の攻撃である。
 すでに強行されている保線や信号通信、電力などの外注化に続いて、検修部門まで外注化されたら、JRの安全が大崩壊することは間違いない。JR東において第2・第3の尼崎事故が続発することは必至だ。
 敵の狙いは動労千葉、動労水戸と11月集会派の団結の解体である。しかしこの攻撃は逆に、平成採の青年労働者の獲得、動労千葉や動労水戸の組織拡大をかちとる絶好のチャンスである。分割・民営化から23年をへて、ついにJR体制を打倒する時がきたのだ。
 その勝利の武器こそ、動労千葉が営々たる闘いの中で築いてきた反合・運転保安闘争路線である。資本のあくなき利潤追求のもとで、合理化との闘いは、資本主義・帝国主義打倒の生命線となる。反合闘争を安全問題を水路にして闘う路線は、戦後労働運動の歴史を塗り替えたのだ。動労千葉が「検修全面外注化絶対反対」で反合・運転保安闘争路線を貫いて闘い勝利しぬくことは、労働運動全体の主導権を握りしめる決定的な闘いとなる。
 09年11・1集会の地平の歴史的巨大さによって、闘いのヘゲモニーはわれわれの側にある。動労千葉、動労水戸は反合・運転保安闘争で階級的団結を強化・拡大してJR体制打倒に突き進む闘いに総決起している。
 この闘いに続き、4大産別の労働者はJR検修外注化阻止の大決戦に立ち上がろう。全国の教育労働者は、全労働者の未来をかけて、外注化阻止決戦の先頭に立とう。職場に地域に動労千葉派を組織し、あふれる労働者階級の怒りの結集軸を打ち立て、2・13集会に結集しよう。

 青年先頭に不起立闘争で職場の怒りを解き放とう

 広島では、不起立を闘い続ける青年労働者が、昨年8月6日に設定された官制研修への参加を拒否して8・6ヒロシマ大行動に決起した。さらにそれを理由に下された戒告処分に対して、処分撤回の闘いに立ち上がった。この闘いは広島と全国の教育労働者に大きな支持と共感を広げ、処分撤回要求の署名が続々と寄せられている。
 闘いに追い詰められた広島県教委は、ついに「今後は8月6日には研修を行わない」と表明せざるをえなくなった。一人の不屈の闘いが県教委を揺るがしたのである。
 われわれはこの6年間の「君が代」不起立闘争をめぐる党派闘争の中から、国鉄1047名闘争を基軸とする4大産別決戦としての教育労働運動の路線をつかみとってきた。「日の丸・君が代」闘争は、戦争・改憲・民営化(道州制)・労組破壊攻撃との全面対決であり、処分・解雇も辞さない現場労働者の階級的団結をつくり出し、日教組本部打倒の立場と主体を打ち立ててきた。さらに学校の軍事化、民営化と闘う国際連帯闘争の地平を発展させてきた。
 教育現場は今、多忙化、管理強化、評価制度による差別賃金、主幹教諭・指導教諭導入の拡大、指導改善研修—分限免職制度、特別休暇と特別手当のはく奪、非正規化の進行など、道州制・教育の民営化攻撃のるつぼと化している。08年度に病気休職した公立学校の教育労働者は8578人で過去最多を更新。そのうち精神疾患は5400人と、6割を超えた。国鉄労働者にかけられている攻撃は教育労働者への攻撃そのものなのだ。
 とりわけ極限的矛盾が襲いかかっている青年労働者が続々と決起を開始する時が訪れている。闘う青年教育労働者の「職場での多忙化とかあらゆる攻撃がある中で、最高にやりたくないのが『日の丸・君が代』強制。だから、不起立すると自分自身が解放されて、あらゆる攻撃への怒りが噴き出す」という言葉がそれをよく表している。
 敵権力の側から見れば、不満と怒りが充満している職場に、一人の不起立者が存在している現実は、背筋が凍るほど恐怖なのだ。一人の不起立者の背後に、怒れる教育労働者の隊列が見えているのだ。だから都教委の重処分攻撃や、大阪府議会の「国旗常時掲揚決議」など、なりふり構わぬ強制攻撃がある。
 「日の丸・君が代」との闘いは、連合・日教組本部の屈服をのりこえた現場教育労働者の決起が生み出した、帝国主義と連合支配の破綻点だ。それは、職場支配権を実力で奪い返し、教育労働者の澎湃(ほうはい)とした決起を呼び覚ます闘いだ。文科省・教育委員会の処分・解雇攻撃をものともしない「日の丸・君が代」絶対反対の不起立決起は、「大恐慌を革命へ」の時代に圧倒的展望と勝利性を示している。「日の丸・君が代」不起立闘争こそ敵の最大の弱点であり、教育労働運動における反合・運転保安闘争路線をつくり出していく闘いである。
 鳩山民主党・連合政権は、戦争・改憲内閣であり、道州制・民営化推進内閣である。その教育政策は、愛国心教育推進、「日の丸・君が代」の強制であり、「免許制度改革」の中身は免許更新制以上の首切り制度であり、国定聖職教師づくりである。また教育委員会制度を廃止して、石原や橋下のような首長に教育行政の全権限を集中し、賃下げと非正規化を推進するものである。
 日教組本部はこの民主党・連合政権と一体化して、ウソとペテンを弄(ろう)しながら、教育労働者に屈服と服従を迫ってきている。しかし、もはや誰もこんな日教組本部をあてにしてはいない。「日教組本部打倒! 闘う日教組をよみがえらせよう!」は今や最も大衆的で階級の利害にかなったスローガンだ。
 今春「日の丸・君が代」不起立闘争を突破口に、日教組本部—連合—民主党政権を打倒する青年教育労働者の壮大な革命的決起の扉を押し開こう。